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  • 2017/08/11
  • Motor Fan illustrated編集部

ガソリンエンジンのマツダCX-3は市街地での「意のままの走り」を目指す!

あえてSKYACTIV-G 2.0を追加設定したマツダCX-3

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C X-5から採用されたソウルレッドクリスタルメタリックがCX -3にも設定された。スリーコート塗装による深みのある色でC X - 3 の造形美をより質感高く演出。しかし、繊細なカラー特性のため、色を均一に見せる技術が難しく、ボディの金型を変えて対応したという。
2015年に登場以来、年次で商品改良を行ない、進化を遂げるCX-3。
今年の改良は2.0ℓガソリンエンジンの採用だった。マツダの狙いとは?
TEXT:野﨑博史(MFi) PHOTO:MFi/MAZDA

日本で買える乗用車で、唯一のディーゼルエンジン専用車として登場したCX-3。マツダの卓越したディーゼルエンジン技術により、ガソリンエンジンに遜色ないほど排出ガスがクリーンになり、そのうえで追い越しのシーンでの力強さに直結する最大トルクはガソリンを大きく上回る。燃費も良い。環境性能と経済性、そして走る喜びを高次元でバランスさせたCX-3は、クリーンディーゼルが賢い選択であることを世の中に浸透させた。そして、開発から2年半。いまやマツダのお家芸となっている商品改良を重ねて進化してきたCX-3は、3回目となる商品改良にて、ついにガソリンエンジンが追加された。

「 弊社はクロスオーバーSUVのシェアを50%にするという目標を公表している。現在39% のところまできた。貢献しているのはCX-5 だが、CX-3も順調に販売台数を伸ばしている。トピックとして今年3月期までの1年間でみると、ヨーロッパではマツダ3の販売台数よりCX-3が上回った。SUVの基軸車種化が訪れると言われているがまさにその流れになってきている」と商品本部の冨山主査はその背景を説明する。

アクセル操作に追従する初期応答の良さ 最高出力は1.5ℓディーゼルより32kW大きい10 9kW を発生する。最大トルクは192Nmで若干及ばないが、発生回転数はC X-5より1200 rp m も低い。市街地走行での軽快な走りを重視しているのがわかる。サスペンションの改良はないが、ディーゼルより車重が30kg 軽くなったぶん、空気圧も含めて縦ばねを前後とも柔らかくしている。

そこでガソリンエンジンの投入だ。マツダによると年間走行距離1万kmを走る人はディーゼルエンジンを選択してくれるが、5000kmの人はCX-3を見送るケースが多いという。そのような近距離ユーザー、主にタウンユースのお客様に対して、ガソリンエンジンの特徴である軽快な走りを提供。パワーユニットの選択肢を広げようというのが、その狙いだ。

マツダのコンパクトカークラスのガソリンエンジンには選択肢がふたつある。SKYACTIV-G1 . 5 とSKYACTIV-G 2.0 だ。C X - 3 にはSKYACTIV-G 2.0、つまり2.0ℓガソリンエンジンが搭載された。価格抑制や車格的には前者の選択が妥当だ。しかし、マツダは“意のままの走り”を作り出すための特性として重視している
「躍度(加加速度)」を加速特性の具体的な作り込みの指標としている。躍度とは、加速度の変化率だ。

ドライバーは加速の仕方と身体への力のかかり方をイメージして、アクセルペダル操作で加速度をコントロールする。この踏み込む勢いが躍度で、加速度がイメージした軌道と一致すれば、ドライバーは予測しやすく、クルマに合わせて微調整する必要がないので疲れも少ない。

WLTC燃費モード表示と低排出ガス車5つ星取得の第1号車。 アクセラのSKY ACTIV-G 2.0と同じエンジンだが、平成30年度排出ガス基準75%低減に素早く対応。現時点でスターレーティング5つを獲得しているのはCX-3のみ。燃費性能も実燃費との乖離が大きいJC08モードではなくWLTCモードで表記。試乗中の市街地走行の燃費は11.5km/ℓだった。

それを実現するうえで排気量の恩恵は大きい。生まれる余裕はとくに低中速域で生きる。例えばゆっくり発進するときや先行車との車間距離を調整しながら走るときには無駄のない操作ができるようになる。実際に試乗してみても、ドライバーがイメージする加速と、実車の加速度が無理なく重なっていた。アクセル操作に対する初期応答がよく、交差点での右折時も素早い踏み込みに遅れることなく追従。気にせず自分のタイミングで曲がることができる。

しかも、クルマが軽い! タイヤのひと転がり目からそれがわかるほど。車重うんぬんではなくアクセルのツキがいい証拠だろう。この軽快さは女性にも支持されるのではないか。廉価版モデルという先入観を回避するためではない。市街地を意のままに走ることを優先すると、やはりCX-3のガソリンエンジンは2.0ℓなのだ。

アクティブ・ドライビング・ディスプレイ(コンバイナー式ヘッドアップディスプレイ)は、カラー化され、20S PROACTIVE、20S L Package、XD PROACTIVE、XD L Packageは標準装備する。
これまでエントリーモデルのみ先進ライト(ハイビーム制御)がオプションだったが、今回の改良で、マツダの先進安全技術「i-A CTIVSENSE」を全車に標準装備。これにより国が定める安全運転サポート車の最高レベルとなるサポカーS(ワイド)を獲得している。安全面の強化も抜かりない。

SPECIFICATIONS
マツダCX-3 20S L Package AWDモデル
■ボディサイズ:全長4275×全幅1765×全高1550㎜ ホイールベース:2570㎜ ■車両重量:1300㎏ ■エンジン:直列4気筒DOHC 総排気量:1997cc 最高出力:109kW(148ps)/6000rpm 最大トルク:192Nm(19.6㎏m)/2800rpm ■トランスミッション:6速AT ■駆動方式:AWD ■サスペンション形式:F マクファーソン式 R トーションビーム ■ブレーキ:Fベンチレーテッドディスク Rディスク■タイヤサイズ:215/50R18 ■環境性能(JC08モード)燃料消費率:31.8km/ℓ ■車両本体価格:276万4000円 

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