Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. マツダ|MAZDA
  4. アクセラ

魁CONCEPTはRX-VISIONの流れを汲んだもの マツダが次期アクセラ?の魁(Kai)コンセプトで見せたデザインメッセージとは?

このエントリーをはてなブックマークに追加
魁CONCEPTのデザインスケッチ

今回の東京モーターショーで見せた2台のコンセプトカーのうちのもう一台、魁CONCEPT(魁コンセプト)。次期アクセラとも言われる魁コンセプトだが、そのデザインの意図はなにか。マツダデザインはどこへ向かおうとしているのか? 引き続き、マツダデザインのボス、前田育男氏に話を聞いた。
TEXT:古庄速人

インタビュー前半、Vision Coupeについてはこちら

RX-VISIONをモチーフを、5ドアハッチバックにぎゅっと凝縮して盛り込んでみたらこうなった

ーそれでは、現在進めている「光による生命感の表現」の具体的な内容について聞かせてください。どちらも、鋭く明快なキャラクターラインは持たず、ボディサイドのうねるようなリフレクションが特徴です。

前田:魁CONCEPTはRX-VISIONの流れを汲んだものです。RX-VISIONをモチーフに、コンパクトクラスの5ドアハッチバックにぎゅっと凝縮して盛り込んでみたらこうなった、というものです。

ー魁CONCEPTでは、Cピラーとリヤフェンダーの面に衝撃を受けました。ルーフからホイールアーチまでがひとつの大きな面で、しかも凹面。見たことのない造形手法で、美しさを表現しようとしていることに驚きました。

前田:すごく苦労したんですよ。ただ、ああいう難しい造形をこなしてゆけるのが、マツダの強みになっています。ゼブラチェック(CADの造形データに縞模様を貼り付け、面の歪みをチェックする機能)で違和感を覚えた部分を修正してゆくと、絶対にああいう形はできません。違和感は残ってもいいと指示を出します。もちろん必要な部分は修正や整理をしますが、重要なモチーフだったり味わいになっている部分は極力そのまま残す。そういう采配をしました。

ーそれで破綻していないというのが見事です。大胆な凹面やキャラクターラインに頼らないということを徹底させている。しかしこれを量産モデルでやろうとすると、生産現場からは難しすぎると不満も出そうですね。

前田:これはVISION COUPEでの話ですが、実は社長に見せるより先に、生産に関わるメンバーのほとんどに見せたんです。彼らに素晴らしいものだということを感じてもらい、一緒に「いいねえ!」と感情を共有できるミーティングを設定したんです。

ー経営陣からのトップダウンではなく、指示が出るより先に現場レベルでブランドのメッセージを共有しようとしたんですか?

前田:はい。すると純粋な人が多いので本当に感動してくれて、VISION COUPEをそのまま生産するわけではないのに、これを作る前提で話をしてくるんです。ただ最初は「ああ、いいねえ!」と始まったんですが、はたと我に返って、車両に近づいていって頭を抱えはじめ、「ここは一体どうすればいいんだろう?」という会話があちこちから聞こえてきた。明確なキャラクターラインがないから、それぞれのボディパネルをピッタリ合わせるのが大変だ、と。近くで見ても正しいのかズレてるのか、ズレているとしてもどこがどれだけズレているのかを判断できないんです。

ーそれでも、解決できるアイデアが出された?

前田:これだけデリケートな面をどうプレスし、どう組み立てるか。現場ではノウハウを一所懸命積み上げてくれているところです。上から指示が降りてきたからやるというのではなく、現場が自分たちで問題を解決しようとする。こういう動きをしてくれるのがマツダの特徴ですね。

おすすめのバックナンバー

自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア

「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

motorfuntech

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ