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  • 2018/07/25
  • ニューモデル速報 小泉 建治

意外? これが最新Sクラスの本当の燃費だ!【1300km長距離テスト:メルセデス・ベンツS560】

東京から京都府は丹後半島まで、1300kmを走ってみた結果

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福井県との府県境近くにある美山の北集落。茅葺き屋根の古民家が建ち並び、まさに日本の原風景が色濃く残され、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。白川郷や五箇山と違ってアクセスはそれほど良好ではなく、それだけに素朴な雰囲気を残していた……のだが、今回ひさびさに訪れてビックリ! 京都縦貫道が開通したおかげか観光客が一気に増え、駐まっていた観光バスは実に8台! 写真は、人が捌けた瞬間を捉えた貴重なショット。

一般道でも10km/L近い燃費をマーク

日本三景のひとつに数えられる天橋立。写真は南側の文珠山の山頂からの眺めで、股の下から逆さに覗くと龍が天に昇っているように見えることから「飛龍観」と呼ばれている。ここまではケーブルカーかリフトで登る。

 天橋立の近くにある宮津に投宿し、翌日は国道178号線を北上して舟屋で有名な伊根に向かう。舟屋とは海に面した住居の一階に舟の格納庫を備えた伝統的な民家で、言わば舟のビルトインガレージである。昭和の庶民的な風情を色濃く残し、こちらも美山と同様に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている。

 ここからは再び国道178号線を南下し、綾部宮津道路から東京を目指して帰路につく。与謝天橋立インターチェンジで二度目の燃費チェックを行う。前日の園部インターチェンジから248kmを走り、平均速度は37km/hで、燃費はなんと9.8km/Lを記録した! これほどのハイエンドサルーンともなれば、カタログ燃費がどうであれ、「結局は10km/Lになんて届く気配すらない」というのが通説であり、筆者の経験からも言えることである。今回も正確には10km/Lには僅かに届かなかったものの、正直に言ってここまで伸びるとは思わなかった。

 今回のテストは、現在発売中の「新型メルセデス・ベンツSクラス徹底解剖(三栄書房刊)」の取材を兼ねていたのだが、誌面用の撮影というものは、燃費にとても厳しい。何度か置き場所の微調整を繰り返すため、動かしては停め、動かしては停めの連続となるし、走行シーンの撮影時には低めのギヤに固定することも多い。確かに都市部の大渋滞のようなシーンはなかったが、みるみる燃費計の数値が悪化していくサマは渋滞時以上の激しさとも言える。

伊根の舟屋群の壮観な眺め。「男はつらいよ」のロケ地となったことでも有名だ。

総合燃費は12.0km/L! カタログ達成率133%!

こうした昔ながらの古い街並みというものは、たいてい道幅が狭い。当然ながらフルサイズサルーンのSクラスでは縦横無尽に駆けずり回るわけにはいかないが、視界に優れ、各種センサーがフォローしてくれるため、意外なほど不安は覚えない。もちろん車体そのものの大きさには気を遣う必要がある。

 与謝天橋立インターチェンジからは綾部宮津道路、京都縦貫道を経て、そこから事故渋滞を避けるために京滋バイパスを経由して、新名神からは往路の完全な折り返しで東京を目指した。

 全行程のうち、高速道路が占める割合は8割ほどで、その高速道路区間の5割ほどはディストロニックを使用し、残りの5割ほどの区間と一般道ではとくに燃費を意識した運転はせず、流れをリードするペースで走り続けた。そしてワインディングロードで前走車両がいない場面では、比較的ハイペースでSクラスのアジリティを堪能もした。そして前述の通り、撮影時には燃費に厳しい走り方、使い方を繰り返した。ツーリングとはいえ、必ずしも燃費に優しい状況ではなかったわけだ。

 ではいよいよ結果である。まず、与謝天橋立インターチェンジから東京インターチェンジまでの559kmの高速区間では、平均速度が92km/hで、12.8km/Lというここまでで最高の燃費を叩き出した。そして総合結果は、走行距離1295kmで平均速度74km/h、燃費は12.0km/Lとなった。JC08モード燃費は9.0km/Lだから、達成率は実に133%(!)で、大人2名乗車&荷物満載ということを考えれば称賛に値する結果と言えるだろう。
 
 参考までに100km/h巡航時のエンジン回転数は8速で1400rpmで、トップギヤの9速にはなかなかシフトアップされないためにマニュアル操作したところ1200rpmとなった。また、S560の燃料タンクは80Lだから、単純計算で航続距離は960km、燃費に優しい運転をすれば1000km以上はカタい。

「結局は10km/Lになんて届く気配すらない」はずのハイエンドサルーンが10km/Lを大きく上回ったのも驚きだが、これだけ贅沢三昧しながら1000kmも給油しなくてイイなんて、いったいなにがどうなっているのやら。

「Sクラスなんてガソリン垂れ流しの贅沢品」と糾弾したかった人、残念! 「欲しいけれど、やっぱり環境に負担が……」と購入に後ろめたさを抱いていた人、おめでとう!


Specifications
メルセデス・ベンツ S560 4マティック・ロング
全長×全幅×全高:5255×1900×1495mm 車両重量:2220kg エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ 排気量:3982cc 最高出力:345kW(469ps)/5250-5500rpm 最大トルク:700Nm(71.4kgm)/2000-4000rpm トランスミッション:9速AT 駆動方式:F・AWD 価格:1681万円

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