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  • 2018/01/26
  • ニューモデル速報 小泉 建治

Mercedes-AMG GTは法定速度でも楽しめるのか?【メルセデス・ベンツ都内試乗記】

寒気に襲われた都内でスーパースポーツをテストドライブ

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1950年代に活躍したワークスマシン「300SL」の特徴的なアイデンティティである「パナメリカーナグリル」が与えられたフロントマスクが目を惹く。
33年ぶりに低温注意報が発令され、48年ぶりに氷点下4°Cを記録した都内で、
メルセデス-AMG GT C ロードスターに試乗した。
最高出力557ps、最大トルク680Nm、
そして車両価格およそ2400万円の超弩級スーパースポーツに、
果たして都内で乗る意味はあるのだろうか?

TEXT&PHOTO:小泉建治(KOIZUMI Kenji)
フロントオーバーハングが短く、フロントアクスルからキャビンまでが異様に長く、ドライバーのヒップポイントの直後にリヤタイヤ……典型的なFRシルエットには惚れ惚れするばかり。シルバーのボディカラーに鮮やかなレッドのソフトトップの組み合わせにも涙が出そうだ。

厳寒の都市部でスーパースポーツの出番はあるの?

ブラックとレッドの色使いが痛快なインテリア。近年のスーパースポーツの例に漏れず、コクピットはストイックというよりもラグジュアリーで快適そのもの。

 33年ぶりに低温注意報が発令され、48年ぶりに氷点下4°Cを記録するなど、強烈な寒波に襲われた都内で、あろうことかメルセデス-AMGのフラッグシップであるGT Cに試乗する機会を得た。自動車メディアの仕事をしていてもなかなか触れる機会がなく、とってもありがたいお話なのだが、「あろうことか」と書いたのには以下の理由がある。

1.まず、都内ではその超絶パフォーマンスの1割も引き出すことは不可能。
2.スーパースポーツが履くようなハイグリップタイヤは温度依存性が高いが、この寒さではタイヤがなかなか温まらない……どころか、そもそも路面がところどころ凍結していてとってもコワイ。
3.これだけ寒いのにロードスター(泣)。

 まぁ泣いていてもしかたがないので、この悪条件を逆手に取り、厳寒の都市部でもメルセデス-AMG GTは楽しめるのか、という観点で試乗することにした。そんなわけで、このクルマの尋常ならざる運動性能の真髄に迫りたい方は読み飛ばしてくださいねスイマセン。
 

暖かいどころか…………Tシャツ1枚でもいける!

シートの配色もご覧の通り鮮やかで、スポーツムードとラグジュアリーさを両立。ヘッドレストの下部に見える横長のスリットがエアスカーフの吹き出し口だ。

 そういうことなので、試乗開始とともにソフトトップを開け放つ。シルバーのボディにレッドのトップが鮮烈で、トップをたたむのがもったいない気もしてしまうが、オープン状態にしても一部が露出し続けるので心配無用だ。

 で、早速シートヒーターとエアスカーフをオンにする。エアスカーフとは、ヘッドレストの根元に設けられたエアベントから首に向けて暖かい空気を送り出す装置のこと。ともに3段階の温度調整を持つが、もちろんどちらも「強」にする。

 いやぁ暖かい! もちろんエアコンもついているわけで、もうまったく問題なし。外から見ると寒いのに意地を張って屋根を開けているように見えるのかも知れないけれど、まったく寒くない……というよりも、ぬくぬく暖かいくらい。

 余談ながら、この日の試乗現場を会社の同僚に目撃されていて、翌日(この原稿を書いている、まさに本日)、彼に「昨日、外堀通りを極東ロシアの武器商人みたいな男(私のことらしい)がAMG GTの屋根を開けて走っていたのを見たんだけれど、さすがロシアの悪党らしい気合いだと感心した」と言われたが、気合いなどこれっぽっちも必要ありませんから。
 

一番左の、インジケーターがひとつ光っているのがシートヒーターのスイッチで、そのふたつとなりがエアスカーフのスイッチだ。その間にあるのはシートベンチレーター、つまりクーラーのスイッチなので真冬には間違って押さないように。

 そのうち、暖かいどころか暑さに耐えられなくなってきて、シートヒーター、エアスカーフともに「弱」に切り替え、エアコン設定温度が27°Cだったのを23°Cにまで下げた。それでもシャツの下はうっすらと汗ばんでいる。

 ダウンジャケットを脱ごうかと悩んだが、下は薄手の長袖シャツ1枚だったので、さすがにこの季節にそれだけで屋根を開けて走っていたら変態っぽい。

 外気温を見ると3°Cとなっている。48年ぶりか33年ぶりかという寒波のなか、オープンカーの屋根を開けて走っている男が汗だくになっているなんて、とても想像できるものではないだろう。

 みなさん、これからは真冬にオープンカーの屋根を開けて走っている姿を見たら、「なに頑張っちゃってんの」なんて思わず、「気持ちよさそうでいいなぁ」と素直に羨ましがってください。

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