Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. カタログ
  3. ロータス|LOTUS
  4. 3イレブン

まさに公道を走るレーシングマシン! ヘルメットは必須! ドアもウインドウもなし! スパルタン過ぎるLotus 3-Eleven で公道を徘徊する【ロータス 3-イレブン試乗記】

このエントリーをはてなブックマークに追加

ガゼールに飛び乗る石原裕次郎のイメージ

ロード仕様のトランスミッションは6速MT。あえてリンケージを丸見えにしてスポーツムードを高めており、これぞデザインの妙技と唸らされる。
 フロントウインドウがないので、もちろん風圧は強烈だ。借り出し直後は、とりあえずどんなものか体感するためにヘルメットなしで走ってみたが、幸か不幸か終始渋滞していたためにとくに問題には感じなかった。ときおり前が空いて速度を上げたときの印象からすると、目がショボショボしたり、涙が溢れたりせずに安全に視界を確保できるのは40〜50km/hくらいまでだろうか? 飛び石や虫との激突の危険性もあるため、ヘルメットの装着は必須だろう。

 1855mmの全幅は、いまどきすごく幅広というわけでもないが、アルミバスタブそのものの横方向のサイズはエリーゼと変わらないため、運転席と助手席がかなり中央に寄せてレイアウトされている。運転席の反対側、つまり右ハンドルであればボディ左サイドの末端の位置が把握しづらいというのはよくある話だが、3-Elevenは右サイド末端も着座位置から大きく張り出しているために注意する必要がある。これはちょっと新鮮な感覚だ。もちろんちょっと走ればすぐに慣れる。

 途中、信号待ちでとなりに並んだトラックの運転手が窓を開け、満面の笑みで「オニイサン、カッコイイネ」と声を掛けてきた。ネパールあたりからの移民と思しき青年だったが、「兄さんもカッコいいじゃん」と返したら、満面の笑みが爆笑に変わった。

 これは序章に過ぎず、ここから返却するまでの二日間で、いったい何度声を掛けられたことか。こういうコミュニケーションが生まれるのも、こうしたウルトラスーパースポーツの面白いところだ。

 その後、悪ノリして都内某所の商店街に行ってみたのだが、もう注目の的なんてもんじゃない。前ページのメインカットもそこで撮影したのだが、実はここ、クルマが通れる道と交差している箇所で、なにも商店街に3-Elevenで侵入した無法者というわけではないので念のため……。

 とはいえやはり周りには気を遣う。軽トラや台車が横切る場面も多々あり、みなさんイヤな顔ひとつせずに脇を通り抜けてくれるのだが、気になるので「スイマセン、動かしま〜す」と言いながら3-Elevenに飛び乗る。ドアがないので本当に飛び乗るのだが、だんだんと慣れてスムーズに、かつシートを踏んづけることなく飛び乗れるようになる。

 それはまさに、西部警察のオープニングでガゼールのコンバーティブルに飛び乗る石原裕次郎のイメージであった。

 

高速巡航は苦行……というほどではなかった

虚飾を排したスパルタンな車体構成だが、こんな遊び心も。サイドマーカーのなかをよく見ると、ユニオンジャックが描かれている。
 二日目は、田中哲也さんに乗っていただくために富士スピードウェイに向かう。極寒の2月にヒーターもなくフロントウインドウすら持たない3-Elevenで高速道路を淡々と走り続けるなんて拷問に近いと身構えていたが、意外やコクピットに潜り込んでしまえば肩より下に風は当たらず、頭部はヘルメットをかぶっているのでそもそも寒くない。少なくともバイクよりはマシである。大変なのは冬よりも夏かも知れない。

 超絶ハンドリングマシンのロータスだけに高速巡航は退屈になりがちだが、3-Elevenの場合は風圧や風切り音や排気音やロードノイズなどと対峙し続けなければならないため、退屈に感じているヒマはない。これで居眠り運転できるようになったら相当なものだ(いや、寝たらいけませんよ)。

 余談だが、デモカーにETCが装着されていたのには笑った。どうぞ高速道路で快適な長距離ドライブをお楽しみください、というわけだ。本音は、無理して発券機に近づきすぎてホイールをブツけられたらたまったもんじゃない、といったところかもしれないが、よくよく考えてみれば3.5LものV6ユニットにスーパーチャージャーを組み合わせているのだから、高速巡航も得意なはずである。追い越しも6速に入れっぱなしでたいていはこと足りる。ナビゲーションもオーディオもないけれど、想像するほどつらくはなかった。雨が降ったら話は別だろうけれど。

フロント左右の開口部にはオイルクーラーが鎮座している。どことなくフォーミュラマシンのサイドポンツーンの内部を想起させる。
フロントセクションの中央部にはラジエーターをマウントする。エンジン以外の重量物をフロントに配置することでバランスを取っているようだ。

自動車業界 特選求人情報|Motor-FanTechキャリア

「自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

motorfuntech

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ

Motor-Fanオリジナル自動車カタログ

自動車カタログTOPへ

Motor-Fan厳選中古車物件情報

中古車TOPへ