MotorFan[モーターファン]

ニューモデル、テクノロジーからインプレッションまで、クルマと人生を楽しむニュースサイト

  • 2018/04/04
  • CAR STYLING編集部 松永 大演

トヨタ新型スープラはハイブリッドもある!? レーシングカーを出したのでわかったこと

このエントリーをはてなブックマークに追加
話題に上るスープラのレーシングコンセプト。改造範囲の広いカテゴリーの仕様を出すことによって、本来の姿をカモフラージュ。予告としては、非常に良いアイデアでもある。
なにかと話題の新型スープラ。当webでも直列6気筒エンジン説を唱えていたが、こちらはパッケージからの推察。直列6気筒以外に、新型スープラはどう考えてもハイブリッドもあるでしょという話だ。

サイドから見ると、車のパッケージがよく分かる。ドアのオープニングラインを見ると、サイドシルが割と高いのがお分かりだろうか。またAピラーの延長線がフロントタイヤの中心と交わるのは、おおかたのFR系BMW(Z8は例外)の伝統ともいえるもの。

あのボンネット内に直列6気筒エンジンが入るとはにわかに信じられない。まさかトランスアクスルはないだろうが、ボンネットの低さもエンジンをちょっと右なり左なりに傾ければ、なんとかなるということなのだろう。実はスープラ・レーシングコンセプトの全長は4575mmと短くないので直列6気筒を前提としたとしてもありうる話だ。

問題は歩行者保護のためのボンネット構造だが、ボンネットのポップアップ構造やエアバッグの装着も考えられる。

注目はペダルの下。カーボンのプレートでかかとの位置をかなり高く設定しているのはなぜだろう。助手席を見てもドアのオープニングラインからフロアまではかなり深い。それは何を意味するのか?

しかしここでは、それ以外の”隠し玉”の存在の可能性について解説してみたい。ジュネーブショーでコンセプトカーの代わりにレーシングカーを登場させたのは、びっくりだったが、その分、素の姿が丸見えとなったのも事実。そこで、あれっと思ったのは室内。写真を見て欲しいが、ペダルの下にカーボンのプレートがある。これは運転する際にかかとを載せる部分で、本来のフロアが剥ぎ取られているので、ここに床を作る必要があったようだ。

つまりかかとの下の部分は空間となっているのだ。この形状は助手席もほぼ同じで、左右にある程度の空間があることになる。

実は現在のGT-Rの床下には空間があり、ハイブリッドも視野に入れていたのとの話もある。また古い話になるが、初代のメルセデス・ベンツAクラスはやはり床面を二重構造としてEVへの対応も考慮していた。そのためにフロアが高かったのだ。そして軽自動車の三菱iは、当初よりEVも前提としていたことから床を二重構造として、のちにEVのi-MiEVを市販化している。

さらに言えば、最新のRRレイアウトのルノー・トゥインゴもフロアは高く、どうもRVやハイブリッド対応の二重底を持っている。不自然なほどにあまり大きく開かないボンネットも、その先に入るユニットを視野に入れていて、あまり荷物の入らない場所であることを印象付けておきたいのではないか、とも思ってしまうほど。

こちらは参考まで。リヤの構造が見える写真だが、この仕様では完全な2シーターの構造であることが分かる。この下にはレース仕様では燃料タンク。もちろん剛性確保には極めて有効だが、下の大きなスペースは量産車では燃料タンク以外にも用途がありそうだ。

そして新型スープラだ。レーシングモデルで全高を1230mmとしながら、床下に空間を設けることが可能なのか? とも思われるが、写真で見えるフロアはペダルに対して明らかに低い。当初のコンセプトカーFT-1は、新型スープラとの酷似が伝えられるが、実際にはかなり異なるモデル。レクサスのLCでもそうだったが、トヨタはコンセプトのイメージを量産に生かす技に実に長けているといえる。そしてFT-1にはそうした床下の二重構造はないので、スープラ開発の本格稼動の段階で生まれたパッケージなのだろう。

しかし不思議なのは、この構造ではその空間がそれほど大きくないことと、単に蓋をするだけで室内との隔絶を図っているがそれで大丈夫なのだろうか、という点だ。現状のバッテリーであれば、安全対策と同時に冷却の必要性もあるものと思われるが、スープラのフロアにはその対策が想像できないのも事実。

ということは、実用化が2020年とも2022年とも言われる全固形電池を採用するということだろうか。この高性能ぶりは想像以上で、発熱もなく、数分でのフル充電が可能、充放電はキャパシターよりも早いという。バッテリーエリアもこれまで以上に、コンパクトにできる。

これら、現状ではまったく想像の域を超えないが、もはや内燃機関だけのためだけのプラットフォームを新規開発するというのは勿体ない。それでなくても現状では2シーター専用とも思えるプラットフォームだけに、より将来に期待できるものであることが望まれる。BMWと共同開発ということであれば、なおさらである。

是非ともこんな期待が、かなうといいのだが……。
(参考資料:Carstyling Vol.16, 3/26発売号)
 

自動車業界の最新情報をお届けします!


自動車業界 特選求人情報|MotorFanTechキャリア

自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

MotorFanオリジナル自動車カタログ

大車林

大車林

基礎原理から最新技術、産業、環境、行政、モータースポーツ、デザインまで、クルマ社会をキーワードで理解する自動車総合情報・専門用語事典『大車林』の検索サービスです。

キーワードを検索
注目のキーワード
エバポレーター
エアコンの室内ユニットを構成する一要素で、コンプレッサーで圧縮され、コンデン...
アンダーステア
定常円旋回中、車速を上げたとき、旋回半径が大きくなっていく旋回特性をいう。US...
トラクション
駆動輪と路面間で生じる駆動力をいう。この力は駆動輪軸重、トルクとタイヤと、路...

カーライフに関するサービス

オートモーティブジョブズ

ランキング

もっと見る