MotorFan[モーターファン]

ニューモデル、テクノロジーからインプレッションまで、クルマと人生を楽しむニュースサイト

  • 2018/06/05
  • GENROQ編集部

スポーツGTとして生まれ変わった、三代目「コンチネンタルGT」の感触

ベントレーの最新グランドツアラー、コンチネンタルGTに初試乗!

このエントリーをはてなブックマークに追加
BENTLEY CONTINENTAL GT
ベントレーのラグジュアリーグランドツアラー「コンチネンタルGT」がサード・ジェネーションにフルモデルチェンジされた。コンチネンタルGTは、2003年に誕生した初代モデルから2世代にわたって、6万6000台以上のセールスを達成した重要なプロダクト。はたしてその最新型は、どれほど魅力的なモデルへと進化を遂げたのだろうか。

REPORT/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)

極上のクオリティは、もはや芸術的。

 新型コンチネンタルGTの斬新さは、まずエクステリア、そしてインテリアのデザインからも明確に感じ取ることができる。初代モデルからの伝統的なシルエットを継承しつつも、よりロングノーズのスタイルが強調され、シャープなライン構成によって彫刻的な美しさが醸し出された。そのエクステリアは実に魅力的だが、さらなる驚きはキャビンに身を委ねた瞬間に訪れる。ベントレーの“ウイングドB”エンブレムをモチーフに、センターコンソールからダッシュボード、そして左右のドアへと連続するラインは実に美しく、素晴らしい座り心地を感じさせるシートとともに、フロントシートに着席するドライバーとパッセンジャーの身体を優しく包み込む。

 新採用されたさまざまな装飾の技法にも目を奪われる。スイス製の高級自動巻き時計の地板に発想を得たというパネル装飾“コート・ド・ジュネーブ”、あるいはひとつの模様を生み出すために712ものステッチが必要になるという新デザインのキルティング“ダイヤモンド・イン・ダイヤモンド”などはその代表的な例。もちろんカスタマーは、自分自身の趣味を完全に反映させたキャビンを、ベントレーにオーダーすることができる。デジタル化されたメーターパネルや、センターコンソールの上部に装備できるローティング・ディスプレイなどは、まさに新型コンチネンタルGTの持つ先進性を感じさせる部分だ。

これがコート・ド・ ジュネーブ。熟練した職人による高度な技術が用いられるだけにその仕上がりは絶品。まさに小さな芸術品である。
ステッチと刺繍によって演出されるダイヤモンド・イン・ ダイヤモンド。これも熟練した職人の手によるものだ。

 走りの魅力も大いに高まった。ベントレーはまず、新型コンチネンタルGTのセールスを、6リッターのW型12気筒ツインターボエンジン搭載モデルからスタートするが、635psの最高出力と900Nmの最大トルクを誇るこのエンジンには、デュアルクラッチ式の8速トランスミッションが新たに採用されることとなった。ドライバーはセンターコンソール上のダイヤルスイッチで、最も標準的なセッティングとなる「B=ベントレー」のほかに、「コンフォート」、「スポーツ」、そして「インディビジュアル」の各ドライビングモードを選択できるが、どのモードでもW12エンジンはほぼフラットに、そしてレブリミットまでトルクフルな印象に終始する。スポーツモードではシフトプログラムが、より高速域をキープする制御に変わり、エキゾーストサウンドもさらにボリュームを高め、スパルタンなものになる。

軽快かつ優秀なハンドリング性能。

 3チャンバー式のエアサスペンションを採用したフットワークの動きも魅力的だ。今回の試乗車には、スタンダードとなる21インチのタイヤが装着されていたが、オプションでは22インチの選択も可能。どのような路面のコンディションでも、まさに何事もなかったかのようにフラットな乗り心地が演出されるのは素晴らしい。48Vの電装システムとの組み合わせで、瞬時に最適なアンチロールバー制御が行われる、ベントレー・ダイナミック・ライド。そして先代モデルの最終進化型ともいえるスーパースポーツから継承されたトルクベクタリングの効果も新型コンチネンタルGTの走りでは見逃せないところだ。

 先代モデルでは、グランドツアラーのW12モデルと、スポーツGTのV8モデルがラインナップされていたコンチネンタルGTだが、新型でまず登場したW12モデルは、その両方のキャラクターを巧みにバランスさせたモデルであるように思えた。4WDのシステムが後輪駆動主体型となり、スポーツモードでは最大でも前輪には18%の駆動力が伝達されるのみとなったことで、ワインディングではよりアンダーステアの傾向が弱まったハンドリングを実現している。こちらも新採用となった電動パワーアシストステアリングは、さまざまな最新の運転支援システムの搭載を可能にしたが、それ以上にドライバーが感じるのは、その正確さにほかならない。だからこそ新型コンチネンタルGTのコーナリングは軽快で、またスポーティに感じられるのだ。

 0→100km/h加速で3.7秒、そして最高速では333km/hを可能にする新型コンチネンタルGT。それはパフォーマンスとラグジュアリーを、まさに世界最高のレベルで両立させたグランドツアラーだ。ちなみにベントレーではすでに、オープン仕様のコンバーチブルの開発が最終段階を迎え、その先には先代モデルと同様にV8モデルの追加も計画されているはず。サード・ジェネレーションのコンチネンタルGTが、これまで以上に大きな成功を収めることは間違いないだろう。そう確信することができた試乗だった。



BENTLEY CONTINENTAL GT

【SPECIFICATIONS】
ベントレー コンチネンタルGT
■ボディサイズ:全長4850×全幅1954×全高1405㎜ ホイールベース:2851㎜ ■車両重量:2244㎏ ■エンジン:W型12気筒DOHCツインターボ 総排気量:5950cc ボア×ストローク:84×89.5㎜ 圧縮比:10.5 最高出力:467kW(635ps)/6000rpm 最大トルク:900Nm(91.8㎏m)/1350〜4500rpm ■トランスミッション:8速DCT ■駆動方式:AWD ■ステアリング形式:パワーアシスト付きラック&ピニオン ■サスペンション形式:前ダブルウイッシュボーン 後マルチリンク ■ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ:前265/40ZR21 後305/35ZR21 ■パフォーマンス 最高速度:333km/h 0→100km/h加速:3.7秒 ■環境性能(EU複合モード) CO2排出量:278g/km ■車両本体価格:2568万円(税込)

自動車業界の最新情報をお届けします!


自動車業界 特選求人情報|MotorFanTechキャリア

自動車業界を支える”エンジニアリング“ 、”テクノロジー”情報をお届けするモーターファンテックの厳選転職情報特集ページ

大車林

大車林

基礎原理から最新技術、産業、環境、行政、モータースポーツ、デザインまで、クルマ社会をキーワードで理解する自動車総合情報・専門用語事典『大車林』の検索サービスです。

キーワードを検索
注目のキーワード
アンダーフロアエンジン
エンジンを床下に搭載する方式のこと。客室の床面積を広げる利点があるため、大型...
インターセプトポイント
ターボエンジンで、アクチュエーターやウエイストゲートバルブが開きはじめる回転...
2ローターロータリーエンジン
2つのローターユニットからなるロータリーエンジン。1ローターエンジンでは、エキ...

カーライフに関するサービス

オートモーティブジョブズ

ランキング

もっと見る