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新型センチュリーに繋がるDNAを探る 初代センチュリーに見るトヨタの高級車への意気込み メカニズム編

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新型センチュリー(2018)。そのデザインは初代、2代目に通じる。まさにセンチュリーらしさを表現している。

超高級車のトヨタ・センチュリーがフルモデルチェンジを受けて登場。なんだ、全然違わないじゃないか、と思う人もいるかもしれないが、「これこそがセンチュリーらしさ。よくぞ良い進化をしてくれた!」 と絶賛する声も聞こえる。ここではそんなセンチュリーのDNAに触れてみよう。

初代センチュリー(1967)。角形ヘッドライトとラジエターグリルが特徴的だが、その外観に威張った印象はない。

 いよいよセンチュリーの3代目が登場となったが、2代目発表が1997年だったので、21年ぶりのフルモデルチェンジだ。初代の登場が1967年9月25日発表/11月発売だったので誕生から、まる50年を経過したことになる。

 何よりも注目なのは、デザインイメージが大きく変わっていないことだ。当然ながら、プラットフォーム、レイアウトは進化しているのでセンチュリーの持つデザインテーマ、特徴となるエッセンスが意図のもとに初代から継承されてきたことになる。

ところでここではその起点となった初代センチュリーについて、かつてのモーターファン誌から紐解いてみたい。

伸びやかなボディは、横幅でも小型車枠を超える3ナンバー専用サイズ。

 実際のところ特別なユーザーに向けたショーファードリブンの超高級車ということで、モーターファン誌には掲載はそれほど多くないのだが、幾つかのポイントをピックアップすることができた。

 初代センチュリーは、クラウンエイト(1964-)の後継として誕生。このエイトは1965年に実施される貿易自由化に向けて、セドリックスペシャルなどとともに欧米の中型車の競合たりうるモデルとして誕生…という経緯もある。

初代センチュリーはハイエンドの高級車として企画され、新開発の3リットルV8エンジンを搭載。クラウンエイト時代からの技術を結集しブロックやヘッドをアルミ化されたエンジンは、単体重量では当時のクラウンのM型より軽かったという。

 ボディはモノコック化されたが、前後サスペンションはゴムブッシュを介したサブフレームにマウント。
 フロントサスペンションは一見ストラットのようなのだが、トレーリングアーム・オレオ型と呼ばれるもので、ロアアームが前方から伸びたトレーリングアームに支持される。これに空気バネとダンパーが組み合わされることで、エアサスと呼ばれている。しかし実際にはエア制御されているのはフロントのみ。リヤサスペンションは、トレーリングアームに金属のコイルバネとダンパーが組み合わされたリジッド式だ。

初代センチュリーのエンジンルーム。右がフロント。バルクヘッド側に、ナックルアームとタイロッドが露出しているのがわかる。

 興味深いのは、ステアリングのリンク機構で、タイロッドとナックルアームがエンジンルームの上部に取り付けられていることだ。サスペンションの動きによって操舵角が影響を受けないことが大きなメリットとなるが、加えてエンジンの搭載位置も50mm下げることができている。
 さらに4速マニュアルトランスミッションを採用したA仕様では、リミテッドスリップデフが標準装備(他グレードではオプション)されていたという、意外な面もある。
 いずれにしても、意欲的な技術的野心に満ちた車作りが感じられる1台である。

 ちなみにこの“センチュリー”(100年 / 1世紀、英語)とは、明治100年、豊田佐吉翁生誕100年を記念して付けられたという。

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