3車ともシャシー性能は高くハンドリングと乗り心地は甲乙付けがたい 国産Cセグハッチ比較試乗…総合力のカローラスポーツ、速さのシビックハッチバック、安さのインプレッサスポーツ
- 2018/09/25
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遠藤正賢
昨年9月のホンダ・シビック国内復活、そして今年6月のトヨタ・オーリス改め新型カローラスポーツの登場で、にわかに活況を呈している国産Cセグメントハッチバック。この2台に、発売から2年が経過した今なお国産登録車トップ20にランクインし続けているスバル・インプレッサスポーツを加え、各車の上級グレード・AT車を、市街地と高速道路を中心に比較試乗した。
PHOTO&REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu)
まずはボディサイズの比較から。
トヨタ・カローラスポーツハイブリッドG“Z”(FF) 全長×全幅×全高:4375×1790×1460mm ホイールベース:2640mm トレッド前/後:1530/1530mm 最低地上高:135mm
ホンダ・シビックハッチバック(FF) 全長×全幅×全高:4520×1800×1435mm ホイールベース:2700mm トレッド前/後:1535/1555mm 最低地上高:135mm
スバル・インプレッサスポーツ2.0i-Sアイサイト(4WD) 全長×全幅×全高:4460×1775×1480mm ホイールベース:2670mm トレッド前/後:1540/1545mm 最低地上高:130mm
こうして数値を並べると見た目通り、シビックのサイズがいかに大きく、かつ運動性能重視のプロポーションをしているかがよく分かる。カローラ(オーリス)とインプレッサも代を追うごとに長く広くなっているが、それでも5ドアハッチバックらしいスタイルを堅持しているのに対し、シビックのそれは最早5ドアセダン、いやクーペと言っていい。
身長176cm・座高90cmの筆者が運転席をベストポジションに合わせた状態で、後席のニークリアランスはカローラ→インプレッサ→シビック(12→20→25cm)と、全長・ホイールベースが長い順に広い。
ヘッドクリアランスは、最も背の低いシビックが最も少なく、後頭部と側頭部が当たるのは順当と言えるが、最も全高が高いインプレッサは後方の絞り込みが強い影響を受け、後頭部・側頭部とも5cm弱の隙間しかない。その点カローラスポーツは意外にも後方が平坦かつスクエアなため、各10cm弱の余裕が残されていた。
なお、運転席から斜め後方の視界は、Cピラーの太さとリヤドアウィンドウの大きさ、リヤクォーターウィンドウの有無・大小がダイレクトに影響を及ぼしており、カローラが最も狭く、次にシビック、最も良好なのはインプレッサだった。
カローラはハードタイプの「パッケージトレイトリム」を全車標準装備し、フロアの高さを2段階に調節できる「アジャスタブルデッキボード」をFF車にメーカーオプション設定(試乗車に装着)。インプレッサはソフトタイプの「トノカバー」を全車ディーラーオプション設定している(試乗車には未装着)。
運転席に目を移すと、Aピラーがカローラ→シビック→インプレッサの順に太いことを除けば、視界と室内空間の広さは五十歩百歩。カローラはインパネ最上部のディスプレイ、インプレッサはガラス最上部のアイサイト用ステレオカメラが、シビックは単純に全高が低いことが、深く寝かせられたAピラーと相まって、視界と室内空間を圧迫している。
一方でデザインと質感は、端的に言えばエクステリアと同じ傾向。シビックはデザインも素材もオモチャっぽく、インプレッサは個々の部位の質感は高くデザインも全体的にはスマートだが、煩雑な構成要素がそれらを台無しにしている。そしてカローラスポーツは、デザインは前衛的ながら無駄なくまとめられており、何より見た目の質感が際立って高い。
こうした差は、それぞれのディーラーに行くか行かないか、あるいは買うか買わないかを分ける決定的な要因となり得るほど大きい、と言っても過言ではない。
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