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【EICMA2018】 【転ばないバイク】自律バイクを発表したBMW。 そこからバイクの未来を大胆に予測してみた

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R1200GSが無人なのにスイスイ、ひらりひらりと走る。奇妙な光景である。

11月6日に開幕した(一般公開は8日から)EICMA(ミラノショー)。その開幕直前、BMWは自律走行するバイクの動画を公開した。

REPORT●ケニー佐川(SAGAWA Kentaro)

無人でサーキットを走る姿に驚愕

 ホンダ、ヤマハに続きついにBMWが自律走行するバイクを完成させた。すでに動画などで紹介されているが、 R1200GSベースのテスト車両を使ってサーキットをかなりのスピードで走っている様子が紹介されている。もちろん無人で。ラインをキープしながら巧みに車体を傾けながら安定してコーナリングする様子はまるで人が操縦しているようだ。そして停止時はサイドスタンドを出しながら減速し、逆操舵を入れて車体を傾け停止するといった驚きのパフォーマンスを披露しているのである。動画によると開発期間は2年で、目的としてはバイクの挙動を分析し安全運転や快適性につなげるためとのことだが、それにしては自律走行バイクとしての完成度の高さに驚くばかりである。

ホンダとヤマハも独自の方式で先行

手放ししても転倒しないHonda Riding Assist-e。東京モーターショー2017で出品された。
東京モーターショー2017で出品されたヤマハ・MOTOROiD 。声を掛けると寄ってくる、まるで愛玩動物のような雰囲気だった。
人間が乗車ぜずに、200km/hでサーキットを走行するヤマハ・MOTOBOT

 自律走行についてはホンダが2017年初めにNC 750ベースのテスト車を発表しその後EV化された「Honda Riding Assist-e」へと進化させて東京モーターショー2017で披露したのが記憶に新しい。二足歩行ロボット「ASIMO」で培った技術を応用して、停止時やUターンなどふらつきやすい低速域でライダーをアシストすることを目指したものだ。ステアリング部分に仕込まれたモーターによって操舵することでバランスを保つ仕組みで、ちょうど渋滞時にライダーがハンドルを左右に小刻みに切ってバランスをとる動作と似ている。

 これに呼応するようにヤマハが同じタイミングで発表したのが「MOTOROiD」である。知能化技術を用いて人とマシンが共響するパーソナルモビリティーを目指したもので、こちらは車体とスイングアームが一体となった構造をロールさせることでバランスを調整する仕組みになっていた。自らの状態をセンシングして重心移動によって起き上がる姿は衝撃的で、AIによってオーナーを顔認識して歩み寄ってくるなど、まるでペットのような人間との共生を夢見させてくれるものだった。

 ヤマハには別のアプローチとして注目を集めた「MOTOBOT」もある。車両そのものには手を入れず、ヒト型ロボットが実際にアクセルやブレーキを操作しながら高速サーキット走行を実現したもので、MotoGP界のスーパースター、バレンティーノ・ロッシとの対決でも話題を呼んだ。バージョン2では200km/hでのコーナリングも可能とするなど自律走行での可能性に大きな期待を持たせたプロジェクトだった。

 そもそもこうした自律バイク競争が始まったのは、先行する4輪における自動運転技術の発展があったからだ。ただし4輪が最初から「自立状態にある」安定した乗り物であるのに対し、2輪は自立できない宿命を負っているのが異なる部分。それがテクノロジーの進化により自立できるようになり、さらにAIパワーを得て“自律”へと発展してきたのだ。 2輪が自動運転以前に“自立”と言う大きな障害を克服したのは驚くべきことであり、人間が二足歩行を勝ち取り万物の霊長へと進化したぐらいのインパクトがあると個人的には思う。

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