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大らかな乗り味を軽快に楽しめてしまう不思議な快適性 【インディアン試乗レポ】車重375kg、どっしりなのに軽々…… 「チーフテン ダーク ホース」は妙味な乗り味がした

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アメリカンフラットトラックレースで2年連続チャンピオンに輝いたインディアン。FTR1200の新規投入など、国内でも賑わいを見せている。そんな中、同ブランドを代表するチーフテン最新モデルの試乗会が開催された。ちょっぴり春の兆しを感じさせてくれた千葉は南房総のシーサイドウェイでとても気持ちの良いクルージングを体験した。

REPORT⚫️近田 茂(CHIKATA Shigeru)
PHOTO⚫️山田俊輔(YAMADA Shunsuke)/近田 茂(CHIKATA Shigeru)

インディアン チーフテン・ダーク・ホース・・・・4,150,000円〜

 試乗車はチーフテン・ダーク・ホース。価格は400万円を超える超高級車だが、良い意味、自然体で身構えるかのような、肩の力が抜けた雰囲気。ブロンズスモークのカラーは艶消しのマット系。他にホワイトスモークやサンダーブラックスモークも揃えられている。いずれもプレミアム感たっぷりだが、どちらかと言うと豪華できらびやかな雰囲気を抑えた印象に親しみを覚えた。

 1800ccもある巨大なエンジンはストレートマフラーも含めてブラックアウト。シリンダーフィンのサイドは綺麗に磨き上げられ、堂々の存在感は半端無い。フロントバンパーの装備も含めて全体的にはクラシカルなツアラーとしての定番スタイルだが、シート下両サイドがフルカバードされるなど新鮮な部分との融合も印象深い。

 アルミダイキャストフレームが採用され、サンダーストローク111 と呼ばれる空冷横置きVツインエンジンはクランク右側に3カムを持ち長いプッシュロッドを介すOHV方式。リヤシリンダーに備えられた気筒休止システムも刷新されて快適性が進化したと言う。夏場等の暑い時、停車中の状況に応じて自動的に気筒休止することでエンジンの発熱を押さえオーバーヒート防止とライダーを襲う熱気上昇を控えてくれる。今回は冬場の試乗だったので、その機能は作動しなかった。

 キーはスマートキー方式。キーを身につけたライダーがバイクに近寄り、メーター脇のスターターボタンをひと押しすればエンジンは簡単に目覚めてくれる。サイドパニアのセキュリティも同様の操作で確保されるので安心かつ扱いやすい。

手強さを感じない軽快な走りが心地よい

 エキゾーストノートは乾いた印象で二本のビッグエンドを一軸で支持するクランクは適度な重みを感じさせアイドリングは750rpm程で低く安定している。161.6Nmもの最大トルクが発揮されるのは僅か3000rpmのこと。右手のスロットル操作に対するレスポンスは実に逞しい。荒々しさではなく、心底力持ちな感じ。普通のバイクならアイドリング回転数の1200rpmでもトップギヤに放り込めが市街地50km/hのクルージングを難なくこなせエンジンの鼓動感も快適。ビッグVツインならではの大いなるユトリある走りが印象深い。高速100km/hも2500rpmに満たない回転で平然と快適なクルージングが楽しめるのである。 
 
 さらに驚かされたのは、走り始めた瞬間から満タン時375kgある車重をすっかり忘れさせてくれる軽快な操縦性にある。タイトなワインディングロードでも、車体のバンクと共に自然操舵される舵の当たり方が絶妙で、ライダーがイメージした通りのラインをバイクが綺麗にトレースして行ってくれる。車体を倒し込むとか、ハンドルを抑える等の操作を意識することなく走れる快適性は抜群。

 メーター中央にセットされたディスプレイはナビが日本に対応していなかったのが残念だが、スマホとの連携やディスプレイの各操作も扱いやすく、オーディオもプレミアム感たっぷり。チーフテン・ダーク・ホースは「人生を豊かにするバイク」、こういった表現がしっくりとくる存在だと思えた。

プイッと気の向くまま旅に出てみたい。そんな気にさせるバイクだ。

⚫️足つき性チェック(ライダー身長170cm)

車体は大き過ぎず、シート高は650mm。ご覧の通り両足はベッタリ。バイクを支える上で適度な仕上がりが感じられた。

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