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フォークの倒立化は大正解! エンジンは変わらずでも、実力は大幅向上!新型YZF-R25を4人のライダーが斬る!

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新型カウルになって何が変わった? 足周りの進化のほどは? じつは乗車ポジションも変更されたらしい……。大幅な仕様変更が施され、2019年3月28日に発売されたヤマハYZF-R25を、4人のライダーが試乗する。

REPORT●ケニー佐川/後藤 武/ノア セレン/シモ
PHOTO●山田俊輔

ヤマハ YZF-R25……599,400 円〜

 ヤマハのフラッグシップモデル、YZF-Rシリーズのデザインを踏襲し、20代を中心に高い人気を誇る「YZF-R25」がモデルチェンジを行い、3月28日に発売された。

 水冷4 ストロークDOHC直列2 気筒4バルブ249ccエンジンはそのままに、フロントフォークの倒立化、視認性の高いフル液晶メーターの採用などトピックも多い同モデルだが、なかでも注目なのがカウルデザインの変更だ。
 MotoGPワークスマシン「YZR-M1」のデザインイメージに一層近づけただけでなく、空力を緻密に計算した結果、最高速は+8km /hを実現。

 また、ライディングポジションを変更し、これまで街乗り、ツーリングに置いていた軸足を、ロードスポーツよりにシフトし、エキサイティングな走りが楽しめるマシンへと進化を遂げた。


以下インプレッション

TESTER :後藤 武

「走り出してすぐに感じるのは今回のモデルチェンジでグレードアップした部分、“倒立フォーク”の生み出すフロント周りのしっかりした剛性感。安定感も出ていてバンクさせた時のステアリングの動きもシットリとしている。ペースを上げてくとこれが更にハッキリしてくる。ハードブレーキしたままバンクさせていっても全く不安がない。しかしスポーツだけでなくツーリングも考えていて座り心地の良い快適なシートやリラックスしたポジションになっているところも見逃せない。様々な使い方に対応できるマシンである」

後藤 武

オートバイ誌クラブマン元編集長。顔に似合わず繊細な感覚の持ち主で、各車の違いを読み取る。

TESTER :ノア セレン

「倒立フォークやシャキーンとしたマスクでグッとスポーティになったルックスだけど、乗るとハンドルは遠くなくステップ位置はけっこう前の方、シートも低くて、前モデル同様にツーリングも十分許容する包容力を持っている。ワイドレンジなエンジンもこの特性をサポートしていて、大きく変化した見た目とは対照的に中身は熟成路線という印象。ハザードの追加は歓迎する一方で、ホーンボタンが押しにくい位置になったのはマイナス。サーキットでは倒立フォークが効いていてスポーツ性は一歩進んだ。ブレーキがもうちょっと効いてくれるといいね!」

ノア セレン

ミスターバイクBG出身のモータージャーナリスト。その甘いルックスとは裏腹に、ときおり辛口コメントを言い放つ。

TESTER :シモ

「旧モデルに比べて大きく進化していてビックリ!ポジションの良さ、フラットトルクのエンジン、なんといってもサスペンション、特にフロントの倒立フォークはノーマルとは思えない仕上がり。最初は様子を見ながらコースを走っていたものの、どんどんペースが上げられちゃう。最終的にはかなりアグレッシブに走ってもまったく問題じゃなかった。かといって物凄くサーキット走行よりに振られているわけではなく、ストリートでも快適に走れる。ポジションにせよエンジンにせよこれだけスポーツ走行と街乗りを両立できるバランスの良さは驚き。誰にでも、どこでも楽しめる完成度!」

シモ

ある時はイベントMC、ある時は走り屋、ある時は執筆業を嗜むという様々な顔を持つが、その正体は不明。

TESTER :ケニー佐川

「R6やR1との繋がりを強く意識した正統派スーパースポーツルックが好印象。R25本来のしなやかな乗り味やとスムーズで扱いやすいエンジン特性はそのままに、走りはよりスポーティさを増した。ハンドルが20mmほど低くなったが違和感はなく、倒立フォークの採用によってフロントまわりの剛性感が増してブレーキングでの安定感も向上。倒し込みでの鋭さが増して従来よりも高い速度でコーナーに進入することができる。今回の速度域では空力の進化までは感じられなかったが、前後サスの動きや切り返しでの動的バランスが非常に良いことは確認できた。乗り始めからしっくりくる肌に合う感じ、ライダーの感性に寄り添う感覚はヤマハならではだ」

ケニー佐川

雑誌編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。

主要諸元

〈 〉内は「YZF-R25 ABS」
認定型式/原動機打刻型式:2BK-RG43J/G402E
全長×全幅×全高:2,090mm×730mm×1,140mm
シート高:780mm
軸間距離:1,380mm
最低地上高:160mm
車両重量:167kg〈170kg〉
燃料消費率*1
国土交通省届出値 定地燃費値*2:37.7km/L(60km/h) 2 名乗車時
WMTC モード値(クラス)*3:27.2km/L(クラス3、サブクラス3-2) 1 名乗車時
原動機種類:水冷・4 ストローク・DOHC・4 バルブ
気筒数配列:直列2 気筒
総排気量:249cc
内径×行程:60.0mm×44.1mm
圧縮比:11.6:1
最高出力:26kW(35PS)/12,000r/rpm
最大トルク:23N・m(2.3kgf・m)/10,000rpm
始動方式:セルフ式
潤滑方式:ウェットサンプ
エンジンオイル容量:2.40L
燃料タンク容量:14L(「無鉛レギュラーガソリン」指定)
燃料供給方式:フューエルインジェクション
点火方式:TCI(トランジスタ式)
バッテリー容量/型式:12V,7.0Ah(10HR)/GTZ8V
1 次減速比/2 次減速比:3.043(70/23)/3.071(43/14)
クラッチ形式:湿式、多板
変速装置/変速方式:常時噛合式6 速/リターン式
変速比:1 速 2.666/2 速 1.882/3 速 1.454/4 速 1.200/5 速 1.037/6 速 0.920
フレーム形式:ダイヤモンド
キャスター/トレール:25°00´/95mm
タイヤサイズ(前/後):110/70-17M/C 54S / 140/70-17M/C 66S (前後チューブレス)
制動装置形式(前/後):油圧式シングルディスクブレーキ/油圧式シングルディスクブレーキ
懸架方式(前/後):テレスコピック/スイングアーム
ヘッドランプバルブ種類/ヘッドランプ:LED/LED

*1:燃料消費率は、定められた試験条件のもとでの値です。使用環境(気象、渋滞等)や運転方法、車両状態(装備、仕様)や整備状態
などの諸条件により異なります。
*2:定地燃費値は、車速一定で走行した実測の燃料消費率です。
*3:WMTCモード値は、発進、加速、停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで測定された排出ガス試験結果にもとづいた計
算値です。走行モードのクラスは排気量と最高速度によって分類されます。

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