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大排気量NAエンジンとトータルチューンが施されたシャシーは安定感とコントロール性抜群 日産フェアレディZニスモ試乗:懐の深いエンジンとシャシーを備えた万能ツアラー&コーナリングマシン!…かと思いきや「画竜点睛を欠く」仕上がり

  • 2019/06/02
  • 遠藤正賢
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日産フェアレディZニスモ

GT-Rとともに半世紀の歴史を持つ、日産を代表する大排気量FRスポーツカー・フェアレディZ。そのコンプリートモデルにして最上級グレード「ニスモ」に乗り、日産本社がある横浜市内の一般道から高速道路、箱根のワインディングを経て横浜へ戻るルートを走行した。

REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●遠藤正賢、日産自動車

 現行Z34型が発売されたのは2008年12月。これまた2007年12月発売の現行R35型GT-Rと同じく10年超のロングライフモデルとなっているのだが、その間にGT-Rほど頻繁ではないものの改良を積み重ね、着実に進化を遂げてきた。

 直近のマイナーチェンジは2017年7月。走りについては、アクセルペダルとスロットルバルブ開度の特性を変更し、アクセルペダル中間開度でのトルクを高めつつ、高回転時のトルク低下量を抑えている。

エクセディ製高効率クラッチ
 また、6速MTにエクセディ製高効率クラッチを採用して、クラッチペダル踏力を軽減するとともに半クラッチ時のコントロール性を改善。さらに合わせガラスの中間膜に遮音層を挟み遮音性を向上させたフロントガラスを装着して、静粛性をアップさせた。

 そして今回試乗した「ニスモ」には、新車装着タイヤにダンロップSPスポーツMAXX GT600を新たに採用し、転がり抵抗を20%低減。実用燃費を改善しつつ50km/h走行時のロードノイズを1db下げている。

6速MTのシフトレバー。左奥はシンクロレブコントロールのON/OFFスイッチ
 運転席に乗り込み、実際にクラッチペダルを踏んでみると、にわかに軽減されたとは信じがたいほどズッシリとした踏み応えを左足に返してくる。これは6速MTのシフトレバーも同様で、やはり重厚な手応え。だが、以前より渋さが減ってスムーズになり、さらに従来からのストロークの短さも相まって、素早く小気味よいシフトワークを楽しめるようになった。

中央に3連メーターを備えたスポーティな装いのインパネ

 クラッチペダルを戻し発進すると、そのつながりは決して唐突ではなく、半クラッチ領域で速度の微妙な調整が容易であることに気付く。その後ステアリングを切るとこれまた手応えは重く、その男臭さに満ちた感触に「ああ、日産のスポーツモデルは昔からこうだったな」と、かつて初代P10および2代目P11プリメーラを所有していた筆者は懐かしさを感じずにはいられなかった。

 しかしながら、いざ公道を走り出すと、その印象は一変する。町中をゆっくり走っていても、大小を問わず路面の凹凸をキレイにいなし、かつ突き上げを乗員に伝えることなく、車体をフラットに保ったまま極めて快適に走れるのだ。「ボディ剛性は高いがサスペンションはひたすら硬く、よく跳ねる」、これが日産のスポーツモデルに典型的な乗り味だが、フェアレディZニスモにこの通例は当てはまらない。

フェアレディZニスモのボディ補強部位
 これは、タイヤ・ホイール・サスペンションとも専用品が与えられているのに加え、前後サスペンション取付部と左右フロントメンバー間、ラゲッジフロア下に補強バーを追加。さらには車体の変形エネルギーを減衰するヤマハ製パフォーマンスダンパーをボディ前後端に追加したことで、ボディ剛性が単に高いだけではなくしなやかさも兼ね備え、かつサスペンションが小さな入力に対しても素早く滑らかに動くようになったことが、功を奏しているのだろう。

専用チューニングが施されたVQ37VHR型エンジン

 だが快適なのは乗り心地だけではない。吸気バルブの作動角とリフト量を可変制御し、吸気バルブで直接吸入空気量をコントロールする「VVEL」を採用した、VQ37VHR型エンジンがもたらす豊かなトルクも、そのコンフォートライドに大きく貢献している。

ニスモ専用フルデュアルエキゾーストシステム。その奥にはパフォーマンスダンパーが装着されている

 なお、ニスモ用のそれは、V6の片バンクごとに独立したフルデュアルエキゾーストシステムを採用し排気ロスを低減したうえ、ECUを専用セッティング。ノーマルの336ps/7000rpm&365Nm/5200rpmに対し355ps/7400rpm&374Nm/5200rpmへとアップしている(レブリミットはいずれも7500rpm)が、それでも極低回転域のトルク不足は皆無。近年のダウンサイジングターボでは味わえない、大排気量NAエンジンならではのゆとりがそこにあった。

レブリミット7500rpmのタコメーターを中央に配置したメーターパネル
 しかもこれは低速域だけの話ではない。市街地から高速道路へと走行ステージを移し6速で巡航、1500rpm以下までエンジン回転が落ちてからそのままアクセルペダルを踏み込んでも、何らむずかることなく力強く加速していくのには驚きを禁じ得ない。

クッションが専用チューニングされたレカロ製セミバケットシート
 そして前述のフラットライドな乗り心地は、控えめな形状ながらリフトアップを確実に抑えるエアロパーツの効果もあって、高速域でも健在。クッションが専用チューニングされたレカロ製セミバケットシートの優れたフィット感とホールド性もそれに大きく貢献しているのは間違いなく、速度が上がりGが高まってもそれを感じさせないのは、サイドサポートに調整スイッチが埋め込まれているノーマルの電動シートとは隔世の感がある。

大きな開口部を持つラゲッジルーム。天地は浅くタワーバーも鎮座するため搭載できるのは2人分の手荷物程度
 ただし、フェアレディZニスモはあくまでスポーツカーであり、快適性最重視の高級車ではない。バックドアの開口部が大きくガラス面積も広いリヤでロードノイズが増幅され、運転席まで回り込んでくるため、速度と路面の荒れ具合に比例してそれが耳につきやすくなるのは指摘しておくべきだろう。

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