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人気のコンパクトSUV5台を試す! 売れるのには理由がある〈トヨタC-HR/MINIクロスオーバー/ホンダ・ヴェゼル/日産ジューク/ジープ・レネゲード〉[2/2]

  • 2019/06/11
  • MotorFan編集部
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コンパクトSUVは、いま最も旬なカテゴリーだ

 C-HRとともに、格上のCセグメント骨格を持つのが、BMW X1と共通のプラットフォームを使う新型MINIクロスオーバーである。まあ、MINIはそのぶん価格も圧倒的に高いので、C-HRのような買い得感は薄い。だが、全身にみなぎる剛性感と、内装の凝った意匠によるイイモノ感もまた、今回の5台では圧勝だ。件のAWDシステムに加えて、高い横剛性によるタイトなコーナリングは、いかにもBMWの血統をうかがわせる。

 MINIのホイールベースは兄弟車のX1と同寸で、コンパクトSUVでは最長クラスである。いっぽうで全長は正しくコンパクトSUVの短さだが、それはオーバーハングを限界ギリギリまで削り取ることで実現している。よって、室内空間はCセグメントと比較しても遜色なく、各部の質感だけでなく、実用性でも高価格を納得させる部分はある。

 レネゲードの骨格設計は今のところ、ほかには同じくSUV系のフィアット500Xが使っているだけで、他社のように「乗用車の○セグメントと共用」という表現はしづらい。レネゲードにはフロアを中心に一般的なBセグメントを超えたオフローダーらしい堅牢感もあり、ロングスパンのリヤストラットサスも地上高の大きいSUVに最適化したチョイスといえないこともない。

 レネゲード以外の4台の運転席環境は、良くも悪くも普通のセダンやハッチバックに毛が生えた程度にとどまるが、レネゲードだけは周囲を見下ろすオフローダーの雰囲気が強い。シート高が最も高いだけでなく、同時にダッシュボードやベルトラインも相対的に低めで、見晴らしがよく、車両感覚もつかみやすい。前後左右に、ゆったりと動かすSUVらしいライド感も心地いい。

 現在の国内SUV市場は、長らくトップに君臨していたホンダ・ヴェゼルをC-HRが新車効果の勢いで抜き去って……という状況だが、いずれにしても、この2台が国内販売では他を圧倒する双璧である。

 TNGAによるC-HRの走りはいかにも最新トレンドのそれ。ボディが路面から浮いたようなフラット姿勢を保ちつつも、サスペンションは意外なほど柔らかに凹凸を吸収して乗り心地よく、ステアリングを切ると水平姿勢のままグイグイと曲がっていく。そうした美点は、軽量エンジン+AWDを持つ今回の1.2ℓターボでより顕著である。

 対してヴェゼルはフィット由来のプラットフォームで、C-HR比で何となく車格がひとクラス下の感覚は否めない。ディーラー試乗などのチョイ乗りで2台を比較したら、大半の人が「C-HRのほうが高級なクルマだ」と思うはず。C-HRはヒネリが効いたデザインとともに、その「CセグメントベースのコンパクトSUV」という出自から来る車格感が大きな売りである。

 ただ、こうして直接2台をじっくり乗り較べて色々と吟味すると、古いヴェゼルが全方位で負けるばかり……とはいいきれない。

 路面からの蹴り上げをより潤いあるタッチでいなすのはC-HRだが、絶対的なフラット感でヴェゼルがC-HRに大きく劣るわけではない。パワートレインもDCT特有のギクシャクが多少あるものの、全体の小気味よさではCVTのC-HRをしのぐ。そして、室内空間や後方視界、そして荷室の使い勝手にいたっては、もうヴェゼルの圧勝である。

 第一印象の商品力ではC-HRの後発らしい巧妙さに感心するが、そこから「自分で毎日使うならどっちか?」と頭を冷やすと、最終的にヴェゼルを選ぶ人は少なくないと思う。価格にしても、パワートレインや装備選びでコストを抑える余地が大きいのはヴェゼルだ。

 それにしても、こうして5台ならべると、コンパクトSUVは「旬」なんだなと実感するばかりである。

 コンパクトSUVは新興ジャンルだから、まだ定義がゆるい。この5台もサイズ以外の共通といえば「タイヤと地上高が大きめで、リヤのゲートがある5ドアハッチバック」という程度しかない。このジャンルは試行錯誤と淘汰の過程でもあり、各社それぞれに趣向を凝らしたアイデアで競っている段階だからこそ、いろいろと面白いものも出てくる。

 同時に、コンパクトSUVは日欧はもちろん、米国やアジア、南米と真のグローバル商品だから、各社とも手抜きはなく、気も抜いていない。ジュークやヴェゼルに古参感が漂い始めているのは事実だが、ライフ途中の改良やテコ入れには余念がない。確かに最新のC-HRやMINIクロスオーバーのポテンシャルは高く、次に新しいレネゲードの本格オフロードブランドならではの「イイトコ突いてる感」が印象的だ。だが、一方でヴェゼルの実用性と質感のバランスや、小型軽量なジュークのホットハッチばりの走りを、本気で捨てがたく思ったのもウソではない。

 クルマにも旬がある。旬のクルマはやっぱり面白い。

ミニ・クロスオーバー

ミラーtoミラー:2010mm
全幅:1820mm:全高 1595mm
全長:4315mm ホイールベース:2670mm

可愛らしいスタイルで人気のMINI。5ドアを持つクロスオーバーが新型に切り替わった。高められた車高やアンダーガード、フェンダーアーチモール、ルーフレールなどでワイルドな雰囲気を高めているのは先代と同様だ。ボディは先代よりも全長で200mm、全幅で30mm拡大とかなり大型化。その分ユーティリティ性は飛躍的に高まっている。日本仕様の4グレードのうちディーゼルが3グレードを占めるなど、エンジンの主役は完全にディーゼルとなっている。

インパネ中央の丸いスペースには、メーターではなく液晶モニターとオーディオ等のスイッチが納まる。周囲にはLEDの照明があり、左右に伸びるパネルにも細かな照明が仕込まれているなど、光の演出には非常に凝っている。各部の質感の高さは今回のテスト車両の中でも随一だ。

しっかりとした作りのシートは、プレミアムクラスのものと比べても遜色ない。リヤシートのスペースも十分で、窓も大きく開放感も高い。レザーシートはオプションだ。

ボディが大きくなったぶん、ラゲッジスペース容量は先代より100ℓもアップ。ファミリーのファーストカーとしても十分なスペースを持つ。フロア下にもかなりのスペースを用意する。

ジープ・RENEGADE

ミラーtoミラー:2025mm
全幅:1805mm 全高:1725mm
全長:4260mm ホイールベース:2570mm

ジープのラインナップのなかでも最もコンパクトなレネゲード。それでも7スロットのグリルや角を強調したフォルム、丸2灯ヘッドライトなど、他のSUVとは違う存在感が魅力。路面状況に応じた5つのモードを切り替える(オートモードもあり)ことで車両のセッティングを最適に調整するセレクテレインシステムを装備するなど、本格的なオフロード性能を誇るのはさすがだ。

樹脂が剥き出しのインパネだが、それが却ってレネゲードの性格にマッチしている。助手席前のグラブバーなども、ワイルドな雰囲気を高めている。センターの液晶モニターではオーディオや電話等のコントロールを行い、ナビは別付けとなる。

スクエアなフォルムは、室内のゆとりに直結。肩口や頭上などは、コンパクトクラスとは思えないゆとりがある。

床面の広さはそれなりだが、リヤゲートが垂直に近いので上方向のスペースがある。フロアボード下にも収納になっていて、ボードを下にセットして荷室高を稼ぐことも可能。

日産ジューク

ミラーtoミラー:1990mm
全幅:1765mm 全高:1565mm
全長:4135mm ホイールベース:2530mm

スタイリッシュなコンパクトSUVの先駆けであるジューク。バンパーに埋め込まれた丸型ライト、ほぼボンネットの上に配される変形スモールライト、リヤに向かって傾斜するルーフなど、個性的なデザインは今なお新鮮だ。スポーツバージョンのNISMOや、自分好みに仕上げられる「パーソナライゼーション」など、さまざまなメニューも用意する。

ふたつの丸型メーターの上に傘のようにバイザーを乗せ、センターコンソールを樹脂パネルで覆うなど、バイクのようなカジュアルな雰囲気を醸し出すインテリア。センターのスイッチはエアコンとドライブモードを切り替えると、スイッチの機能も切り替わる。

フロントはともかく、リヤシートのスペースには期待できない。天井が低く前後も短く、またサイドウインドウが倒れ込んでいるので肩口の圧迫感も強いのだ。ただし前席下への足入れ性は良好だ。

外観から想像するとおり、ラゲッジスペースは必要最小限。特に天地方向はリヤ シート頂上でスペースはゼロになる。リヤシート背もたれを倒すと床はほぼフラットになる。

Motor Fan モーターファン モーターファン Vol.7

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スバルXV/アウディQ2/三菱エクリプス クロス/プジョー3008
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