Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. ニュース・トピック
  3. トピック

自動車の乗車定員の「計算方法」「乗車イメージ」「注意点」を解説 これで完璧!クルマの乗車定員と子供の数え方。【シートベルトは足りないけど法律的にはOK】

  • 2019/08/10
  • MotorFan編集部 北 秀昭
このエントリーをはてなブックマークに追加
目次開く

法律では「大人1名=12歳以下の子供1.5人分」に相当

「大人1名=12歳以下の子供1.5人分」は妥当な数字か?日本人の“平均体重”で検証してみた

「子供が乗車できる人数」の計算式

アナタの愛車は法律上、何人の子供が乗車できる?【大人&子供の乗車人数一覧表】

◆これで一目瞭然! 最大乗車定員別の乗車イメージ

乗車定員=4名

乗車定員=5名

乗車定員=6名

乗車定員=7名(中列2名・後列3名)

乗車定員=7名(中列3名・後列2名)

乗車定員=8名

シートベルトが足りない……さて、どうする?

6歳未満の子供には「チャイルドシート」の使用が義務付け

まとめ・子供たちの安全を最優先に考えてあげよう♪

現場のプロたち(弁護士・タクシードライバー・警察官)の 見解をリサーチ

「交通事故弁護士ナビ」より、弁護士のお話

とあるタクシードライバーの考え方と方針は?

近所の交番の警察官の見解は?

警察庁のWEBサイトには……

子供たちの安全を最優先に!これが大人の責任です

現場のプロたち(弁護士・タクシードライバー・警察官)の 見解をリサーチ

読者の方から下記のような質問を頂いた。

 「神奈川県警のホームページ
https://www.police.pref.kanagawa.jp/mes/mesf2012.htm#q5
にも同様のことが書いてありました。念のためと思い、●×警察署に、

『大人10人乗りの車に、大人2人、6歳の子供11人が乗る場合、チャイルドシートを全員分設置できない時には、大人2人はシートベルト、6歳の子供4人はチャイルドシート設置、残り7人はチャイルドシート無しで乗車してよいか?』と質問。回答は

『そもそも乗車定員以上に車に子供の数を乗せてはいけない。10人乗りの車に大人2人が乗るのであれば、6歳の子供が乗ることのできる人数は、8名までである』とのこと。

本文中の“法律的にはOK”という内容とは食い違った答えをもらいました……(編集部で一部修正)」

まずは今一度、現場のプロたちの見解を探ってみた。

「交通事故弁護士ナビ」より、弁護士のお話

 交通事故でお悩みの人をサポートしてくれるサイト。同サイトの交通事故マガジンの記事『5人乗りってOKなの?意外と知られてない軽自動車の定員人数ルール(弁護士法人プラム綜合法律事務所・梅澤康二 弁護士が監修)』では、

・『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 = 『子供の乗車人数』
・シートベルトとチャイルドシートは着用・装着ができない場合には義務が免除される
・法律上では搭乗者の3人以上が子供なら軽自動車の5人乗りは認められています。この計算式は軽自動車以外の自動車にも適用されるので、普通車を運転する場合にも当てはめることができます。ただし、搭乗者全員がシートベルト、チャイルドシートの着用・装着はできないので、事故発生時に負傷するリスクが高まる点には注意が必要です
(「交通事故弁護士ナビ」より引用)

 と解説している。

※出典:交通事故弁護士ナビ/交通事故マガジンの記事『5人乗りってOKなの?意外と知られてない軽自動車の定員人数ルールhttps://jico-pro.com/magazine/14/

とあるタクシードライバーの考え方と方針は?

 過日、筆者がタクシーを利用した際、『子供の乗車定員』の件について、50代後半と思しきドライバー(タクシー常務歴は約20年)に聞いてみたところ、

「確かに法律では、『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 = 『子供の乗車人数』。でも、私は後部座席のお客さんにも、必ずシートベルトを着用してもらいます。その理由は、昔、危険回避のため、運転中に急ブレーキを掛けた時、シートベルトをしていなかった後部座席に乗っていた小学生のお子さんが前に飛び出し、ケガをされたことがあるからです」

「同業のタクシードライバーによっては、お客様の要望や法律に基づいて、『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 =『子供の乗車人数』でお乗せする者もいるようですが……。私はお客様の安全を最優先し、必ず大人の乗車定員=シートベルトの数に基づいて業務を遂行しています」

 とのこと。ちなみに筆者が後部座席に乗車時、このドライバーから、「シートベルトの着用をお願いします」と念押しされた。タクシーの場合は、ドライバーによって対応が異なる模様だ。

近所の交番の警察官の見解は?

 筆者が近所の交番の警察官(推定30代前半)に、『子供の乗車定員』の件について聞いてみたところ、

 「法律では『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 =『子供の乗車人数』かもしれませんが……(面倒臭い奴が来たなあ……という、やや困惑した様子)。実際、子供をチャイルドシートやシートベルトを使用せずに乗せると、急ブレーキを踏んだ時、走行中に衝突した時、後ろから衝突された時など、社外に放り出される可能性があるため、非常に危険です。法律的には違反にはならないかもしれないが、“子供の命を守るために”控えて欲しい」とのコメント頂いた。

警察庁のWEBサイトには……

 筆者が警察庁のホームページを隈なくチェックしてみたところ、『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 =『子供の乗車人数』には言及していないが、「チャイルドシートを使用しない場合の危険性について」を詳しく解説していた。

 WEBサイトによれば、チャイルドシート不使用者の致死率は、適正使用者の約13.4倍。たとえチャイルドシートを使用していても、車両への取付け固定が不十分であったり、正しく座らせなかった場合には、交通事故時にチャイルドシートがシートベルトから分離してしまったり、幼児がチャイルドシートから飛び出してしまうなど、チャイルドシート本来の機能が発揮できないことがあるので要注意と訴えている。

※参照URL:https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/childseat.html

子供たちの安全を最優先に!これが大人の責任です

『車の定員人数』-『大人の人数』×1.5 =『子供の乗車人数』という道交法は、あくまでも法律上のお話。チャイルドシートやシートベルトを着用していない時の子供の死亡率は、警察庁の統計を見れば分かる通り、着用している時よりも遥かに多いのが実情だ。

 弁護士は、「ただし、搭乗者全員がシートベルト、チャイルドシートの着用・装着はできないので、事故発生時に負傷するリスクが高まる点には注意が必要です」と警告。また、筆者がインタビューした警察官や、タクシードライバーも指摘していた通り、子供たちの命を預かる保護者やドライバーは、もしもの時のためにも、すべての子供たちがチャイルドシートやシートベルトを着用できるよう配慮すべきだろう。

 冒頭の質問に戻るが、本文とは違う回答をした●×警察署の真意は、“かなりグレーゾーンにある”この法律の観点からではなく、死傷事故を事前に抑止したいという点にあったのではと思う。

“事故を未然に防ぐ”との大義名分を持つ警察という立場から、『“そもそも”乗車定員以上に、車に子供の数を乗せてはいけない~』という回答をしたのではないかと筆者は推測する。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ