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【’87 HONDA EVE PAX S JPS】この令和時代に⁉️ 都会のど真ん中で昭和のレア車を発見!

  • 2019/08/12
  • モト・チャンプ編集部
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OWNER:モトジータ篠木さん

80年代のド派手なマシン達に隠れて? ブラック×ゴールドのシックな「JPSカラー」を纏った限定車があったのを覚えているだろうか。32年モノとは思えないバリもんっす! 月刊モトチャンプ 2019年7月号より

PHOTO◉渡辺昌彦(WATANABE Masahiko)/モルツ REPORT◉モルツ

エンジンサプライヤーとしての偉業が導いたSPLカラー!

1987年3月18日に限定3000台でリリース。ロータスの代名詞にもなっている、ブラックボディにゴールドストライプを配したカラーは、ホンダとJPSが商標使用契約を交わし実現したものだ。その背景には中島悟氏がF2時代(i&iスポーツ)を経てF1(ロータス・ホンダ)にいたるまでホンダのエンジンを搭載したマシンに搭乗していたことも大きく影響しており、トップカテゴリーのF1でも名を馳せるホンダならではのエピソードだ。

■全長×全幅×全高:1535×585×985㎜
■シート高:690㎜
■乾燥重量:49㎏
■エンジン:空冷2スト単気筒49㏄
■最高出力:5.0㎰/6500rpm
■最大トルク:0.57㎏ m /6000rpm
■燃料タンク容量:3ℓ
■前後タイヤサイズ:2.50-10
■当時価格:10万3000円

イブシリーズの遍歴

【’83 イブ】車重34㎏の軽さや可愛い丸目ライトで女性をターゲットに。どことなくキャメルカラー?
【’84 イブ スマイル】スリム&軽量を継承しつつ防振リンク採用でアップデート。スタイリングもシャープに。
【’85 イブパックス/S】角目ライトを採用するなどスタイルを一新。最高出力は0.1㎰(Sは1.0㎰)アップ。
【’88 パックスクラブ】スポーツスクーター・ジーダッシュと外装を共有し、最高出力や燃料タンク容量、タイヤサイズなどを拡大。

タバコメーカーのJPSとホンダがタッグを組んだ!

 マルボロ、ラッキーストライク、ロスマンズ、ゴロワーズ、ハーベー、キャメル……二輪四輪問わず、レースではタバコメーカーがスポンサードしたチームが多数存在し、タバコを吸わなくとも銘柄は知っているというバイク乗りは少なくない。とくにレーサーレプリカが繁華した80年中半から90年代にかけてはフルカウル車のみならずスクーターに至るまで、各スポンサーのロゴやレーサーのイメージを取り入れたバリエーションがリリースされた。

 今回ご紹介する車両もその中の一つ。詳しくは下を見ていただきたいが、黒×金の激シブなJPSカラーを採用した限定モデルだ! JPS(ジョンプレイヤースペシャル)と言えば、甘すぎず程よい辛みがあり、独特の香りが……おっとこれはタバコの話(笑)。

 JPS自体はF1を中心に半世紀前から四輪レースをサポートしていて、モータースポーツとの関わりこそ深いけれど二輪業界とはさほど親しくはない。しかし縁あってホンダ、しかもイブパックスSという、ソフトバイクの流れを辿る絶妙な車種をベースにした特別仕様車が発売されたのである。

80~90'Sファン垂涎充実のラインナップ!

 話は変わり希少なこのモデルを発見したのは、国道20号線(甲州街道)沿いにあるバイクショップ「モトジータ」。軒先には原付からビッグバイクまで多種多様な中古車が並び、いっぽう店内にはスカッシュやフルオプションを備えた新車級のズーク、さらに限定モンキーといったモトチャンプ的に大好物なミニバイクがズラリ! 同店の取締役・篠木さんに早速伺ってみた。「店内にあるミニバイクはもちろん販売車両なのですが、ほとんど私の趣味ですね(笑)。今年で41歳なので80年代当時は免許を持っていない世代ですけどこの時代のバイクには感銘を受けるものがたくさんあります。また10代からずっとミニバイクで走り屋&レースをしていた影響もあって、とくにスクーターは思い入れが深いんです」。

大中小のラウンドパネルが3つ並ぶメーター類。オドメーターの下に「JPS HONDA」のロゴが記されている!
レース車のロゴやTVコマーシャルでお馴染みのフレーズ「POWERED by HONDA」ではなく、「PRODUCED by HONDA」というところが刺さるなぁ。

マニアックチューンもこっそり対応OK!!

 さらに話を伺っていくとマニアックな面も見えてきた。例えば、現在パッソルにJOGのエンジンを載せた通称“パッジョグ”を製作しているのだが、「停止→始動→走行」の3段階で切り替える昔ながらのキーシリンダーを残したいがため、わざわざ配線を加工したり、一押しの中古車がライブDio ZXやJOG ZRではなく、ディスクブレーキ仕様のレッツ2Sだったりとこだわりは相当なもの。「廉価な車両をベースにチューンしてハイパフォーマンスなモデルに立ち向かうのが浪漫」と語るなど、熱いバイク乗りの顔も覗かせてくれた。

 そんな彼のお眼鏡にかなったこのJPSカラーもやはりディープな一台と言える。80~90年代の(しかもひと癖ある)バイクが好きなら、一度訪れてみるとハッピーな出会いがあるかもしれない。

一見コワモテ(笑)だけど超気さくな篠木さん。愛車はレッツ4、アドレスV100エンジンを移植したハイアップ、グロム、21インチ化したトリッカー、FTR223、ニンジャH2と多岐に渡り、オンオフ問わず楽しんでいる。本誌でもお馴染みの世界的エクストリーマー、小川裕之さん(OGA)や安倍軍団とも親交があり、本人もスクーターミーティングなどのイベントで技を披露したことが!

motoGITA(モトジータ)

深夜も営業しているから仕事帰りや急なトラブルに見舞われたライダーをばっちりフォロー! スクーターの他にもZRX400のマークⅡ 仕様やCB400SFのCB900F仕様といったミドルネイキッドのカスタムも得意。旧車の造詣にも深いうえ、納車時の徹底した分解整備もウリだ。

motoGITA(モトジータ)
東京都杉並区下高井戸1-9-11 
☎03-6379-0819
営業時間:11時~27時 
定休日:日曜・祝日

モトチャンプ 2019年7月号

カブの素朴な魅力を徹底解説
特集「カブでいいのだ」
▸清水草一が往く“昭和・バカボン”ツーリング
▸最新パーツどたばたテスト
▸カスタムサンプル大量捕獲

・MANGA×BIKE「オーバーレブ!」の山口かつみ先生登場
・TOURING 400cc定番モデル比較試乗
・RACER REPLICA NSR250R マニアが頼る用品店突撃
・YZF-R25&GSX-R125 最新マフラーテスト!

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