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マツダ3 ファストバックXD:いつもの道で、いつものVWゴルフと比べてどうか? マツダ3 ファストバックXD:vs VW ゴルフ 走り慣れた都内のルートで比較する。軽く走って28km/ℓの燃費

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明らかに質感が上がったマツダの運転席まわり
これがそのパワーウィンドウとドアミラーの電動調整ボタン

 クルマを受け取ってまずすることといったら、シートとミラーのアジャストである。運転席ドアの内側にパワーウインドウのスイッチが4つと、ドアミラーの調整ボタンが並んでいる。マツダ3から新しくなり、見栄えがよくなって、操作しやすくなった。これまで、ミラーの調整はダイヤルをひねって右か左かを選択し、上下左右に動かして調整するタイプだった。新型は、まず右か左かをボタンで選択し、4方向に矢印のついたボタンを押して調整する。出っ張りがなくてすっきりしているし、操作しやすい。パネルの取り付け角度もいい。

 現行ゴルフのミラー調整ダイヤルは取り付けの向きが悪いせいで、ダイヤルの向きとミラーの動きが脳内で一致せず、いまだに混乱する。この点、先代ゴルフのほうがまだよかった。実は、マツダ3に乗り込んで、最初に「このクルマいいじゃん」と感銘を受けたのが、ミラー&パワーウインドウスイッチの見栄えと操作感であった。

 シートとステアリング位置を調整し、シフトレバーをDレンジに入れて発進する。チルト&テレスコピック機構が付いているのはゴルフと同じ。シフトレバーまわりの高級感はマツダ3のほうが上だ。やはり、(よくさわる)電動パーキングブレーキのスイッチの見栄えや操作感もマツダ3のほうが上である。というより、室内全体が明らかに上質だ。ゴルフの室内が素っ気なさすぎとも言えるが……。

 ゴルフに比べるとマツダ3は深く沈み込んだ感覚である。逆にいうと、ゴルフのほうが高い位置から前方を見下ろす感じだ。ゴルフの全長は4260mm、マツダ3は4460mmで、マツダ3はゴルフより200mm長い。とくにノーズが長い印象を受けるが、運転席に収まってみると長さが気になることはない。自宅周辺の細街路を走ったが、取り回しに際しまったく気を遣わなかった。1800mm以内に収めた全幅(1795mm)も、取り回しのしやすさに相当効いていると思う(ゴルフは1800mm)。

些細なことだが、リヤドアの閉まる音は、ゴルフの方が上か

 Dレンジに入れて走り出した途端に、自然とほほが緩んでしまった。水道工事だのなんだのでさんざんほじくり返した痕がある細街路を、20〜30km/hのペースで走ると、前後左右のタイヤがランダムに路面のふくらみを乗り越え、タイヤとサスペンションが仕事をし、ボディが受け止める。入力/情報伝達と減衰において、シートの果たす役割も大きい。ゴルフも秀逸だが、マツダ3も甲乙つけがたいほどに、ふくらみに乗り上げた際の入力のいなしかたと、乗り越えた後の動きの収めかたが心地良い。リヤは「トン」と、主に音で乗り越えの情報を伝えつつ、肩をポンと軽く叩くような力で体に入力があったことを伝える。ランダムなノイズなはずなのにどことなくリズミカルで、良くない路面との遭遇が楽しくなる。

 マツダ3にケチをつけるとしたら、ドアが閉まるときに発する音だろうか。ゴルフは前席ドアも後席ドアも、バムッと重厚かつ上質な音を立てるのに対し、マツダ3は従来の延長線上である(良くはなっているのだろうが)。上質な内外感のイメージとは不釣り合いで、音が軽いし安っぽい。リヤゲートが閉まる音も同様だ。前席はまだしも、後席はときおりいかにも鉄板な音を響かせる。ま、だからといって、クルマ自体にダメ出しをしたくなるほどではない。

いさかかシュールな写真になってしまった。こちらがゴルフのリヤゲート開口部
こちらがマツダ3のそれだ。

 テールゲートを開けた際の、開口部下端はだいぶ高い。ゴルフと比べると、膝上(ゴルフ)と股の付け根(マツダ3)くらい高さが違う。荷物を詰め込んだ大型のスーツケースを載せたり降ろしたりするのは大変そうと、高い開口部下端を眺めて思った。しかし、スーパーマーケットで1週間分の食材を詰め込んだエコバッグ2個をゴルフと同じように積む際は、何の苦労も感じなかったことを報告しておく。

 後席はゴルフより明らかに窮屈だし(ゴルフにはあるエアコンの吹きだし口はない)、ルーフパネルが回り込んでいて外側は閉塞感があり、乗り降りの際に頭をぶつけやすい。しかし、そんなことも含めて実用性が気になるなら、後日発売されるCX-30を検討すればいいだけの話だ。マツダ3のファストバックに操作性や操安性ではなく、実用性の物差しをあててダメ出しをするのは、いかにも無粋である(と、半ば自分に言っている)。

マツダ3 FASTBACK XD Burgundy Selection
全長×全幅×全高:4460mm×1795mm×1440mm
ホイールベース:2725mm
車重:1410kg
サスペンション:Fマクファーソンストラット式&トーションビームアクスル式
駆動方式:FF
エンジン
形式:1.8ℓ直列4気筒ディーゼルターボ
型式:S8DPTS(SKYACTIV-D1.8)
排気量:1756cc
ボア×ストローク:79.0×89.6mm
圧縮比:14.8
最高出力:116ps(85kW)/4000pm
最大トルク:270Nm/1600-2600rpm
燃料:軽油
燃料タンク:51ℓ
燃費:WLTCモード 19.8km/ℓ
 市街地モード 16.4km/ℓ
 郊外モード 19.7km/ℓ
 高速道路モード 21.8km/ℓ
トランスミッション:6速AT
車両本体価格:298万9200円
試乗車はオプション込みで315万100円

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