Motor-Fan[モーターファン]|自動車最新ニュース・速報、試乗記など、クルマとカーライフを楽しむサイト

  • モーターファンテック
  • モーターファンバイクス[Bikes]
  1. TOP
  2. ニュース・トピック
  3. コラム・連載記事

モーターファン1971年3月「モーターファン・ロードテスト」再録[トヨタ・セリカ(A20型)/カリーナ(A10型)] 福野礼一郎のクルマ論評4 モーターファンロードテスト現代の視点 トヨタ・セリカ(A20型)/カリーナ(A10型)

  • 2019/10/01
  • Motor Fan illustrated編集部
このエントリーをはてなブックマークに追加
目次開く

ねらいは”人間優先”

好みのクルマが選べる?

あえてOHVを選ぶ

”すなおなクルマ”

トヨタ車では異色の運動性

ゆったりした前席——セリカ

動力性能試験結果

燃料性能試験結果

重量、アライメント、ブレーキ試験結果

操作性安定性試験結果

寸法測定結果

視野測定結果

福野礼一郎のクルマ論評4を読み解くためのページ[トヨタ・セリカ(A20型)/カリーナ(A10型)

動力性能試験結果

東大生研 平尾研究所

試験条件
日時:昭和45年12月22日
場所:通産省機械試験所 東村山テストコース
天候:曇 気温9.5℃ 湿度57% 気圧758mmHg
路面状況:乾 風 南南西1.3m/s
仕様燃料:プレミアム
積算距離:2105km
車両重量:940kg
積載重量:177kg(3名+計器)
試験時重量:1117kg

試験結果
1. スピードメーター検定
  Vγ= 0.98Vm - 1.23
  V γ:実車速 Vm:スピードメータ読み
  この結果を表1、図1に示す。

2. 加速性能
  0発進加速は、200mに10.2秒、400mに16.1秒。
  この結果を表2、表3、図2、図3に示す。

3. 惰行性能
 JIS-D-1015 の試験によれば
 Vmean=19.56㎞ /h
R =18.24㎏(R:走行抵抗)
 がえられた。また高速惰行試験結果を最小2乗法をもちいて整理した走行抵抗は下記のとおり。
 R = 19.67+0.0033V 2
試験時重量(G)を1117kg、前面投影面積(A)は1,61㎡とすると
 R = 0.018G+0.0019AV 2
すなわち
 転がり抵抗係数μr=0.018
空気抵抗係数μα= 0.0019㎏h 2/㎡・㎢
となる。以上の結果を図4に示す。

余裕のある性能

 セリカGTのDOHCエンジンは、115ps/6400rpmの最高出力、14.5kgm/5200rpmのトルクと高回転高出力型である。それにくらべカリーナSTはOHVで、105ps / 6000rpm、14.0kgm / 4200rpmとエンジン特性を中速型としている。
 ギヤ・レシオはまったく同じで、そのためのサードの30km/hからの追い越し加速では、カリーナSTのほうが100lm/hまでのタイムは速い。100km/h以上になると、セリカGTのほうがのびるが……。
 村山のテストコースでは、セリカGTの高速のよさはデータとしてでてないが、空気抵抗の小さいこととあいまって、高速ののびがいいように思われる。
 0→400m加速では、セリカGTがさすがに速く、16.1秒をだした。カリーナSTは17.1秒とセリカGTにくらべれば遅いが、このクラスのクルマとしては速いほうにはいる。セリカGTの発進時の尻ふりは大きく、クルマが横をむいてしまいハンドルで大きな修正を必要とした。エンジン・パワーが足まわりにくらべて大きい、といった感じであった。

燃料性能試験結果

試験条件
路面:コンクリート&アスファルト 乾
天候:晴 気温13〜15℃ 風1〜2m/s
車両重量:940kg
積載重量200kg
気化器:ソレックス×2個
ガソリン:プレミアム タンク容量50ℓ
タイヤ:165HR13圧 前後とも1.5kg/㎠

1. 低地燃費性能
 やはりオーバートップ(総減速比3.463)での測定である。高速型のエンジンらしく、50km/hふきんを頂点として、かなりフラットな曲線で、低速の30km/h より80km/h のほうがよい値となっている。
 比較燃費曲線でみると、試験時重量1133kg、定地60km/hでは18.4km/ℓで、ゾーン中央にプロットされる。DOHCエンジンとしては、とくに燃費を犠牲とせず、スポーティな性格としては中庸なものとなっている。

2. モデル運行燃費
 40km/h 指示は9.8km/ℓ、60km/h 指示は8.9km/ℓであった。

おすすめのバックナンバー

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。 一覧へ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ

会員必読記事|MotorFan Tech 厳選コンテンツ 一覧へ