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ホンダ・スピリットは健在か? ホンダ有志が(ほぼノーマルの)シビック タイプR (FK8)でレースをする理由[2/3]

  • 2019/10/08
  • MotorFan編集部 鈴木慎一
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S耐ST-2クラス シビック タイプR のマシンを観察する

 小野田康信マネジャーによれば、スーパー耐久(S耐)は、「明らかにプロの世界」だという。生半可な気持ち、体制では出られないレース・シリーズというのだ。かつてのN1耐久とはまったく別物のレースになっている。

 実際、ツインリンクもてぎのパドックを歩いてみてそれを実感した。プロのレーシングチームとレーシングドライバーが全力で戦うレースなのだ。現在のS耐は、スーパーGTのGT300の少し下くらいのレベルといえばわかりやすいだろうか。

エンジンは2.0ℓ直列4気筒DOHCターボのK20C型を積む

 参加クラスは「ST-2」:2001~3500ccの4輪駆動及び前輪駆動車両で過給機係数が1.7倍である。
 ベース車両は現行シビックタイプR(FK8)のドイツ仕様(左ハンドル)。「ほぼノーマル」(小野田マネジャー)だ。もちろん、ロールケージや燃料タンクなどの安全面はS耐(ST-2クラス)のレギュレーションに合致するようにモディファイはしているが、脚周りもレース仕様のレベルにはまったくなっていない。ライバルは三菱ランサーエボリューションX、スバルWRX STI、マツダ・アクセラ(ディーゼル)といった強豪(バリバリのレーシングカー)である。

今回のマシンは、レギュレーションに合わせての改造は施されているが、かぎりなく「ノーマルに近い」状態だった

「なるべくエンジンもシャシーも量産のままでやりたい。ただし、タイヤはスリックタイヤでグリップが非常に高いのでノーマルサスでは足りない。そこで必要最小限、量産のばね形状で出せる範囲でばねレートを上げています。レートは他のレース仕様車と比べたら一桁低い、つまり柔らかいです。ダンパーも量産の電子制御ダンパーのタイヤに合わせて調整している程度です」(柿沼氏)

タイヤはピレリのワンメイク サイズは245を使う。もちろんスリックタイヤだ

 そのタイヤはピレリの1メイクで規定では265サイズまで履けるところを今回は量産仕様が245ということもあって245に留めている。ここでもノーマル重視だ。
 柿沼氏によると、量産車はいわゆる「Sタイヤ」までは想定しているが、レーシングスリックを履くことまでは考えていないという。もちろん、レースだから今回のレース車両は事前にちゃんと検証して問題ないことを確認してうえで参加している。

リヤスポイラーも市販用をそのまま使う。角度調整はできない

 空力もライバルが「GTウィング」と呼ばれる巨大なリヤウィングを装着するのに対して、量産のリヤスポイラーそのままだ(角度調整もなし)。

ブレーキキャリパーもノーマル(ブレンボ製)のまま

キーになるブレーパッドはエンドレスが特別に作ってくれたものを使った
 もっともきついのは、ブレーキだ。レース用のキャリパーにレース用の厚いパッドを使えば問題ないが、ノーマルにこだわった今回の車両はノーマルキャリパー。パッドはエンドレスが特別に作ってくれたものを使う。

ベース車両がドイツ仕様なので左ハンドル。トランスミッションはノーマルのMTをそのまま使う
手前にあるクーラーボックスには氷を入れ冷水をシートに回してドライバーを冷やす。当日は酷暑でドライバーには厳しい環境だった
燃料タンクは規定によりレース用の安全タンクを使う。もちろんロールケージも入れてある

レースは予選クラス4番手/決勝クラス4位

 今回のレポートはレースの模様をお伝えすることが目的はないので、結果については、簡単に記しておく。
 9月14日(土曜日)に行なわれた予選では
Aドライバー木立(2分11秒579)+Bドライバー望月(2分10秒552)の合計タイムで総合30番手ST-2クラス4番手/5台中を獲得。
 9月15日(日曜日)に行なわれた5時間の決勝レースでは、クラス4位で見事に完走した。3位のアクセラと同一周回での4位完走は、ほぼノーマルのマシンと初参戦のチームとしては望外の結果だったといえよう。

レースは4人のドライバーが1スティントずつ走るので、ピットインも3回行なわれた

 5時間のレースをピットでつぶさに見せてもらった。確かに体制は他のプロチームと比べれば見劣りする。マシンはノーマルに近い。ドライバーはホンダのエンジニアだ。しかし、だからこそ、S耐というレースのなかで独自の存在感を醸し出せたと言える。クルマを走らせるのが好き、レースが好き、クルマが好き。だからホンダでクルマを作っている。そんな情熱がクルマ作りに反映できたら、もっといいクルマ、楽しいクルマができるはず。そんなことを彼らは考えているはずだ。

ゴールの瞬間。ドライバー、チームスタッフは喜びを爆発させた

 Honda R&D Challengeの試みが、この一戦で終わってほしくない。この活動の先に、ホンダにとって大切な何かがあるような気がする。F1も大切、MotoGPもそう。でも、今回のこのような試みが継続できるホンダであってほしい、と思った。

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