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NISSAN GT-R NISMO試乗記 徹底ぶりは半端じゃない。 2400万円の日産GT-R! GT-R NISMOの価値をアウトバーンとサーキットで見極める

  • 2019/10/20
  • GENROQ編集部
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熟成に熟成を重ねてきた日産GT-R NISMOの2020モデルがついに登場した。
2020年モデルはGT3レースカー用のターボや新形状タービンブレード、6速DCTのアルゴリズム改良、新開発ブレーキシステムを採用することで、驚くべき高性能な走りを手に入れたという。

REPORT●島下泰久(SHIMASHITA Yasuhisa)
PHOTO●日産自動車

※本記事は『GENROQ』2019年10月号の記事を再編集・再構成したものです。

 MY18での変更は軽微なものだったから、2020年モデルの日産GT-R NISMOは実質的にMY17以来の刷新となる。今回もエンジンスペックは最高出力600㎰とそのまま。しかしながら変更箇所は広範囲に及び、そのひとつひとつの内容も、きわめて充実している。600㎰を自在に使い切ることができ、そして感性の部分にも訴えかけるクルマというのが、そうやって目指した境地である。

 何より目を見張るのが軽量化だ。外板にはPCM(プリプレグ・コンプレッション・モールディング)カーボンファイバー製パーツを多用し、フロントフェンダーで4.5㎏、エンジンフードで2㎏、ルーフで4㎏を削り取っている。そのフロントフェンダーにはエアアウトレットが開けられ、こちらでダウンフォースを稼ぎ、またエンジン冷却性能の向上にも繋げた。

 ブレンボと共同開発されたカーボンセラミックブレーキは、前410㎜、後390㎜という大径ローター、世界初採用だという摩材のパッドを組み合わせる。高い制動力だけでなく、4輪合わせて実に16.3㎏のバネ下重量低減にも貢献する。新形状の9スポークホイールも4輪で計100gをそぎ取っているというから、その徹底ぶりは半端じゃない。


新開発のレカロシートは2脚で2.8㎏軽量化されている。

6速DCTのアルゴリズム改良によりRモード時に理想的なシフトチェンジを実現。コーナー進入前のブレーキングで積極的に低いギヤを選択するという。
 インテリアでもレカロ製の専用バケットシートが刷新され、2脚で2.8㎏軽くなった。同時に20%の剛性アップが図られているのは、クルマ自体がさらに速さを増したことへの対処だという。

 こうした諸々の軽量化により、車両重量は全体で約30㎏軽くなっている。スペック表に記された数値は1720㎏である。

 遂にタイヤも新開発された。ラウンドしたショルダー形状を持つ専用のダンロップは、接地面積を11%、グリップ力を7%向上させ、コーナリングフォースは5%高めている。それに合わせてサスペンションも、ダンパーのセッティングが変更され、またリヤのスプリングレートがわずかに高められたという。

 そして、エンジン出力は不変ながらターボチャージャーは新設計とされた。GT3マシンで開発を進めたそれは、翼枚数を11枚から10枚に減らすなどして質量を14.5%、慣性で24%も低減しながら形状の吟味により過給圧低下を防ぎ、フロー効率を向上させることでアクセルオン時のレスポンスを20%も高めた。さらに6速DCTはRモードの制御を変更。エキゾーストサウンドコントロールもチューニングされている。

 ベルリンを拠点に行われた国際試乗会。まずはアウトバーンを含む一般道で試すと、20年モデルは、まずその乗り味の洗練ぶりで驚かせた。エンジンの吹け上がりは精緻さ、滑らかさを増し、軽やかに反応する。優れた乗り心地は、バネ下重量の軽減と、新しいタイヤに拠る部分が大きいに違いない。

 それ以上に感心させられたのが、MY17とその場で乗り較べて検証したサーキットでの走りだ。特にそのフットワークは絶品。やや軽めのステアリングは操舵に対する応答が非常にリニアで、クルマの大きさ、重さを感じさせない。リヤの接地感も高い次元までキープされ、しかも滑り出してからのコントロール性も従来にないレベルにある。

フロントからのエアをフロントフェンダーに設置したエアアウトレットから排出することでドラッグを増やすことなくダウンフォースを増加させた。
ブレーキはブレンボと共同開発した専用カーボンセラミックブレーキを採用。

 比較するとMY17は、ターンインでやや遅れ感、重さ感があり、それが容易にアンダーステア傾向に振れる原因となっている。かと言って、そこから引き戻そうとするとリバース傾向になりやすい。そんな風に思わせるぐらい、新型は一連の動きが洗練されていたのだ。

 加速は相変わらず強烈。しかもアクセル操作に対するピックアップが格段に良く、吹け上がりも鋭さを増している。実はこうしてパワーの出方が滑らかになったこと、リヤサスペンションをわずかに硬めたことによって、立ち上がりで前が浮くような挙動も解消されている。エンジン特性もまた、フットワークの洗練度アップに貢献しているのである。

 目玉のひとつであるブレーキも、やはり素晴らしい。タッチ、制動力ともに文句をつける余地はなく、軽くはないクルマを背後から羽交い締めにするかのような勢いで止めてしまう。しかも微妙な制動力のコントロールは自在だし、何度フルブレーキングを繰り返してもまるでフィーリングが悪化しないのだから恐れ入ってしまった。

 冒頭に挙げたポイントの徹底的な開発によって、新しいGT-R NISMOは、600㎰を今まで以上に踏んでいけるマシンに仕上がっている。しかも快適性も高めながらである。この跳躍の幅は大きい。価格も2420万円と前作から約600万増と大きく跳ね上がったが、その価値は間違いなくある。

匠の手により、GT3レースカーに採用されている新しいターボチャージャーを1台1台手組みで搭載している。また新形状のタービンブレードを採用することで加速レスポンスを向上させた。

【SPECIFICATIONS】 日産GT-R NISMO
■ボディサイズ:全長4690×全幅1895×全高1370㎜ 
ホイールベース:2780㎜ 
トレッド:Ⓕ1600 Ⓡ1600㎜ 
■車両重量:1720㎏ 
■エンジン:V型6気筒DOHCツインターボ 
ボア×ストローク:95.5×88.4㎜ 
総排気量:3799㏄ 
最高出力:441kW(600㎰)/6800rpm 
最大トルク:652Nm(66.5㎏m)/3600~5600rpm 
■トランスミッション:6速DCT 
■駆動方式:AWD 
■サスペンション形式:Ⓕダブルウイッシュボーン Ⓡマルチリンク 
■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク 
■タイヤサイズ:Ⓕ255/40ZRF20 Ⓡ285/35ZRF20 
■車両本体価格:2420万円

ゲンロク 2019年10月号

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