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ホンダ・CRF1100Lアフリカツイン/Adventure Sports その進化には開発陣の並ならぬ気合と熱き情熱が感じられた 新型ホンダ・CRF1100Lアフリカツインの技術がすごかった! 排気量84cc増で出力7ps向上、なのにエンジン重量は2kg減 。

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サスペンション

上位機種のESに搭載されている電子制御サスペンションの概念図。
走り方や好みに応じて前後サスペンションの特性を変えることができる。

 共にフルアジャスタブルタイプを採用した前後サスペンション。リヤのスイングアームは新規開発された物で競技専用車のCRF450Rと同じ構造を採用。180mmのホイールトラベルと210mmのロードクリアランスを確保。さらに500gの軽量化にも貢献している。

 上級機種のESには、電子制御サスペンション・システムのEERA(Electronically Equipped Ride Adjustment)を装備。サスペンションの作動具合と走行状態に応じて瞬時にダンピング特性を最適化してくれる優れ物である。
 また使うシーンに応じて4つのサスペンションモードが設定されている。電動プリロードアジャスターも装備されており、乗員や荷物の荷重具合に応じてモード選択可能。二つプリセットできるUSERモード設定では好みの調節位置を24段階から細かく選択することも可能だ。

 ちなみにサスペンションのストロークは、従来のローダウン仕様と同等レベルになっているが、EERA装備はそれを補い、高い走破性と快適性を発揮すると言う。

ESに採用されたSHOWA製の電子制御サスペンション前後ユニット。
従来比で約500g軽量化されたアルミ製高剛性スイングアーム。

最新の電子制御技術

上級ESに採用された電子制御サスペンションのEERA等、ホンダ車初採用の6軸IMU(慣性センサー)が制御基盤となる。

 最新のプレミアムバイクに続々と採用されている6軸のIMU(慣性計測装置)。このセンサーの活用でバイクのあらゆる運動制御を飛躍的に向上させることが可能となった。
 ちなみにホンダでは今回が初採用だそう。上のイメージ図を参照して頂ければ理解しやすいと思うがバイク挙動の全てを知る事ができると言っても過言ではないだろう。ピッチ、ヨー、ロール角速度と前後、左右、上下への動きの変化がリアルタイムで計測できる。このIMUで得られたデータは様々な電子デバイスでフル活用され、より高度で理想的な制御が可能となるのである。
 
  例えばエンジンのトラクションコントロールを始めABS制御、電子サスペンションの制御もしかり。ジャンプすれば着地に備えて減衰を高めてくれる。DCTの賢い変速制御にも関与する。実際コーナリング中でもバンク角に応じて緻密なABS制御がなされる。通常のブレーキングでもリヤリフトを抑制する。余談だがABSは選択式でオンロードとオフロード、そしてリヤのキャンセルも可能だ。

 エンジンのトルクコントロールも繊細に制御され、どんな場面でも走りやすい。従来モデルでは制御の介入でウイリーできなかったが、今回は3段回のレベル設定ができるウイリーコントロールも新設。任意で前輪のリフトがしやすいし、やり過ぎてさお立ちになる失敗も無い。

 この他、IMUのデータは新設されたコーナリングライトにも活用されている。コーナー内側を3段階に照射制御するのにも貢献。もはやIMU無しに、高度な電子制御技術は成立しないと言っても過言ではないのである。

最新のメーターディスプレイ

6.5インチ・タッチパネルを採用、整然と見やすい多彩な情報表示の一例。
Apple CarPlayにも対応。USBケーブル接続でナビゲーション他多彩な機能が活用できる。

◼️主要諸元◼️

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