新型フィットの技術④シャシーはどう進化したか?サスペンションの低フリクション化とは? ホンダ新型フィット:サスペンションの低フリクション化でシャシー性能を向上させた
- 2019/12/17
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MotorFan編集部 鈴木慎一
2020年2月発売のホンダ新型フィットのプラットフォームは、現行型からキャリーオーバーする。しかし、だからと言ってシャシー性能も現行並み、というわけではもちろんない。シャシー開発のテーマは「低フリクション化」である。
フロントサスペンションは「低フリクション化」
新型フィットのプラットフォームは、現行型からキャリーオーバーする。キャリーオーバーすると言っても、それは消極的な選択というわけではなさそうだ。
開発分野が多岐にわたる現在の自動車開発では、1モデルサイクル(たとえば現行フィットなら2013年からだから約8年間だ)では、プラットフォームを完全には熟成できなくなってきている。現行プラットフォームで2代目となる新型で「プラットフォームが持っているポテンシャルをフルに発揮できる(=熟成)」ようになったと考えてもいい。
新型フィットのシャシーは心地よいをキーワードに乗り心地の大幅向上を図った。そのキモとなるのは、フロントサスペンションの低フリクション化である。ダンパー、スタビライザー、ブッシュ、ボールジョイント、ダンパーとスタビをつないでいるスタビリンク、ロワーブッシュなど、ほぼすべての可動部、締結部の低フリクション化を図ったという。フロントサスペンションの形式は、現行型と同様マクファーソンストラットだ。
低フリクション化は、細かな路面の凹凸をしなやかに吸収して、ロールやピッチという姿勢をきれいに作り上げるという効果を生んでいる。
歴代のフィットは、とくにロールしたときにフロント・サスペンションのフリクションが高く、なかなか沈まない、そうすると、フロントとバランスを取るために、リヤのスプリングを固める。すると、結果的に乗り心地が硬くなるという悪循環をしていた。
新型フィットは、フロントの低フリクション化を図ることによってロールの初期から自然にクルマの頭が入っていくようにした。そうすると無理にリヤのスプリング等を硬める必要がなくなり、トータルで乗り心地の向上が図れる。
「サスペンションがよく動いているな、と実感してもらえると思います」(エンジニア氏)
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