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UX300e:レクサス初のBEVの中身を見る

  • 2019/12/20
  • Motor Fan illustrated編集部
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モーター駆動ならではのドライビングプレジャー「Lexus Electrified」を具現化すべく、ボディ骨格やサスペンションも大幅に改良。
「2030年にグローバルで電動車販売550万台以上」という目標に向けトヨタ/レクサス陣営は今後、さらにバリエーション強化を図る。

TEXT:MFi PHOTO:LEXUS

都市型クロスオーバーとしてデザインされたUXのフォルムや使い勝手はそのままにBEV化。車両の左右にAC普通充電(最大6.6kW)とDC急速充電(最大50kW)の充電リッドを別々に備える。

 11月22日から開催された広州モーターショー2019で、レクサスは同ブランド初となる電気自動車UX300eを世界初公開した。レクサスUXがベースで、54.3kWhのリチウムイオンバッテリーで前輪を駆動。新欧州ドライビングサイクル(NEDC)で400kmの航続距離を確保している。中国、欧州市場で2020年以降、順次販売を開始し日本では21年前半のデビュー予定だ。

 レクサスは東京モーターショー2019で、電動化技術で車両の基本性能を大幅に進化させ、クルマがもたらす楽しさ・喜びを提供し続けることを目指すビジョン「Lexus Electrified」を発表した。モーター制御技術を軸としてステアリング、サスペンション、ブレーキなどを統合的に制御。シーンに応じた駆動力コントロールで理想的な車両姿勢を実現し、運転する楽しさを感じられるクルマを提供するというものだ。

 UX300eはこのビジョンのもとに生まれた最初のモデルで、レクサスが目指す「すっきりと奥深い走り」をBEVでも追求。ドライブモードセレクトにより、アクセル操作に対するトルク立ち上がりを滑らかなものからモーターならではの力強いものに変更できるほか、パドルで減速度も4段階から選択可能。車体もガソリンエンジン車から大幅な変更を実施し、GA-Cプラットフォームはバッテリーの床下配置による低重心化や前後重量配分変化に対する最適化を図りながら、各部にブレースを追加して剛性を確保。ショックアブソーバーの減衰力最適化などと合わせて、細かなチューニングが施されている。

 54.3kWhの容量を備えるリチウムイオンバッテリーは、極端な低温/高温下でも正常に動作するようバッテリー温度調整機能を備えるなど、量産ハイブリッド車の先駆的メーカーである同社の知見が投入されている。

 トヨタは2020年代前半にはグローバルで10車種以上のBEVを展開する予定と発表しており、さらにRAV4をプラグインハイブリッド化したRAV4 Primeもアメリカ、日本で20年夏に発売する。ハイブリッド、燃料電池車に続いて、着実に電動車の普及を進めていく構えだ。

新設計の駆動用モーターをフロントに搭載

前輪を駆動するモーターの型式名は4KM。最高出力は150kW(204ps)、最大トルクは300Nm(30.6kgm)で、燃料電池車MIRAIのモーター4JMより最高出力は37kW高いが、最大トルクは35Nm低い。

フロア下ほぼ全面に配置されたバッテリー

総電力量54.3kWhのリチウムイオンバッテリーを床下に配置。後席座面下の部分は上に張り出させて容量を増している。ユニット全体に遮音壁の機能も持たせており、エンジン音がないため気になる路面からの小石の巻き上げ音にも配慮している。

入念に施されたボディ各部の補強

エンジン車のレクサスUXでも、バックドア開口部に環状構造を採用するなど剛性アップに留意していたが、UX300eではBEV化にともなう車体総重量や重心高の変化に合わせて各部にブレースを追加。バッテリー下面の保護も充分に配慮されている。

空機抵抗の低減に貢献するカバーリング

エンジン排気系やサイレンサーがなく冷却用の開口部も少ないため、フロア下は車両前方から大部分がカバーされており、空力面でより有利に。後端部には整流効果を高めるボルテックスジェネレーターも設置されている。

これが本当の実燃費だ!ステージごとにみっちり計測してみました。

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