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トヨタ・グランエースの6人乗りと8人乗りはここが違う!走り良し! ただし後席の快適さは段違い!? 6人乗り”PREMIUM”と8人乗り”G”を徹底比較

  • 2020/04/02
  • 大音安弘
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トヨタの新フルサイズミニバン「グランエース」は、2グレード展開。最大の違いは、シートレイアウトにある

トヨタの新生フルサイズワゴン「グランエース」。その名が示すように、ビジネスユースを主眼に置いたモデルで、快適な移動空間を提供する送迎車として送り出された。プロ向けのクルマであるため、グレード構成もシンプルで、6人乗りの上級車と8人乗りの標準車の2通りしかない。しかし、想像するよりも、この2台には差がある。その違いに注目してみた。

REPORT&PHOTO 大音安弘(Yasuhiro Ohto)

見た目の違いは皆無!

 とにかくデカさが目を引くグランエース。ボディサイズは全長5.3mもあり、しかも全幅と全高が約2mあるので、真正面から見ると、ほぼ真四角。黒いボディは、まるで羊羹だ。デザインは、和のテイストが重視されており、落ち着きと風格を感じさせるもの。これはビジネスカーでもあるため、新しさよりも、長く使っても飽きの来ないデザインを重視。ジャパンタクシー同様に、クラウンセダンやセンチュリーのような世界観なのだ。

和風なフロントマスクを持つグランエース。美しい黒を纏う長方形のスタイルは、まるで羊羹

 PremiumとGの見分けは、後部がプライバシーガラスとなっていることもあり、外からの識別方法は、バックドアに備わる「Premium」のバッチぐらい。因みに「G」はグレードバッチレスとなる。

正面から捉えると、ほぼ真四角!
グレードの見分けるポイントは、バックドアのエンブレムのみ

骨太なボディとパワートレインが生む重厚な走り味

 ベースは、海外向けハイエースだが、あくまでベースであり、快適性を高める専用チューニングが加えらる。ボディ自体も、フレームボディを彷彿とさせる高いボディ剛性を与えるべく、大幅に強化。さらに各部に静粛性対策もきっちりと盛り込んだ。このため、ディーゼル車でありながら、走行中は、かなり静か。高速巡行時でも、ドライバーと最後部の乗員の会話が可能なほどなのだ。

 乗り心地のセッティングにも拘り、例え、山道でも酔わないクルマを目指したという。最も分かりやすいのは、コーナリング。5m越えのボディながら、コーナリング時に不快な揺れがない上、前後乗員の動きにも差を生まない安定感ある走りを見せる。このため、運転もかなりし易いのだ。

 3tにもなる車両総重量を支えるのは、プラドと同スペックの2.8L直列4気筒クリーンディーゼルターボだ。最高出力177ps、最大トルク450Nmとパワフルなだけでなく、回転フィールも滑らかでふけ上りも良い。トランスミッションもアクセルワークと強調し、臨機応変変速を見せる6速ATが与えられているので、合流や登坂時など加速が必要な状況では、しっかりとドライバーの要望に応えてくれる。これだけ従順かつ能力も高いパワートレインなら、ドライバーの疲れも少ないだろう。またハンドルの切れ角を大きくしたことで、予想よりも小回りも効く。パワステも油圧式で、しっとりした抜群のフィーリングを実現している。

 素直に言えば、運転は楽しい。大型SUVが好きな人にもハマりそうな味わいがある。取り回しもサイズの割にはよく、スクエアな形状でサイズも掴みやすい。サイズ感を意識するのは、狭い道と駐車場くらいだろう。この味は癖になる。もし働く相棒にするならば、最高だろう。

走りの要となる177ps/450Nmを発揮する2.8Lのクリーンディーゼルターボエンジン
乗用車然とした17インチアルミホイールだが、小型トラック向けのLTタイヤを装着

6人乗りと8人乗りはここが違う!

 6人乗り”Premium”と8人乗り”G”のフロントシートとダッシュボードまわりは、全く同じ。ビジネスカーであるため、豪華さとは無縁だが、快適性はしっかりと確保。後席用TVなどのオプションは用意されるも、割とシンプルな内容で、高級オーディオも用意されない。質実剛健な作りなのだ。後席へと目を移すと、ただPremiumとGの明確に異なる。
 

質実剛健な運転席周り。ディスプレイオーディオが全車に標準化される
大きめで座り心地の良いシート。2時間以上の試乗でも疲れを感じることはなかった

 主力となる6名乗りのPremiumは、3列シートレイアウト。2列、3列目シート全てに、左右独立式のエグゼクティブパワーシートを採用することで、後席のポジションによる快適性の差を無くしているのが大きな特徴だ。シートやシート回りの機能も同等となり、4座共に、電動オットマン、パワーリクライニング、シートヒーター、格納式のミニテーブルとカップホルダー、天井内蔵式化粧ミラーを備える。

贅沢なエグゼクティブパワーシート。シートヒーターなどの快適機能が備わる
電動オットマンとリクライニングにより、仮眠スタイルでの着座座も可能だ。

 また後席の前後間の広さもたっぷりと確保されているので、2列目シートでも、3列目に遠慮することなく、バックレストを倒し、足も延ばすことが出来る。また2列目が快適な広さを確保しても、3列目も同様にリクライニングと足を延ばすスペースを確保できるのも凄いところ。また2、3列を足元を少し狭めると、3列目シートには、しっかりとした広さのラゲッジスペースを確保できる。

何はともあれ、とにかく広い”Premium”

3列目も2列目と同じエグゼクティブパワーシートを装備。その機能も全く同等だ
2列目との唯一の違いは、左右席間距離。2列目の間はウォークスルーが可能となる

”帯に短し襷に長し”な”G”

 4列シート8人乗りのGは、シートポジションにより格差が生じる。同じスペースをPremiumが2列4名で共有していたのに対して、こちらは3列6人で分け合うことになるからだ。
 上座ともいえる2列目シートは、Premium同様にエグゼクティブパワーシートが備わるが、3列目以降は仕様が全く異なる。3列目シートには、シンプルな形状で装備も簡素化されるものの、左右独立のリラックスキャプテンシートが与えられる。最後尾となる3列目は、2名の6:4分割のチップアップシートに。チップアップ機能により座面を折りたたむことが可能で、不要時は、ラゲッジスペースを拡大できるようになっている。3列目でも乗り心地は悪くないが、どうせ座るなら、プライベートスペースが明確な2、3列目の方が良い。しかし、最大の問題は、シートよりも足元スペースに生ずる。
 後席間を均等に分けても、3、4列目の足元は広々というほどの確保は難しい。もちろん、2列目の快適性を優先すれば、明らかに、3、4列目は狭くなる。このため、グランエースの魅力自体が半減してしまうのだ。

4列シートレイアウトとなる”G”は、後席同士の距離が縮まるため、圧迫感が生まれる
3列目のリラックスキャプテンシート。左右独立式だが、シート形状もシンプルに。
4列目は、ベンチタイプとなるチップアップシート。2名乗車なので、狭くはない
シートをチップアップさせると、ラゲッジスペースを確保できる

選ぶなら、Premiumの一択!

 基本的には、真面目にしっかり作られているクルマなので、素性は良く。クルマとしても面白みを感じた。ただ忘れてはならないのは、グランエースを選ぶ意味だ。
 このクルマの贅沢とは、煌びやか装飾でも豪華な装備でもない。その広さにあることを肝に銘じよう。どうしても8名人乗りが欲しいなら、街中や駐車時のことも考慮して、ミニバンの方がベターだと思う。開発者たちも、本心では、6人乗り一択にしたかったと語っていた。正直、8人乗りは、そのサイズ感を活かしきれず、中途半端なのだ。
 個人でも法人でも、Premiumを選んだ方が、結果的には、みんなが幸せになれる。なぜって、誰がどこに座るかなんて、余計な気遣いとも無縁となるのだから……。

 

ボディカラーは全4色。写真は、有償色となるホワイトパールクリスタルシャイン

トヨタ グランエース Premium(※G)
全長×全幅×全高:5300×1970×1990mm
ホイールベース:3210mm
車両重量:2740(2770)kg
エンジン形式:直列4気筒DOHCディーゼルターボ
排気量:2754cc
ボア×ストローク:92.0×103.6mm
最高出力:130kw〈177ps〉/3400rpm
最大トルク:450Nm/1600~2400rpm
燃料タンク容量:70L
トランスミッション:6速AT
駆動方式(エンジン・駆動輪):FR
サスペンション形式:Ⓕマクファーソンストラット Ⓡトレーリングリンク
ブレーキ:Ⓕベンチレーテッドディスク Ⓡベンチレーテッドディスク
乗車定員:6名(8名)
タイヤサイズ:/235/60R17 109/107T LT
WLTCモード燃費:10.0km/L
市街地モード燃費:8.1km/L
郊外モード燃費:9.9km/L
高速道路モード燃費:11.2km/L
車両価格:650万円(620万円)

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