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ロータリー復活!となったら次期RX-7に載るSKYACTIV-Rはどんなエンジンになる? PHEV化? 48V化? 電動スーパーチャージャー付き?

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2007年発表の「16X」

 SKYACTIV-Rのベースとなるのは、2007年の東京モーターショーで発表された「16X」だろう。当時の資料にも

「次世代 RENESIS では、繭形をしたローターハウジングのトロコイド形状を変更します。これは1967 年に初代10A(491cc×2)を導入し、その後7 年間にわたり13A(655cc×2)、12A(573cc×2)、現行13B(654cc×2)と最適なトロコイド形状を模索した黎明期以来の、エンジンの基本骨格のさらなる進化を意味します。ローターハウジング幅と厚さを縮小しながらトロコイド外形を大きくし、排気量を800cc×2 にしたにも関わらず、エンジン本体でRENESIS 同等の小型化を可能にしています」

2007年の東京モーターショーに出展されたコンセプトカー「大気(たいき)」。以前から展開している「Nagare」デザインテーマによる作品だが、想定搭載エンジンを16Xと明言。ショートオーバーハングのFRレイアウト、2シーター、グラスキャノピー、ライトウェイトという、「セブンの文法」に満ち溢れているのは、偶然とは考えにくい……。
 と書かれている。16Xはマツダ・ロータリーエンジンの歴史上、実質的に初のフルモデルチェンジとなるものだった。前型の13Bが1300ccだったのに対して16Xは1600cc。基本ディメンジョンを変更するだけでなく
・直噴化
・サイドハウジングのアルミ合金化も行なうとされていた。
 この16Xからすでに13年間も時間が経っている。この間、マツダはSKYACTIV-XのSPCCI燃焼、電動コンプレッサーの採用、などエンジンの燃焼技術を大きく進化させている。これがSKYACTIV-Rに取り入れられれば、課題の燃費性能も大きく向上しているはずだ。
 ただし、ロータリーエンジンが持つ「燃焼室が扁平で表面積が大きく冷却損失が大きい」という欠点を克服するのは容易なことではない。

サイドハウジングのアルミ化による軽量化と外郭縮小 | 従来は鋳鉄製だったサイドハウジングがアルミ化される。おもな狙いは軽量化だが、成型自由度の高さを活かして外郭寸法の縮小にも積極的に貢献させたい意向であるようだ。また、冷却水通路の効率化や、リブ形状の緻密化による剛性向上といったメリットにつながる余地もある。ブロック全体が同じ材質で構成されるため、サーマルマネージメントの点でも有利となるはずだ。

 では、次期RX-7は2ローターは、ロータリーエンジンだけで勝負するのか? そうはならないと予想する。少量生産のスポーツカーだからと言って、燃費性能(=CO2排出量)には目を瞑るという時代ではない。

パターン①:2ローターSKYACTIV-R+48Vマイルドハイブリッドを採用する

メルセデス・べンツが採用する三菱電機製48Vマイルドハイブリッドしシステム

 これは、メルセデス・ベンツが使っているような48VのISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター)を組み込むことを想定している。メルセデス・ベンツSクラスの場合は3.0ℓ直6ターボに三菱電機製ISG(16kW/250Nm)を使っている。これなら、重量もさほどかさまず、燃費の向上が期待できる。ロータリーが苦手とする始動時の暖機や低回転での効率を改善できるのではないか。

パターン②:2ローターSKYACTIV-R+PHEVを採用する

ZF 8HPのPHEV仕様。PHEV仕様は、トルクコンバーターの位置に150kW/450Nmのモーターを内蔵し、ILE(インテグレーテッド・ローンチ・エレメントと呼ぶカップリング)を使う。
 こちらは、ZFが開発している縦置き多段ATで従来トルクコンバーターが収まっていた部分にトルコンに代えてモーターを入れるタイプを想定する。ZF製8HPの次期型PHEV用はトルコンの位置に150kW/450Nmのモーターを内蔵する。EV走行距離はバッテリー容量と車重によるが、50km程度走れるようにすれば、PHEVにやや甘めな現在のモード燃費は飛躍的に改善されるはず。こちらも、ライバルが直6ターボを載せていることを考えれば、充分に軽量コンパクトに仕上げられるはずだ。

 マツダがラージプラットフォーム(FR)で、どんなトランスミッションを使うか不明だが、選ぶとしたら、アイシン・エィ・ダブリュ8速/10速、ZF 8HP、あるいはジヤトコが最近発表した9速AT。どのメーカーも電動化の開発には余念がない。トルコンに代えてモーターにした多段ATを組み合わせることがSKYACTIV-Rに大きなメリットを与えると考える。

 ということで、本稿では次期RX-7の搭載パワーユニットは
800cc×2ローター/自然吸気/300ps/300Nm/PHEV(200ps/400Nmのモーターを搭載)

 あるいは
800cc×2ローター/自然吸気/300ps/300Nm/M Hybrid(48V駆動のISGを搭載)

 とする。

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