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現行レヴォーグは5月末で受注生産の受付を終了、在庫車のみの販売に移行済み モデル末期のスバル・レヴォーグ2.0STIスポーツは“買い”か“待ち”か? 「GT TOURER」のキャッチコピーを最も色濃く反映したモデル。新型での継続設定は期待薄、今すぐ“買い”だ!

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スバル・レヴォーグ2.0STIスポーツアイサイトブラックセレクション

どれほど技術が進化しても、法規や市場環境の変化など様々な要因が影響するため、最新のモデルが最良とは限らないのが、クルマの面白い所。さりとてモデル末期のクルマは、熟成が進んでいるとはいえ、その後現れる新型車で劇的に進化する可能性を考慮すると、実際に購入するのはなかなか勇気がいる。

そこで、近々の販売終了またはフルモデルチェンジが確実視されている、モデル末期の車種をピックアップ。その車種がいま“買い”か“待ち”かを検証する。

今回採り上げるのは、新型では新世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)×フルインナーフレーム構造と、新開発の1.8L直噴ターボエンジン、新世代アイサイトなどの採用が確実視されている、スバルのミッドサイズステーションワゴン「レヴォーグ」。その最上級グレード「2.0STIスポーツアイサイト」をベースとした特別仕様車「ブラックセレクション」に、高速道路とワインディングを中心として総計約300km試乗した。

REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●遠藤正賢、SUBARU

2014年4月デビュー当時の現行レヴォーグ2.0GT-Sアイサイト
 5代目レガシィツーリングワゴンの後継車種としてレヴォーグがデビューしたのは2014年4月。ほぼ同時期に世界初公開された6代目レガシィ/5代目アウトバックではツーリングワゴンが廃止されるとともに、北米市場に特化したパッケージが与えられたこともあり、レヴォーグは国内専用モデルとして開発された。だが後に欧州市場でも販売されるようになっている。

 単純に考えれば、レヴォーグはデビューからまだ6年しか経っておらず、決して古いとは言い切れないのだが、2年後の2016年10月にデビューした5代目インプレッサ以降のモデルより、新世代のSGP(スバルグローバルプラットフォーム)が用いられるようになった。そして今では、北米仕様が一足先に世代交代し日本仕様は現行モデルが継続販売されているレガシィ/アウトバックを除けば、旧世代のプラットフォームを用いるのはこのレヴォーグと、そのセダン版たるWRXを残すのみだ。

新型レヴォーグプロトタイプ
新型レヴォーグプロトタイプSTIスポーツ

 なお、2代目レヴォーグはすでにプロトタイプが2019年10月の東京モーターショーで、2020年1月の東京オートサロンではさらにその「STIスポーツ」が発表されている。概要を列挙すると、

・SGP×フルインナーフレーム構造
・新開発の1.8L直噴ターボエンジン
・新世代アイサイト
・新開発の高精度マップ&ロケーター
・SUBARU国内初のコネクティッドサービス
・SUBARU初の電子制御ダンパー(STIスポーツ)
・パワートレイン、ステアリング、ダンパーの特性をスイッチ操作一つで変更できる「ドライブモードセレクト」(STIスポーツ)
・2020年後半に日本市場で発売予定

上記の通りとなるのだが、一言で言えば新型レヴォーグではほぼすべてが一新される。このことを踏まえたうえで、現行レヴォーグの最終モデルを見てみたい。

【スバル・レヴォーグ2.0STIスポーツアイサイトブラックセレクション】全長×全幅×全高:4690×1780×1490mm ホイールベース:2650mm トレッド前/後:1530/1540mm

 まず内外装のデザインは、至ってオーソドックスなもの。近年は好き嫌いがハッキリ分かれるデザインを意図的に採用するクルマが多い中で、この王道を往く方針には好感が持てる。

 ただし、レヴォーグに限らず近年のスバル車全般に言えることだが、クーペライクなフォルムと空気抵抗の低減を狙っているのか、後半の落とし込みが深いルーフラインと、ガラスエリアの傾斜が強いバックドア形状は、このオーソドックスなデザインに馴染んでおらず、格好良さを高めるのにもほとんど寄与していない。

 むしろ後席ヘッドクリアランスと荷室容量に少なからず悪影響を及ぼしているため、素直にスクエアな形状とすべきだろう。ただし後方および側方、斜め後ろの視界は充分以上に確保されており、スバルが主張する通りゼロ次安全の向上に寄与しているのは間違いない。

WRXと共通のシンプルな造形ながら質感の高い運転席まわり

 そしてもう一つ、スバル製ターボ車のシンボルである、ボンネット上のエアスクープ、これが車両前端を見切るうえで大きな妨げとなっている。特にレヴォーグはダッシュボードが低く前方視界が広いだけに、新型では廃止されるのを願ってやまない…のだが、残念ながら新型にも残るようだ。

前席には「ブラックセレクション」にのみメーカーオプション設定されるレカロ製セミバケットシートを装着
後席は背もたれの傾斜が強くサイズも小ぶり。ブラック×レッドステッチのウルトラスエード/本革生地は「ブラックセレクション」専用

 なお、テスト車両の「ブラックセレクション」には、レヴォーグで初のメーカーオプション設定となるレカロ製セミバケットシートが装着されていた。これはWRXに設定されているものの色違いで、座面のサイドサポートが不足しているのは変わらない一方、ヒップポイントを限界まで高めに設定すればヒップから太股にかけてのフィット感は改善されることが分かり、以前WRX STIに試乗した際よりも快適に過ごすことができた。

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 だが後席はWRXよりも背もたれの傾斜が強く、しかも角度調節が不可能なため、むしろ不快だったというのが率直な印象。こうした寝そべりポジションが良しとされている所にこそ、設計の古さを感じずにはいられない。

4:2:4分割可倒式リヤシートの左側を残した状態の荷室。荷室長は103~180cm、幅は108~137cm、高さは70.5cm(いずれも筆者実測)
荷室床下のサブトランク。奥の浅底収納は容量7L、手前の深底収納は容量33Lで、後者にはトノカバーを収納できる

 とはいえ後席の良し悪しなど、もしかしたらレヴォーグを購入するオーナーには些末なことなのかもしれない。荷室は後席を倒さずとも1m以上の置く幸男があるのだが、倒せば1.8mものフラットな床面が得られるため、プロカメラマンなら撮影機材、ミュージシャンなら楽器や周辺機器を大量に積み込むのに重宝することだろう。

 なお後席背もたれは、荷室手前のスイッチで倒すことも可能。さらに床下には二つのサブトランクがあり、転がりやすい小物を安全に収納できるうえ、それぞれにフロアボードが設けられるなど、長年ステーションワゴンを作り続けたスバルのノウハウが凝縮されている。

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