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事実:バカ売れ|BMW F900R、電子制御は全部のせ、パフォーマンスも高次元!

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ディテール解説

倒立フォークを備えるのは先代同様。ラジアルマウントのブレンボはとてもコントローラブルかつ良く効く。
パラツインながらどこかBMWボクサー感があった先代の360°クランク仕様から、270°クランクになったことで印象がガラリと変わったエンジン。極低速域でも接しやすいが本領発揮は高回転域。かなり高回転型と言えるだろう。メカニカルノイズはおおきめだ。
筒状のサイレンサーの時代は終わりつつあるようで、F900Rもモダンでスリムなサイレンサーを採用。大部分をピボット下に潜り込ませることでマスの集中も達成。排気音はかなりハスキーだ。
いわゆるアクティブ電子制御サスを装備するグレードもあり。ダイナミックESAと呼ばれ、各走行モードに合わせリアルタイムで最適なセッティングを提供する。
フロント120、リア180幅の17インチタイヤは先代同様。なおサスペンション含めたローダウン仕様も選択可能。
ギアシフトアシストProはシフトアップ、シフトダウン双方で使えるクイックシフターシステム。クラッチ操作なしでギアチェンジが可能だ。
スポーツバイクからは消滅しつつあったセンタースタンドだが、整備の時や荷物の積載時など重宝する場面は多い。サイドスタンドの接地面も広く、不整地に停める時も沈んでいかず安心だった。
長距離を走る人は兄弟車であるF900XRを選択するかもしれないが、F900Rの方もパニアケースなどを装着できるよう工夫がなされている。
リンクレスのリアサスはグレードによってマニュアルのアジャストタイプと、電子制御による調整機能を持つものをラインナップ。
新しくなったスチール製フレームと、これまでのシート下から通常の位置へと変更された燃料タンク位置など、車体構成を完全に見直している。なお燃料タンクは13Lだが、Fシリーズは代々燃費には定評があった。新型も同様だと良いが。
格闘家の拳をイメージしたというヘッドライトは、アダプティブタイプを採用することで、一定のバンク角以上になるとコーナー出口方向を照らしてくれる。
近年のストリートファイター系にありがちなイカリ肩になるようなハンドルではなく、バーエンドがちょっと手前に引かれて自然なポジション。体格によってはメーターを見る時にナビが視界に入ってくるのが気になるかも。
左のスイッチボックスにはグリップの所に回して使うダイヤルが備わり、クルーズコントロールやその他各種設定するためのスイッチ類もあるが、反対に右側はとてもシンプル。グリップヒーターと走行モードという普段使うことが多そうな機能は右側に位置し、とても簡単にアクセス・操作できるのが良い。
シート高は6つもの選択肢があるためあらゆるライダーに最適なものが見つかることだろう。出荷時の設定でも足つきは良好だが、シート横が極端に絞られているとかそういったことはなく大変に快適だった。タンデムシートにはシングルシート風カバーが備わるが、タンデムシート座面も広いためタンデムや荷物の積載も良好のハズだ。
シート下スペースは特別広くはないが、今のBMW車はみなETC2.0を標準装備としているのはありがたい。

主要諸元

●エンジン
型式:水冷4ストローク並列2気筒エンジン、1気筒あたり4バルブ、オーバーヘッドカムシャフト2本、ドライサンプ潤滑方式
ボアxストローク:86 mm x 77 mm
排気量:894 cc
最高出力:77 kW (105 hp) at 8,500 rpm
最大トルク:92 Nm at 6,500 rpm
圧縮比:13.1 :1
混合比調整:電子制御式
エミッションコントロール:閉鎖ループ三元触媒コンバータ、エミッション規格EU-5対応

●性能・燃費
最高速度:216 km/h
WMTCに基づく100km当たり燃料消費:4.2 L/100km
WMTCに基づくCO2排出量:99 g/km
燃料種類:無鉛プレミアムガソリン

●電装関係
オルタネーター:416 W
バッテリー:12 V / 12 Ah、メンテナンスフリー

●パワートランスミッション
クラッチ:多板湿式クラッチ(アンチホッピング)、機械式操作
ミッション:コンスタントメッシュ6速ギアボックスをクランク室に統合
駆動方式:後輪ハブにショックダンパー付きエンドレスOリングチェーン

●車体・サスペンション
フレーム:スチールシェル構造ブリッジフレーム
フロントサスペンション:倒立式テレスコーピック・フォーク、Ø 43 mm
リアサスペンション:アルミキャストデュアルスイングアーム、センタースプリングストラット、スプリングプリロード油圧制御式、調整式リバウンドダンピング
サスペンションストローク、フロント / リア :135 mm / 142 mm(OEサスペンションローアリングキット:115 mm / 122 mm)
軸距(空車時):1,520 mm
キャスター:114.3 mm
ステアリングヘッド角度:60.5°
ホイール:アルミキャストホイール
リム、フロント:3.50" x 17”
リム、リア:5.50" x 17”
タイヤ、フロント:120/70 ZR 17
タイヤ、リア:180/55 ZR 17
ブレーキ、フロント:デュアルディスクブレーキ、フローティングブレーキディスク、Ø 320 mm、4ピストンラジアルブレーキキャリパー
ブレーキ、リア:シングルディスクブレーキ、Ø 265 mm、1ピストンフローティングキャリパー
ABS BMW Motorrad ABS

●寸法・重量
シート高:815 mm (OEサスペンションローアリングキット: 770 mm、OEローシート: 790 mm, OA ハイシート: 835 mm、OAコンフォートシート: 840 mm、OEエクストラハイシート: 865 mm)
インナーレッグ曲線:1,820 mm (OEサスペンションローアリングキット: 1,755 mm、OEローシート: 1,785 mm、 OAハイシート: 1,860 mm、OAコンフォートシート: 1,870 mm、OEエクストラハイシート: 1,890 mm)
燃料タンク容量:13L
リザーブ容量:3.5L
全長:2,140 mm
全高(ミラーを除く):1,135 mm
全幅(ミラーを除く):815 mm
空車重量、走行可能状態、燃料満タン時:215 kg
許容車両総重量:430 kg
最大積載荷重(標準装備時):219 kg

BMW F900XR試乗|これはロードユースにフォーカスした、よいスポーツツアラーだ。

欧州を中心に、ビッグネイキッドやストリートファイター、もしくはスーパースポーツに代わって大人気カテゴリーとなっていた...

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ライダープロフィール

ノアセレン

10代の頃にはワインディングを満喫、さらにはエンデューロレースにハマってバイクライフを謳歌。20代になると中古車を物色する癖が深刻化しミスターバイクBG誌編集スタッフになるも、放浪癖も併発したためアメリカ西海岸から東海岸までを3カ月かけてノンビリと横断。その後その体験記を書くことをきっかけにフリーライター/モータージャーナリストとなる。最初に所有したバイクはビジネスバイクのK50。アメリカ横断はGN250。GSX-R600と1000にてもてぎの耐久レースに挑戦、とそんなつもりはないのにどうやらスズキ党。90~00年代に青春を謳歌したためネイキッドが好きな世代。バイクは新旧・大小・オンオフ問わず何でも楽しむが、趣味性だけを追い求めた尖ったモデルよりは、移動体として優秀な実用性も兼ねるモデルが好み。現在の愛車はVストローム650、シルバーウイング600GT、トライアンフデイトナ675、CRM80、キムコトップボーイ100など色々。田舎の休耕地をカブでグルグル走り回るのがマイブームで、その顛末は当サイトでも不定期にレポート中。185cm・72kg、北関東出身。

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