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W175 Cafeはレトロなデザインと扱いやすさが魅力 カワサキW175 Cafe試乗|パワーや力強さはないのだけれど……、今どきキャブ車なのも愛らしい。

  • 2020/07/04
  • 後藤武
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インドネシアカワサキの作ったW175カフェはコンパクトな車体と扱いやすい性格。そしてレトロなカフェスタイルが魅力。価格の安さも相まって、今注目されているマシンである。

PHOTO●渡辺昌彦(WATANABE Masahiko)
問い合わせ●バイク館SOX(https://bs-sox.com)

カワサキW175 Cafe……30万9000円 

 W175カフェは、手頃なサイズとレトロな雰囲気で魅力のマシンだ。
 イエローのカラー、カフェスタイルの組み合わせはキュート。細かい仕上げはチープな感じもするけれど、このマシンの雰囲気ならこれもありな感じがする。

扱いやすくまったりとしたエンジン

 エンジンは空冷SOHC2バルブ。キャブレターの為、始動時はチョークを使用する。排ガス対策なのかセッティングはかなり薄め。チョークを引いたまま、かなり長い時間走り、完全にエンジンが温まりきってからチョークを戻さないとエンジンが止まってしまう。

 性格は低中速重視。といっても下から太いトルクで加速していくような荒々しさはない。フライホイールマスが大きめということもあって、まったりとした回り方をする。

 高回転まで引っ張ってみると、パワーが盛り上がることはなく、そのままレッドゾーンまで回っていく。振動もなくスムーズだが、高回転を常用して楽しいエンジンではない。高速道路では100km/hくらいの巡航はできるけれど、そこから加速していく力はない。

 パワーや力強さはないのだけれど、扱いやすさは文句なし。低中回転を使って走っている時のまったりとした感じも悪くない。このバイクに乗るのであれば、飛ばしたりせず、景色を眺めながら楽しむのがいい。

走ることが楽しくなるようなハンドリング

 ハンドリングは、このエンジンと良い感じでバランスしている。細めのバイアスタイヤを装着していることもあり、軽快にバンクするし、浅いバンク角でも気持ち良く曲がっていく。深くバンクさせていくと色々問題は出てきそうだが、このバイクにそこまで求める人はいないだろう。
 交差点や街中のコーナーを気持ち良く曲がることができればそれで良いのだと思う。

 一日乗ってみて気になったのはサスの硬さ。特にリアサスは初期の動きが悪く、路面の継ぎ目を乗り越えるだけでショックが伝わってくる。また、ブレーキのタッチも甘く、強めに握り込まないといけない。
ただ、このマシンは完全な新車だった為、アタリが出ていない可能性もある。もう少し乗り込んでいけば、サスやブレーキも本来の性能を取り戻していくだろう。
 最近のマシンは、精度が高く、最初からブレーキやサスも良い感じに動く。慣らしをしながらバイクを仕上げていくという部分もレトロなイメージのこのバイクにあっているのかもしれない。

 コンパクトで乗りやすいW175 カフェは、ビギナーはもちろん、バイクに急かされることなくノンビリと走りたいというベテランにもオススメできる。レトロなカフェスタイルを手頃な価格で楽しむことが出来るマシンである。


足つきチェック

フラットなハンドルでポジジョンは軽い前傾姿勢となる。
車体がコンパクトであることに加えショックが短くなっているから脚付きは良好。

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