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シンボルマークから変わる日産のデザインに期待:火曜カーデザイン特集 日産マークの刷新から見えるこれからの日産スタイル

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日産アリアのお披露目とともに話題をさらったのが、日産の新しいシンボルマークだ。実にシンプルな、単色のシンボルマークとなった。これが、今後の日産デザインを大きく変えることになるのではないか、と強く感じる。それは、なぜなのか? 

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多くの自動車メーカーがメッキのオーナメントをそのままシンボルマーク化

これまで日産のシンボルマークは、メッキのオーナメントの陰影イメージをそのままデータ化したもの。紙にプリントされてもめっきが光って見えるようなマークを公式のものとしていた。

そうしてみるとめっきのイメージのあるシンボルマークを採用する自動車メーカーは多く、メルセデス・ベンツ、ボルボ、ジャガー、キャディラック、プジョー、DS、ルノー、フィアット、トヨタ、レクサス、インフィニティ、ホンダ、アキュラなどなど。

しかしこれは、意外にも自動車メーカーだけのトレンドで、その他の企業でめっきに見えるシンボルマークを採用する企業は少ない。

おそらく自動車は野外で使う製品であり、また車に取り付けるエンブレムが自社を主張する上で極めて需要だったことによるだろう。また、より目立つものとして無垢の金属を磨いたり、めっきを用いた。同時に、エンブレムと企業のシンボルマークを同じ印象にしたい、という思いからシンボルマークに独自の文化が宿ったのだろう。

加えて、現在の描画がCGによって高いリアリティを持って表現できることと、それらの素材をデジタルデータで運用できることによって、プリントやどんなケースで利用しても印象に変化がないことなどが重なったものだ。

極めてシンプルなシンボルマークに変えるメーカーが徐々に登場

たったこれだけのシンプルさ。単色にしたのは、LEDなどで均質に発光させたい狙いもあるはず。

しかし現在では、その流れも変わってきている。フォルクスワーゲン、アウディ、ミニなどは、イメージをそのままにシンプルな単色のシンボルマークを採用しはじめている。

シトロエンは反射するイメージをごくわずかな影付きにするなど、単純化に移行するメーカーも出てきている。しかしこれらのメーカーも現状では、実車にはめっきをベースとしたエンブレムを採用している。

浮かび上がる造形として、外部からのライティングで陰影を見せるという今までになかった演出も可能に。
これまでの慣習でもあるが、車というものはある程度の固定概念で認識されている部分も少なくない。そのなかでも、エンブレムの存在は割と大きい。フロントビューなど、エンブレムの有る場合とない場合を考えると、断然、有りの方が締まって見える上にバランスがいいと感じる。

さらに立派で、光って見えるもの=めっきのエンブレムとする方が、目立ちやすく、ブランド・アイデンティティとしても上質、高級のイメージを訴求しやすい、という狙いがあったものと思われる。

そんなことから、自動車メーカーのシンボルマーク&エンブレムはめっき化されてきたのだが、ここにきて世界的にちょっと動きが出ているようだ。

とりわけ、昨今のイメージ展開として、雑誌ではないメディアが増加しているが。スマートフォンなど、情報を液晶の小さな画面で見るケースも増えている。

またプリントとは異なる、発光式の液晶画面などで見ることを考えても、よりシンプルな形にしたいという狙いが見えてくる。

めっきの技術はメソポタミア文明から

また、めっきとは元々は金属に耐腐食性を与えるもので、古くはメソポタミア文明(紀元前約1500年)には、その技術が確認されていたほどの古いものだ。ただし、自然界には見ることのできない、鏡面仕上げの特性などが、装飾品としての価値も持ったものとなった。

当然、その耐腐食性の高さによって、車のパーツとしても用いられてきたが、現代では樹脂にめっきを施すことで、装飾性としての価値のみを置換してきた。樹脂は軽量で安価、そして造形がしやすいという特徴を持っている。

現代では、単に装飾の目的をメインに行なわれるめっきに意味があるのか? という思いは付きまとうのだと思う。実際には樹脂めっきは素材によっては、耐水性、耐熱性、耐摩耗性などを高める。しかし、そこまでしてめっきを施すより、素材や新しい特製の樹脂を選んだり、塗装で対応することも可能だ。

だから、本当に樹脂にめっきをして、それがいいものなのですか? という慰問にもなる。

車のデザインの起点となるのはフロントのエンブレム

フロントのエンブレムは極めて重要。その造形の変化は、デザイン全体の変化をも意味することになるはず。

めっきというものが古さをイメージしてしまうと、車のでザインが新しくならない。

というのは、フロントのエンブレムから始まるデザイン、などとは信じられないかもしれないが、デザイナーにとっては重要な点だ。

起点にどんなエンブレムがあるのか? もちろんそれだけを考えてデザインをするわけではないが、インスピレーションやアイデアの源といえることは事実だと思う。シンボルマークたるエンブレムと、車全体のデザインは繋がっているものでもあると思う。あるいは、繋げていくものだ、とも思う。

そのシンボルマークが、今回のよう極めてシンプルに構成されるようになったら? 果たしてどんなグリルがマッチし、どんなボディが生まれてくるのだろうか? すでにティザーの動画でこれから誕生する日産車のシルエットが示されていることは、みなさんご存知だろうが、それらの形は必ずや新たなエンブレムもが生んだ形であるはずだ。

アリアの採用するエンブレムには「余白」が……

樹脂やクロームめっきの台座を持つエンブレム。部品としての難しさもあるのかもしれないが、むしろここは余白の部分。光るシンボルマークの光芒であったり、照らされるマークが作る影と同様に、その足跡(そくせき)や、文化、日本らしさなどが表現できる部分となってくるのでは? 

そしてさらに付け加えるならば、アリアのフロントグリルやステアリングに付与されるエンブレムには、樹脂やクロームの台座があしらわれている。立派に見えるという固定概念を意識したなど、様々な事情はあるのかもしれない。

しかし、あえていうならばここに「余白」を感じられないだろうか? 日産が大切に考える、日産としてのヘリテージや日本の車としての振る舞い、伝統、文化。そして美意識につながる部分なのだと、思いたい。そして、いずれはこの余白が具体的な形ではなく、消える日も期待してみたい。

一見、堂々とした印象が不足する、新たなエンブレムとともに、果たしてここから何が始まるのか。このシンボルマークの革新に、期待は大きく高まるばかり……なんて言ったら、大袈裟だろうか? 結構、真面目にそう思うのだけれども。

ARIYAのロゴも、シンボルマーク内のNISSANのロゴタイプから進化させたもののようだ。インパネに表示される文字も、極力ゴシックのロゴに近く、目立たないがはっきり読み取りやすいものが採用されている。

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