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日産・フェアレディZ(5代目Z33)2002-2008 日産復活の旗印となった奇跡の “Z"「週刊モーターファン・アーカイブ」

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【Z33,2002】Z33はV35スカイラインと共通の“FMパッケージ“で構築され、スカイラインと共通の兄弟車的関係となった。「Zはスポーツカー、スカイラインはスポーツ・セダン」という立ち位置を明確にしたかったようで、今から見るとスタイリングも意外と攻めている。

バブル崩壊は日産の業績不振をもたらし、伝統のフェアレディZの命運もここまでか……。しかし世界中のファンの熱い想いは剛腕企業再生専門家をも動かし、一転、日産回復の旗印として生産中止以来2年ぶりの新型が登場したのだった。

週刊モーターファン・アーカイブでは、これまでのモーターファンの懐かしい秘蔵データから毎週1台ずつ紹介していく。
解説●手束 毅(歴代フェアレディZのすべて より 2019年刊)

 2002年7月30日、現在は東京オリンピックに向け工事中の有明コロシアムで行なわれた5代目フェアレディZの発表会は、報道陣に強烈な印象を残した。新型フェアレディZ自体の魅力とともに、発表会に併せて歴代オーナーが自らの車両を会場の屋外スペースに持ち寄ったからだ。国産車随一のファンを抱える、フェアレディZのバリューをあらためて確認することになったからだ。

もちろん5代目フェアレディZの魅力は持ち込まれた歴代モデルに負けず劣らず溢れていた。先代モデルの生産終了から約2年の空白を経て登場した5代目はZらしさを強調。それは1990年代、「Zファン」を自認し、経営が落ち込んだ日産にルノーから派遣されたカルロス・ゴーン社長(当時)が掲げた『ニッサン・リバイバル・プラン』により復活が決まったことが大きな要因かと思われる。初代を見据えたエクステリアデザインもそのひとつ。ただ、伝統だけを重視したわけではないところが、よりファンを惹きつけた。

【Z33,2002】デビュー当時、Z33の空力性能はクラストップを誇った。Cd値は0.30でフロント・ゼロリフトを達成、前後スポイラー装着車は0.29でフロント、リヤともにゼロリフトを達成している。また前後重量配分は53:47として理想的なバランスを追及した。

 5代目のシャシーは11代目(V35型)スカイラインと同じフロントミッドシップパッケージ "FMパッケージ" を採用。エンジンルーム内、エンジンの背後を取り巻くように左右両端をサスペンション脇で結合したカウルトップの二重壁構造 "FMパッケージ隔壁構造" が特長で、電装部品の熱害対策のほか、水密性向上や遮音に効果があり、かつ、路面からの入力を受けとめると同時に振動を減衰させている。

 ボディタイプは先代まで用意された2by2を廃止し、2シーターのみをラインナップした。ただし、ホイールベースは200mm延長された。

 搭載エンジンは、VQ35DE型3.5ℓV6。最高出力280ps、最大トルク37.0kgm。組み合わされるトランスミッションはスポーツ仕様の「S」と「ST」は6速MT、「Z」と「T」には5速ATと6速MTが装備されていた。ただし、パワーユニットはデビュー後、数度の改良や変更が行なわれている。

【Z33,2002】エンジンは当初は写真のV35DE型を搭載し、最高出力は自主規制上限値の280psだった。以後、最高出力と回転数はMCごとに向上。2007年にはVQ35HR型に換装され、最高出力313ps/7500rpmに到達した。相変わらずエンジンルームはギッシリと詰め込まれている。

その進化は止まるところを知らず

 2005年のMCでは最高出力が294psまでパワーアップ(ただしMT仕様のみ)。2007年の改良時には、最高出力313psのVQ35HR型に変更された。またATは、2004年に、シフトダウン時に一瞬エンジン回転数を高めてギヤと同期させ、クラッチ締結時にショックが出ず車両挙動が安定する”シンクロレブコントロール機構”付きが追加された。

 これらのパワーユニットやシャシーにより、5代目の走行性能は当時の媒体で高い評価を得ている。「ハイレベルなボディ剛性、乗り心地、ステアリングのレスポンス、FMパッケージがもたらすバンピーな路面を含む驚異のフラットライド感、スタビリティを実現した乗り味は、さすがに21世紀のZを思わせ、5速ATのマニュアルモードで各ギヤが完全固定されるあたりのこだわりもいい」(第306弾『新型フェアレディZのすべて」青山尚輝氏)
「アクセルペダルを大きく踏み込んだシーンでの速さはもちろん一級品だ、ただし吸排気系の取り回しの違いかサウンド的には同エンジンを積むスカイラインのそれに一歩劣る印象があるのはちょっと残念だ。一方、好印象だったのはそのトラクション能力の高さ。FRレイアウトでありながらどんなシーンでも期待以上の後輪操舵性の高さを見せてくれた点に、新生フェアレディZの新世代ピュア・スポーツカーとしての高い資質を感じることになった」(同誌•河村康彦氏)

【Test car 240Z,2002 】写真の試作車は新型Zを名実ともに 「240Z」に立ち返らせる想定で作られたもので2.4ℓ直4搭載。北米でもファンが同コンセプトの試作車を作った。かなり完成度が高く一部のファンに試乗させたが、 「4気箇はZではない」との声が多く廃案。これはこれで面白い入門スポーツカーになったと思うが、当時の日産には余裕がなかった。

 5代目の大きなトピックスは、デビューから1年後に訪れる。オープンモデルのロードスターが追加されたのだ。

 開発当初から企画されていたというロードスターは、先代までに設定されていたTバールーフとは違い、トップが完全にストレージリッドに収納されるフルオープンだ。わずか20秒ほどで収納される電動トップは、開閉・収納方法が凝っており、格納後のスタイルはとくに美しいとの評判を得た。また、トップを閉めた状態でもクーペ仕様と変わらない居住性を備えていた。

【Z33,2002】当初から2シーターのみで2by2は想定外なので、 ルーフトップからリヤエンドにかけてのラインは大胆に削られており、 空力を追求することが出来た。無論、ホイールベースも1種類のみだ。テールランプはMCでLED化されることになる。

 当時、ロードスターのライバルは、ホンダS2000、メルセデスベンツSLK、BMW•Z3など数多く存在した。それらライバルをカバーしつつ、フェアレディZの存在価値をより向上させることにロードスターは大きく貢献したといえるだろう。

 5代目はスーパーGTやスーパー耐久などモータースポーツにも参戦。レース向けホモロゲーションモデルとしてバージョン・ニスモ・タイプ38ORSが設定されるなど幅広いラインナップを用意した。これは本格的なスポーツカー、いやファンが望むフェアレディZ像を忠実に復活させたモデルだった。パワーユニットなど年々、改良が加えられたのもそのひとつだ。そんな開発者のこだわりは当然、ファンに伝わるしブランドの価値を大きく向上させた。

【Z33,2002】先代、Z32までの運転席と助手席をアーチ状に囲って独立性を強調するという手法はひそめられ、 インバネも直線基調で正面視が薄く見えるデザインを採ったインテリア。Z33はコテコテの「剛」のスポーツカー・イメージを脱して洗練化の方向へ向かっている。

 90年代後半には商品化が危うかったという5代目フェアレディZ。ルノーとのアライランスにより商品化された5代目は、日産にとってフェアレディZが極めて大切なブランドであり、メーカーとしてのシンボルであることを再確認できたモデルではないだろうか。

【Z33,2002】Z33のイメージをリードしたオレンジ色の内装色は評判が高く、 後のZ34でも採用されることになる。「スポーツカーの内装はスパルタンな印象でなければならぬ」という呪縛から解放されたこともZ33の特徴と言えるかもしれない。

歴代フェアレディZのすべて

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初代 S30:1969-
2代目 S130:1978-
3代目 Z31:1983-
4代目 Z32:1989-
5代目 Z33:2002-
現行6代目 :Z34:2008-

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