【理想の2台持ち|BMW 3シリーズ・ツーリング&プジョー208】パーフェクトなワゴンと使い勝手の良いコンパクトカーのコンビがベスト(吉川賢一)
- 2020/12/27
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吉川賢一

自動車メーカーの開発者という経歴を持つ吉川賢一さんが選んだ「理想の2台持ち」は、BMW 320d xDriveツーリングとプジョー208。荷物が積めるステーションワゴンと使い勝手の良いコンパクトカーという組み合わせだ。
TEXT●吉川賢一(YOSHIKAWA Ken-ichi)
クリーンディーゼル+4WD+ワゴン=BMW 320d xDriveツーリング
長距離移動が得意なステーションワゴンタイプのパーフェクトな一台と、使い勝手の良いコンパクトカー、これが筆者の理想の「2台持ち」です。
「BMW 320d xDriveツーリング」の決め手は、最新のクリーンディーゼルエンジンを搭載し、冬の山でも走破力のある4WDであること、そしてなにより、荷物をたくさん積み込めるステーションワゴンであること、です。
排気量2.0リッター直4ディーゼルターボのトルクフルな走り(最大トルクは400Nm!!)と、18.2km/リッター(JC08モード)という燃費は、高速主体ならば、実燃費が20弱まで伸びて、一度の給油で1000km近くは走れるはずです。冷間スタート時のエンジン音と振動さえ気にしなければ、圧倒的な走破性と静粛性の高さでストレスフリーでの移動ができます。ハイブリッド車でも力強い加速をするクルマは多いものの、高速移動では、ディーゼルエンジン車にはかないません。
個人的にステーションワゴンのプロポーションが好きなため、SUV全般は候補からは外しました。他にもフォルクスワーゲン・パサートオールトラック4モーション、メルセデスC200 4MATICワゴン、C220dワゴン、ゴルフRヴァリアント、国産車だと新型レヴォーグが理想に近いのですが、こちらはガソリン車のみであることが、個人的には残念なところ。また、デザインが最も好みなのもBMWなので、こちらにしました。

乗りこなすのにスキルが必要なのが逆に楽しいプジョー208
2台目はプジョー208です。全長4095mmというコンパクトサイズで、1160kgの軽量ボディをもち、キビキビしたハンドリングとよく動くサスペンション、そして燃費の良さ(WLTCモード燃費17.0km/L)が魅力。最高出力100ps、最大トルク20.9kgm の1.2リッター直列3気筒ターボエンジンは、208にちょうど見合ったパワーだと感じています。速すぎず遅すぎず、実に心地が良く、近所の移動から高速移動まで、軽快にこなしてくれるクルマです。
しかし、この208は、運転が荒いと、弱みが如実に表れます。コーナーでのロールやブレーキングでのピッチングは、すこし大きめなので、急ブレーキや急ハンドルをしてしまうと、わりと大きめのボディモーションが出てきてしまうのです。しかし、その状態をうまくコントロールできるドライビングスキルを目指すことが、運転好きにとっては楽しめる要素でもあります。最新デザインの欧州コンパクトカーを乗りこなすには、少しだけ運転スキルが必要ですが、それだけに購入後の楽しみは増えるでしょう。
異形ステアリングホイールや、その上端から覗く位置にレイアウトされた「3D i-コックピット」メーターは、「癖」が強くておもちゃっぽいですが、それもこのクルマの味。他の候補としては、 日産の新型ノートやホンダN-ONE RS(6MT)、フィアット500、ルノー・トゥインゴなどですが、「最新のデザインと、よく動く足」が決め手となり、プジョー208にしました。

筆者としては、1台目のパーフェクトワゴンを長く使い倒しながら、2台目のコンパクトカーを、中古で何台も渡り歩くのが、もっとも理想的なカーライフかなぁ、と考えています。
『理想の2台持ち』は毎日更新です!
1台でなんでもこなすよりも、目的を分けた2台を所有することで、
カーライフはもっと豊かになる。ということで、自分のライフスタイルや好みに合わせた理想の2台の組み合わせを、自動車評論家・業界関係者に選んでいただきます。明日の更新もお楽しみに!
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