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完成形のショーカー レクサスLF-Aが登場!その衝撃 第40回東京モーターショー 【東京モーターショーに見るカーデザインの軌跡】

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日本刀のような緊張案あるディテールに息を飲む。

第40回東京モーターショーのテーマは「世界に、未来に、ニュースです。」であった。
モーターショーは、そもそもそうしたイベントなので「・・・だから?」と思わず聞き返したくなるフレーズだったが、「ニュースです!」とは今回の最大の注目を集めたレクサスLF-Aコンセプトのことを言っていたのかと後日気が付き、「これは参った」と思わずつぶやいてしまった。但しこれはあくまで私の解釈なのであるが・・・・

前回とは異なる作り込まれた造形

前回の第39回でレクサスブランドのフラグシップとしてLF-Aが発表され、その後もすこしずつ情報公開してきた世界最高性能のスポーツカーがいよいよお披露目されたのだ。
プレスの来場者数は海外合わせて1万4,300人と過去最高とのことで、ほとんどのプレスの方達の第一のお目当てはレクサスLF-Aであった。

とにかくプレスデー初日のレクサスブースは物凄い人だかりで、プレスとは思えないスーツ姿の他社出品関係者も押し寄せての大混乱だった。私なんぞは山のような人垣の後ろから隙間越しに、ちらちらとやっとの思いで社長のプレスブリーフィングを聞いた。

今回の写真はほとぼりが冷めてから私が写したものだが、いい場所を確保しカメラを構えると、メジャーな雑誌社のカメラクルーから「邪魔邪魔! どいてよ」と殺気だった声でどなられる始末で、みんな混雑具合に頭に来ていたのであった。

前回にもLF-Aはお披露目されたが、それとは全く異なる造形となった新たな提案。こちらがベースとなり量産車LFAが生まれた。

前置きはこれくらいにして、さっそくデザインの凄いところを述べよう。
何といっても、オコゼのように近寄ったら危険を感じるカタチがテーマの、これまで見たことのない挑発的なスタイリングが新しかった。
おそらく古代の伝説の怪獣ギドラにインスピレーションを得たのではないかと思われるユニークなディテール造形が、まるで日本刀のような緊張感を強烈に発信していたのだ。
前回の初代FL-Aは段ボールカーみたいな平面造形で、量産とは程遠い造形であったが今回は全ての部分が美しい凹面を巧みに生かした繊細な曲面造形で、シャープな稜線による明確な立体造形との対比が芸術的レベルに到達していた。
こんな独創的で、装飾的なデザインのまとめ方を編み出したデザイナーは凄い!

もう少しディテールを見てみよう。フロント回りの鋭いランプの先端裏側はどうなっているのかと、細かな点を突っ込んではいけない。これはあくまで特別に意味のあるコンセプトカーなのだ。それまで各メーカーはとりあえず量産が出来そうというギリギリの構造は守って展示モデルを造ってきたが、そんなことを言っていたらせっかくレクサスとして創り上げたオリジナルの造形テーマのアピールが不十分になってしまうからだ。
発売目前のLF-Aコンセプトは10年がかりで創り上げた造形テーマである「鋭い刃」をわかりやすく説明するための立体スケッチなのであった。

機能あってのデザインがレクサス しかし3本マフラーはデザイン的にも重要な狙いが…

あまり見たこともなかった3本出しマフラー。V型10気筒とのバランスを極めていって、この3本に。
3本出しマフラーをローアングルから見てみる。未来的イメージがその形に表現されている、と見た。

そうした意味合いから、もう一つ重要なイメージが表現されている箇所に気が付いた。
それはリヤの中央にアイコンのようにデザインされた排気管である。
小さいけれど目立つ3個の穴は宇宙ロケットを連想させ、しいては高性能なエンジンであることを、さらには10年先の未来感をも表現したリヤビューを引き締める重要なアクセントなのだ。
じつにセンスが良いアイデアだと大いに感心した。

フラッグシップとしての存在感も十分。他にはない形に辿りつた、といえるモデルとなった。

アメリカのデザインスタジオCALTY(キャルティ)が製作したとのことだが、長年取り組んできたプレミアムブランド構築の条件である「他に類を見ない独創的スタイル」を、10年がかりでようやく手に入れた功績は高く評価されるべきだ。

ところで2010年に発売になった量産モデルLFAは、かなりトーンダウンしたデザインになってしまった。数千万円という高額商品であることから、ターゲットユーザーの社会的地位や年齢を考慮し忖度したデザインに修正したのであろう。

いずれにしても量産車としては性能に負けないインパクトのあるデザインであることは間違いない。2012年には予定の世界限定500台を生産終了したとのことだが、コロナ禍終息宣言に合わせ、また10周年記念としてフラグシップ第2弾を発表し、トヨタの底力を世界に示してほしいと私は願ってやまないのである。

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