新車・中古価格

2024/04/11

スズキスペーシアの新型モデル情報を紹介します。スズキスペーシアの性能・装備や燃費・内装など特徴をまとめて解説。スズキスペーシア新型モデルのグレード一覧や新車・中古価格をチェックして購入の参考にしてください。

スズキスペーシア新型モデルの概要

スズキスペーシアは、室内の広さを追求した軽スーパーハイトワゴン。「パレット」の後継モデルで、2013年に初代モデルが誕生した。2017年に2代目がデビューし、今回紹介するのは、2023年11月に登場の3代目だ。

標準モデルのほか個性的な内外観を採用したカスタムをラインアップ。ここでは、スペーシア標準モデルについて解説していく。搭載エンジンは1タイプで、モーターを持つマイルドハイブリッド（カスタムはターボモデルも設定）。グレード構成は、ハイブリッドGと、上級モデルとなるハイブリッドXで、どちらもCVTを採用する。駆動方式は、それぞれ2WDと4WDを用意した。

「心地よさ」と「ワクワク感」を大切にしたデザインや、快適で居心地のよい室内空間などが魅力。オットマンモードなどにアレンジできるマルチユースフラップを後席に採用するなど、新たなチャレンジにも注目が集まっている。

スズキスペーシアの外観・内装デザイン

「わくわく満載！自由に使える安心・快適スペーシア」をコンセプトにして誕生したスズキスペーシア。ボディサイズは1785mmの全高も先代と同寸法だが、外観がどう進化したかぜひチェックしたい。また、新発想の装備を採用した内装デザインについてもここで見ていこう。

外観：大容量コンテナがモチーフのデザイン

「ワクワク感」はそのままに、さらに楽しさを感じられるデザインに進化したスペーシア。使いやすさなどをアピールするため、頑丈で大容量のコンテナをモチーフにデザインしたエクステリアを採用するが、親しみやすい表情は健在だ。ディテールでは、ボディサイドに用いた凹凸感あるビード形状や、工業製品のような角を面取りしたフォルム、優しい印象のLEDヘッドランプなどが特徴となる。

ボディカラーは、モノトーン8色、ソフトベージュ2トーンルーフ4色の全12パターン（2トーン仕様はハイブリッドXに設定）。この2トーン仕様では、フルホイールキャップがシルバー×ベージュによる2トーン、ドアミラーはベージュ、Bピラーはブラックだ。また、リアピラーには、2トーンのカラーの切り替え部に、シボ柄のデカールを採用している。

内装：マルチユースフラップをスズキで初めて採用

インパネや前席ドアのアッパー部分に立体的なデザインを施し、カップホルダーやインパネボックスにビード形状を採用。インテリア全体をブラウン基調としたうえで、ドアアッパー部分などにマットな質感のカフェラテ色を用いて、居心地のよい室内空間を目指している。シートはグレー基調のメランジシート表皮で、こちらも心地よさを感じさせる仕様だ。

インテリアのハイライトは、リアシートに装備したマルチユースフラップ（ハイブリッドXに装備）。くつろげるオットマンモードや、走行中の姿勢の安定をもたらすレッグサポートモードのほか、荷物の落下を予防する荷物ストッパーモードに切り替えできる。荷物ストッパーモードは、座面に荷物を置くとブレーキでずれ落ちたり、かといって床面におくのもためらったりという諸問題を、うまく解消してくれる。

スズキスペーシアのサイズ・室内スペース

スズキスペーシアは、サイズを軽自動車の枠に収めながらも、全高をたっぷりとったボディが特徴。そのフォルムを活かして、室内スペースもゆとりに満ちた空間を構築した。また、随所に施したポケッテリアなど収納も万全の内容になっている。

ボディサイズ：ホイールベースも先代と同寸法

全長3395㎜×全幅1475㎜×全高1785㎜のボディサイズのほか、ホイールベースも先代と同じ2460mm。ライバルとなるホンダN-BOXと比較すると、全高は5mm低く、ホイールベースは60mm短い数値となっている。

最小回転半径は、FFが4.5m、4WDが4.8mのN-BOXに対して、スペーシアは数値が小さく、FF/4WDともに4.4mになっている点に注目したい。

室内スペース：室内の寸法は、長さ、高さともに拡大

室内長×室内幅×室内高は、2170×1345×1415mm。先代と比較して、15mm長くなり、高さも5mm広がった。ホンダN-BOXと比較してみると、幅は5mmマイナスなものの、45mm長く、15mm高さのある室内寸法となっている。

リア乗降用ステップは地上高345mmで乗り降りのしやすい設定。そのほか、開口幅600mm、開口高1250mmのスライドドアも、後席の乗降性に貢献する。

ハイブリッドXに装備する左右独立した後席センターアームレストやスリムサーキュレーターなども、心地よさにひと役買ってくれそうだ。

収納スペース：小物収納は、目を見張るほどの充実ぶり

助手席のビッグオープントレーをはじめ、運転席オープントレー、フロントドアアッパーポケット（両側）、インパネのUSB電源ソケット（Type-A/Type-C）など、使いやすさのための工夫を満載。また、上級グレードのハイブリッドXは、後席にもUSB電源ソケット（Type-A/Type-C）を装備し、助手席シートアンダーボックス、パーソナルテーブル（後席左右）なども備える。パーソナルテーブルは、カップホルダーのほか、格納時も使えるショッピングフックを採用する。

助手席は背もたれの前倒し機能を装備。リアシートは左右独立スライド、ワンタッチダブルフォールディング機能を装備し、荷物に応じてアレンジが可能だ。また、フラットで低床な荷室空間を実現。開口部に設置した自転車の積み下ろしガイドで、自転車を積む時もラクに行える。

スズキスペーシアの性能・燃費・装備

全車ハイブリッドシステムを搭載するものの、ターボも積むカスタムに対して、エンジンが自然吸気のみのスズキスペーシア。それだけに走りの性能はぜひチェックしたい部分だ。またどれほどの燃費を誇るかも気になる。安全面など装備・機能についてもここで見ていこう。

走行性能：自然吸気エンジンを刷新

搭載エンジンは、従来のR06A型から、ハスラーなどと共通のR06D型に切り替えた（657cc直列3気筒DOHC）。このR06D型は熱効率のよさが魅力で、ロングストローク、高圧縮比、デュアルインジェクションシステムなどを採用。そこに、マイルドハイブリッドシステムを組み合わせる。

エンジンのスペックを紹介すると、657cc直列3気筒DOHCで、最高出力は36kW（49ps）／6500rpm、最大トルクは58Nm（5.9kg・m）／5000rpm。組み合わせるモーターのパワースペックは、1.9kW（2.6ps）／1500rpm、40Nm（4.1kg・m）／100rpmとなっている。

サスペンションの形式はフロントがストラット式、リアは2WDがトーションビーム式で、4WDはアイソレーテッド・トレーリング・リンク式。サス形式は従来同様だが、後席の乗り心地など快適性の向上を狙うべき進化させている。また、車体構造を見直したうえ、防音材の効果的な採用で、エンジン音や風切り音、ロードノイズなどを低減。静かで快適な室内を実現した。

パーキングブレーキの作動・解除の操作を指先で行える電動パーキングブレーキをスズキ軽自動車で初採用。また、ブレーキホールドも設定している。どちらも、ハイブリッドXのセーフティプラスパッケージ装着車に装備する。

安全性能：安全ブレーキをはじめシステムが進化

ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポートII」をスズキで初採用（全車に標準装備）。車両や歩行者、そして、自転車、自動二輪車の検知にも対応し、交差点での検知にも対応した。

また、低速時ブレーキサポートは、後退のほか前進でも作動。アダプティブクルーズコントロール（ACC）は、停止保持機能付きに進化している。発進お知らせ機能は、先行車の発進だけでなく、信号の切り替わりも知らせてくれ、標識認識機能は、全車に標準装備となった。

加えて、車線中央付近の安定した走行をサポートする車線維持支援機能の採用もニュースだ。

燃費性能：エンジンの刷新で燃費が向上

燃焼効率を高めたR06D型エンジンに、マイルドハイブリッドを組み合わせ、さらにCVTも刷新。CVTは高速域での回転数を抑えるなど燃費対策を徹底している。これにより、軽ハイトワゴンクラストップの25.1km/Lの低燃費を実現した。

R06A型エンジンを用いた従来のマイルドハイブリッドモデルと比較して、パワースペックはエンジン、モーターともにダウンしたものの、燃費は大きくアップ。従来の22.2km/Lから25.1km/Lへ向上していて、2.9km/Lの引き上げとなっている。

装備・機能：新開発のステアリングホイール採用

スピードメーターをデジタル化。マルチインフォメーションディスプレイには4.2インチカラーTFT液晶を採用しした。メーター表示による視覚での案内だけでなく、音声案内機能も全車に標準装備した。

新開発のステアリングホイールを採用。左側にはマルチインフォメーションディスプレイ操作用の十字スイッチを搭載し、ステアリングから手を離さずにディスプレイの切り替えといった各種操作が可能だ。

スマートフォン連携メモリーナビゲーションをメーカーオプションで設定。こちらは、ドライブレコーダー連動や、HDMI入力、スズキコネクト連携機能を新たに搭載している。

スズキスペーシアおすすめポイント要約

愛らしいフロントマスクをはじめ親しみやすいエクステリアを採用するなど、基本としてはキープコンセプトのスペーシア。しかしながら細部まで中身を見ていくと、魅力を大きく引き上げている。

後席に投入したマルチユースフラップのほか、パーソナルテーブルは、スマートフォンやタブレットを立てかけることのできるストッパーやショッピングフックも備え、使いやすさを追求している。また、静粛性や乗り心地など快適性もアップしている点も見逃せない。

衝突被害軽減ブレーキや、デュアルセンサーブレーキサポートIIなどの安全装備、そして、電動パーキングブレーキといった機能の進化にも注目。しかも、燃費性能をアップさせるなど、使う側に立った改良の数々で、新たなスペーシアは、本質を求めるユーザーにとって注目の1台となりそうだ。