アクチュエーターの作動確認を可能にするテスターを自社開発 VG(可変ジオメトリー)ターボのリビルドを可能にしたTTSグループの秘密とは?[人とくるまのテクノロジー展2018横浜]
- 2018/05/28
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遠藤正賢
ターボチャージャーのリビルドを行うTTS(ターボテクノサービス)グループは、5月23日から25日までパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)で開催された「人とくるまのテクノロジー展2018横浜」(主催:自動車技術会)に出展。軽自動車からトラック・バス、建機までガソリン・ディーゼルを問わず様々なリビルトターボチャージャーを展示した。その中でも特に強くアピールしていたのは、同社独自の技術でリビルドを可能にしたVG(可変ジオメトリー)ターボだった。
VGターボにはタービン側のベーン(羽根)の開度を調節するアクチュエーターが備えられているが、その作動を確認するためのツールやプログラムは当の自動車メーカーやターボメーカー以外に公開されておらず、作動確認を可能にするには実車を借りてコンピューターを解析し、アクチュエーターを作動させる疑似信号送ることができるテスターを自社開発するより他にないという。
だが、そうした実車解析やテスターの自社開発を地道に積み重ねることで、電気式・コンピューター制御式・エアシリンダー式それぞれのVGターボのみならず、大小2つのターボを組み合わせた2段過給ターボやツインスクロールターボも、分解、洗浄、検査・加工、バランス修正、組み立て、そしてテスターによる最終確認の各工程を経て、新品以上の精度を持つリビルトターボが出荷されている。しかも、新品部品よりも安価かつ1年の保証付きで販売されている。
大型トラック・バス用のターボでは50万円に達することが珍しくなく、小型トラックや商用バン、乗用車ではストップ&ゴーが連続する過酷な使用環境にさらされるため故障頻度が高くなりやすい。そして新車の製造が終了すれば、やがてその新品部品の製造も終了する。長い使用年数・走行距離を乗り続けようとするターボ車のユーザーにとって、TTSのリビルトターボは非常に心強い選択肢となるだろう。
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