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自動車用溶融亜鉛めっき鋼板のプレス成形性を飛躍的に向上 JFEスチール:高潤滑自動車用GI鋼板 『GI JAZ』 を開発

  • 2018/11/20
  • Motor Fan illustrated編集部
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フロントサイドフェンダのモデル金型を用いたプレス評価結果 (a)プレス機の外観 (b)プレス品の外観 (c)GI JAZと従来GIの成形可能範囲

JFEスチールはこのたび、欧米系自動車メーカー向けに、プレス成形性を飛躍的に向上させた高潤滑自動車用溶融亜鉛めっき(GI)鋼板(※1)『GI JAZ』を開発し、西日本製鉄所において営業生産を開始した。

 JFEスチールはすでに、日系の自動車メーカー向けを中心に高潤滑合金化溶融亜鉛めっき(GA)鋼板(※2)『JAZ』(JFE Advanced Zinc) を量産し好評を得ている。このGAめっき鋼板『JAZ』で培った潤滑性向上技術をGIめっき鋼板に応用した商品が『GI JAZ』だ。

 海外の自動車メーカーの多くは車体用の防錆鋼板として、主にGI鋼板または電気めっき亜鉛(EG)鋼板を使用している。EG鋼板では、プレス成形性に優れることから、表層にリン酸亜鉛皮膜で被覆することにより高潤滑性能を付与したプレフォスフェイトEG鋼板(EGプレフォス)が、広く用いられている。一方、EGプレフォスは、電気めっきおよびリン酸亜鉛皮膜での被覆処理が高コストであるという課題があった。

 そこでJFEスチールは、海外の自動車メーカー向けに、製造コストの低いGI鋼板をベースに、EGプレフォスと同等の成形性を有する『GI JAZ』を開発した。『GI JAZ』は、『JAZ』と同様に亜鉛めっきの最表層を改質することにより(図1)、改質層がプレス金型と亜鉛めっき層の凝着を抑制し、摩擦係数を低減することに成功した(図2)。

【図1】『GI JAZ』のめっき皮膜模式図
【図2】摩擦係数の比較

 『GI JAZ』は、自動車フェンダー部品のプレス成形試験(図3)において、われ、しわが発生せず、良好にプレス成形ができるしわ押さえ荷重の範囲(成形可能範囲)が、一般のGI鋼板と比較して約2倍に拡大する効果が認められた(図4)。また、『GI JAZ』の表面改質層は厚さがナノメートルレベルと非常に薄いため、様々な自動車用防錆鋼板としての基本性能を損なうことなく、一般のGI鋼板と同等の溶接性、接着性、化成処理性、塗装性(※3)を有する。

【図3】『GI JAZ』を使用したフェンダーモデル金型によるプレス成形部品
【図4】フェンダーモデル金型でのプレス成形性評価結果

『GI JAZ』は、すでに量産している『JAZ』と同様に、自動車メーカーの設計における車両構造やデザインの自由度の拡大、プレス加工における不良削減や工程の安定化に寄与する。JFEスチールは、『GI JAZ』の供給体制の整備を進めるとともに、今後も顧客ニーズに応える特徴ある新商品の開発に努めていく。

(※1)GI鋼板…表面に純亜鉛を溶融めっきした鋼板。厚めっきが可能で、耐食性が優れることが特長。主に海外の自動車メーカーにボディ用途などへ使用されている。
(※2)GA鋼板…亜鉛めっきしたあとに、再加熱して、めっきと鉄を合金化した鋼板。塗装後耐食性や溶接性に優れ、日系の自動車メーカーなどを中心に使用されている。
(※3)同社調査結果

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