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  • 2019/02/27
  • Motor Fan illustrated編集部

STマイクロエレクトロニクス:次世代の車載用ドメイン・コントローラに対応する安全性とリアルタイム性に優れた車載用32bitマイコンを発表

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STマイクロエレクトロニクスは、より安全かつスマートな車載システムと、先進的なドメイン・コントローラを実現する新しい車載用32bitマイクロコントローラ(マイコン)であるStellarファミリを発表した。Stellarは、幅広いドメイン・コントローラ(ドライブ・トレイン、 シャーシ、 ADASなど)を想定した次世代車載アーキテクチャをサポートする。これらのドメイン・コントローラは、接続されている複数のセンサからのデータ・フュージョン化により、ソフトウェア指向かつデータ指向のアーキテクチャへの移行が可能となる一方で、ワイヤハーネスの複雑化や電子部品の重量増を抑制する。

 Stellarファミリは、車載用マイコン技術を大きく進化させる革新的な製品だ。28nm FD-SOI、組み込み型相変化メモリ(PCM)、先進的なパッケージング技術、およびArm Cortex-R52を複数個搭載するマルチコアの利点を組み合わせることで、最大600MHzのクロック周波数で動作し、40MB超のPCMを内蔵しながら、高温の過酷な環境下でも消費電力を最小限に抑えることができる。Stellarは、STのクロル工場(フランス)で製造される。

 Stellarの主要アプリケーションは、ハイブリッド・パワートレインのスマート制御や、 車載充電器、電池管理システムおよびDC-DC変換コントローラといった車両電動化アプリケーションに加え、スマート・ゲートウェイ、ADAS、車両安定制御システムなど多岐にわたる。

 STは現在、Stellarファミリの最初の製品をサンプル出荷している。これらの製品は、Arm Cortex-R52(クロック周波数:400MHz)を6個とPCM(16MB)およびRAM(8MB)を内蔵し、BGA516パッケージで提供される。Stellarを採用した制御ユニットは現在、主要顧客によって路上試験が実施されている。

 STのオートモーティブ & ディスクリート・グループ社長であるMarco Monti氏は、次のようにコメントしている。「Stellarは、データを活用したサービスを支える新しいドメイン・コントローラに必要な安全性とリアルタイム性を兼ね備えています。こうしたサービスの業界規模は、2030年には1.4兆ドルに達すると予測されています(*1)。Stellarは、この拡大する業界を成功に導く、ソフトウェア中心の新しいアーキテクチャをサポートするよう設計されています。複数の制御ユニットの機能がより大きなドメインに統合され、自動車の安全性とセキュリティを損ねることなく、新たな機能をリモートで追加することができます 」

 Arm社のエンベデッド・オートモーティブ・ビジネスライン、オートモーティブ担当バイスプレジデントであるLakshmi Mandyam氏は、次のようにコメントしている。「自動運転やスマート・パワートレイン制御といったアプリケーションを実現する次世代車載プロットフォームには、リアルタイム性と安全性が高いレベルで求められます。Cortex-R52の電力効率、機能安全対応、およびSTの最適化されたマルチコアSoC(システム・オン・チップ)アーキテクチャによる高い性能を組み合わせ、これらのプラットフォームの需要に対応します 」

 Stellarは、高性能車載マイコン分野での広範囲にわたるノウハウと実績を元にしており、SPC58ファミリを補完しつつ次世代の電動化アプリケーションへ対応する。この新しい車載用マイコンは、リアルタイム性と安全性に加え、自動車の設計者が求める軽量性と経済性に不可欠な低消費電力も実現する、革新的な独自技術を採用している。

 Stellarの最初のサンプルは、6個のArm Cortex-R52と不揮発性メモリを内蔵して、高速・高信頼性のリアルタイム・コンピューティングを実現しており、外付けメモリに起因する遅延はない。また、Cortex-R52を機能拡張してロックステップ化することで、自動車業界の厳格な安全性規格であるISO26262で定義されるASIL-Dを満足する。また、機能安全と信頼性をさらに強化するため、ハイパーバイザを採用してソフトウェア分離とメモリ保護も実現している。

 Cortex-R52のマルチコア性能を高めるため、Stellarは浮動小数点演算ユニットとDSP拡張機能を備えたArm Cortex-M4コアを3個搭載しており、特定用途向けのアクセラレーションも可能。

 さらにStellarは、AEC-Q100 Grade 0に準拠した、STの先進的な相変化メモリ(PCM)も採用している。この安全で堅牢なPCM(16MB)により、最高165°Cの高温環境下でも性能とデータ保持力が確保されるとともに、無線通信によるソフトウェア更新(SOTA:Software-Over-The-Air)において、複数のファームウェア・イメージファイルを管理することができる。また、利便性の高いeMMCおよびHyperBusインタフェースにより、外付けストレージを追加することができる。

 Stellarは、最先端のハードウェア・セキュリティ・モジュール(HSM)を搭載し、EVITA(*2) FULLに対応するほか、200MHzを超える動作周波数により、データ・スループットを最大化している。

 HSMと、幅広い車載用インタフェース(イーサネット、CAN-FD、LINなど)にわたるマルチバス・ルーティングを組み合わせることで、実行時間に制約のある車載ネットワークのセキュリティとコネクティビティに関する、車載機器メーカーのからの継続的な性能向上要求に応える。Stellarは、STのパートナー・プログラム参加企業が提供する、開発ツール(Arm、Green Hills、HighTec、Wind River)、デバッグ・ツール(iSYSTEM、Lauterbach、PLS)、およびソフトウェア(Elektrobit、ETAS、Vector)によってサポートされている。

(*1) McKinsey, Center for future mobility(2019年1月)
(*2) EVITA:E-safety Vehicle Intrusion proTected Applications。 EUが共同出資するプロジェクトで、セキュリティに関わる車載機器と重要なデータを保護できる車載ネットワークのアーキテクチャを確立することを目的としている。

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