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VSCアクチュエーターの配置変更でも事故時の修理費を低減 ダイハツ工業:新型タントの新技術はDNGAだけではない! 修理費低減に配慮したフルLEDヘッドライト【人とくるまのテクノロジー展2019名古屋】

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新型タントカスタムと人テク名古屋のダイハツ工業ブース

7月17~19日にポートメッセなごや(愛知県名古屋市)で開催された「人とくるまのテクノロジー展2019名古屋」(主催:自動車技術会)のダイハツ工業ブースには、7月9日に発売された新型タントの実車に加え、同車が初採用となるDNGAプラットフォームやD-CVT、マルチスパークエンジンが展示され、多くの来場者の注目を集めていた。だが新型タントには、新技術を惜しみなく投入する一方で、それらが事故で損傷した時の修理費を低減する工夫も数多く盛り込まれていた。

REPORT●遠藤正賢(ENDO Masakatsu) PHOTO●遠藤正賢、ダイハツ工業

新型タントカスタムのフルLEDヘッドランプとADBの自動配光イメージ

 新型タントでは予防安全技術も「次世代スマートアシスト」に進化しており、その新機能の一つとして軽自動車初の「ADB(アダプティブドライビングビーム)」を採用。「フルLEDヘッドランプ」とともに、エアロ仕様「カスタム」全車へ標準装備している。

新型タントカスタムのフルLEDヘッドランプ
 だが、こうした多機能型のLEDヘッドランプは、その機能と照射性能相応に、部品代が10万円前後に及ぶ高価なものとなる傾向にある。しかも大半のヘッドランプは、メインユニット、レンズ、ハウジングとも強固な接着剤で結合されており、分解して事故や経年劣化で不具合が発生した箇所のみ交換しようとしても極めて難しく、また各部品単体での供給がなく、Assy交換せざるを得ないのが実情だ。

 だが、こと軽自動車、それも自動車保険を適用できる事故で交換する場合は、まだ大きな問題とはならずに済んでいる…今年いっぱいまでは。

 損害保険料率算出機構は2020年1月1日より、自動車保険参考純率における「型式別料率クラス」を変更。自家用普通・小型乗用車のクラス数を9から17へ細分化するのに加え、これまで全車種統一だった自家用軽四輪乗用車にも3段階の「型式別料率クラス」を導入することを決定しており、多くの損害保険各社もこれに追従することが確実視されている。

 つまり軽自動車も来年からは、事故を起こした際の修理代=支払い保険金が高くなりやすいクルマほど自動車保険料が高くなる、ということになる。

フルLEDヘッドランプを裏側から覗いた状態。レンズとハウジングがボルトとツメで結合されている
 だが、新型タントのヘッドランプには、レンズとハウジングとを接着剤ではなくボルトとツメによって機械的に結合する構造を採用。レンズのみ、あるいはハウジングのみの交換を可能にしている。

 レンズは他車や歩行者、障害物との接触や飛び石などにより直接、ハウジングは事故の際に車体側取付部が押されることで間接的に損傷しやすいのだが、いずれかのみ損傷した場合の単品交換に対応することで、修理費低減を図っている。

 そのほか、先代タントではエンジンルーム前端に配置されていたVSCアクチュエーターの取付位置を、エンジンルーム左側最奥部に変更。「軽度の損傷で即座に交換が必要となり、その部品代だけで数万円のプラスとなっていたのを回避」(同社説明員)している。

 ダイハツは「良品廉価」をクルマ作りのスローガンに掲げているが、それはこうした所でも徹底されているのだ。

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