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凸版印刷:スイッチひとつで透明/不透明を切り替えられる調光フィルム

  • 2019/11/18
  • Motor Fan illustrated編集部
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凸版印刷は、スイッチひとつで透明と不透明を瞬時に変更できる調光フィルム「LC MAGIC(エルシー マジック)」を2016年6月より提供している。このたび「LC MAGIC」の新たなラインアップとして、通電で透明になる従来品と逆の機能を持った、通電によって不透明になる「LC MAGIC リバースモード」の量産技術を確立した。

 液晶フィルムを使いスイッチ一つで透明と不透明を瞬時に切り替え、通過する光をコントロールできる「LC MAGIC」は、高い透明性とプライバシー確保の両立ができるため、意匠性の高い空間とセキュリティ空間を同時に実現することを目的に、全世界でオフィスや商業施設などで多く採用されている。しかし、従来の「LC MAGIC」は、通電で透明になり電気が通っていない状態では不透明だったため、自動車の窓や使用頻度が低い会議室など、透明で使用する時間が長い場所へ使用すると、余分な電気を使用していた。また、リバースモードは従来タイプに比べて、信頼性を確保する上での技術的なハードルが高く、量産化が難しいという課題があった。

 そのような課題に対して凸版印刷は、2016年の「LC MAGIC リバースモード」開発以降、研究を進めこのたび量産技術を確立した。

 従来の「LC MAGIC」は、 通電で透明になり電気が通っていない時に不透明だったが、今回の「LC MAGIC リバースモード」は、電気が通っていない時に透明で、通電で不透明になる。これにより、停電や事故による電気遮断時でも透明なため、安全性が重視される自動車や電車などにも用途拡大が可能になる。
 なお「LC MAGIC リバースモード」は先行して、オフィスのパーティションや会議室の窓への導入実績があり、自動車や電車などの輸送機器への適用に向けた検証実験を現在進めている。

 凸版印刷は今後も「LC MAGIC」シリーズを建築業界や自動車業界はもちろん、様々な業界に向けて拡販。建築資材分野やマーケティングプロモーション分野での販売チャネルを活用し、2021 年までに関連受注を含め約20億円の売上を目指す。

「LC MAGIC リバースモード」の特長

・高い省エネ性能を実現
透明時は電気を必要としないため、透明で利用する時間が長い場所に使用する場合に適している。

・停電や事故のときに透明
従来タイプの「LC MAGIC」と異なり、電気が通っていない時に透明で、通電で不透明になる。そのため、停電や事故時でも透明であるため、万が一の時でも安全性が確保できる。そのため、安全性能が重視される自動車や電車などの輸送機器での利用も期待できる。

・容易にガラスへの後貼り施工が可能
「LC MAGICリバースモード」は、フィルム厚約0.26mmと薄いため、ガラスへの後貼り施工が簡単に可能。

「LC MAGIC リバースタイプ」の主な使用例
・従来品では採用が難しかった、自動車や電車などの窓。
・会議や面談時はプライバシーを保ちつつ、普段は空間を広く感じさせたい会議室。
・その他、透明状態で使用する時間の長い窓やガラスのパーティション。

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