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三浦工業:AC発電効率65%の高効率な固体酸化物形燃料電池システムの実証試験を開始

  • 2020/03/06
  • Motor Fan illustrated編集部
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図1:SOFCシステムの高効率化技術(投入した燃料をより多くの発電に利用する技術の模式図)

東京ガスと三浦工業は、5kW級の発電出力規模でAC発電効率(※1) 65%の高効率な固体酸化物形燃料電池システム(※2) を共同で開発し、2020年4月から実証試験を開始する。

<実証試験の概要>
試験期間:2020年4月から2023年3月(予定)
実証場所:がすてなーに(ガスの科学館) 東京都江東区豊洲/田町スマートエネルギーセンター 東京都港区芝浦
実証機仕様:燃料=都市ガス 13A/出力電力=5kW/AC発電効率=65%/製品外形=1.0m×2.0m×1.8m(W×D×H) /タイプ=モノジェネレーションシステム

 両社は、本実証により、発電性能や耐久性・信頼性の検証を行うとともに、本実証で得られた知見の活用や課題の解決を進め、早期の商品化を目指す。本システムは、東京ガスが独自に研究開発を進めていた高効率化技術(※3)(図1参照)と三浦工業がもつ熱・水・環境の技術を融合させることにより、世界で初めて5kW級発電出力規模の燃料電池システムにおいてAC 発電効率65%を達成(※4)した。本実証に先立ち、森村SOFCテクノロジー製の平板型SOFCセルスタックを使用した本システムで、2,000時間を超える安定運転を確認している。

 なお、本システムは、高効率な発電の特徴を活かし、排熱利用なしでも省エネルギーやCO2排出量の削減に貢献可能なモノジェネレーションシステム(※5)となる。

 東京ガスおよび三浦工業は、本実証をベースに技術開発を進め、環境負荷の少ない都市ガスの高度利用を通じて、顧客先での省エネルギー・CO2排出量の削減に貢献する。また、本実証以外においても共同で脱炭素化技術のイノベーションを推進し、CO2ネット・ゼロ(※6)の実現に貢献していく。

図2:本実証に用いるSOFCシステム外観図

<注記>
※1 発電システムとして構成した場合に、燃料電池を動作させるためのエネルギーを差し引いた、顧客が利用できる交流送電端ベースの発電効率
※2 電解質にセラミックスを用いた、高温で作動する燃料電池
※3 投入した燃料をより多く発電に利用するため、①SOFCスタックの二段化技術、②燃料再生技術、③少ない未利用燃料において熱自立する技術を組み合わせたもの https://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20170523-01.html(2017年5月23日東京ガスプレスリリース参照)
※4 東京ガス・三浦工業調べ。2020年3月3日現在 。
※5 システムから電気だけを取り出して利用する方法(参考:システムから熱と電気の両方を取り出して利用する方法はコージェネレーションと呼ぶ)
※6 東京ガスは、2019年11月に発表した経営ビジョン「Compass2030」において、CO2ネット・ゼロに向けたロードマップを示し、超高効率燃料電池の導入を進めていくことを掲げた。

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