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内燃機関超基礎講座 | 魔法瓶を載せていた北米仕様のトヨタ・プリウス

  • 2020/10/27
  • Motor Fan illustrated編集部
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低燃費のアイコン・プリウス。ご存じ世界に誇るTHSを搭載する同車だが、燃費向上のために魔法瓶を搭載する仕様まで用意されていたのには驚きである。
TEXT:松田勇治(MATSUDA Yuji)

北米仕様のプリウスには、デンソー、タイガー魔法瓶と共同開発した、冷却水による排熱回収および蓄熱システム「Coolant Heat Storage System」が搭載されている。走行中に適温まで温まった冷却水を、エンジンルーム内に設置した真空断熱温水タンク「クーラント・ヒートストレージタンク」に蓄えておく。タンクはステンレス製で、魔法瓶構造になっており、容量は3ℓだ。

エンジン始動直後など、エンジンが低温の状況下では、温水タンク内に蓄えた温水を冷却水経路に適宜放出していく。冷却水の温度上昇を早め、暖機時間を短縮することで、エミッションならびに燃費性能の改善を図っている。システム未搭載車に比べ、燃費を1.5%改善し、有害物質の排出量を14%低減できた。

上イラストはシステムの全体構成図。ストレージタンクはエンジンルームの進行方向右側に配置され、冷却水流路、ヒーター用流路に配管されている。下は、温水タンクと冷却水経路の間に配置される「クーラントフローコントロールバルブ」の構造だ。暖機状態や冷却水温度に応じて、内蔵のロータリーバルブが回転。その位置によってストレージタンクとヒーター、冷却水流路の間のやりとりを制御し、最適な状態を保つ。

クーラント・ヒートストレージシステムの動作説明図。左上はエンジン始動直後など、暖機が必要な状態。ロータリーバルブによってヒーターコアへの経路を閉じ、ストレージタンク内の温水をエンジンにのみ供給する。右上は暖機が終了した状態で、冷却水はエンジンとヒーターの間のみやりとりする。左下は十分に暖機された状態で、バルブ位置を変更し、ウォーターポンプを動作させることで、ストレージタンクに温水を供給し続ける。走行を終了して機関を停止させると、バルブ位置によってストレージタンクは閉鎖系となり、温水を保存する。

MY2004の北米仕様トヨタ・プリウス

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