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前例なきプロジェクトに挑んだ、ホンダ開発者、熱情の日々。 圧倒的性能!ホンダ新型2気筒、CBR250RRの舞台裏に迫る!!

  • 2017/07/03
  • モト・チャンプ編集部
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インドネシアの生産工場、カラワン工場の全景。新型CBR250RRをはじめとしたスポーツタイプは向かって右側の第5工場で作られている。

新型CBR250RRの存在価値はCBR1000RRと同等

井沼:シングルシリンダー(単気筒エンジン)の前モデルに対してライバルのカワサキさんのニンジャ250はツーシリンダー(2気筒)で、販売面では明らかな勝敗がついてしまいました。

じつはこのクラス(250ccのスポーツタイプ)では「ツーシリンダーじゃないと勝負にならないね」ってずっと前から分かっていて、我々のような販売の現場からは「ツーシリンダーがほしい」という声を(本社、メーカー側に)上げていました。他方、「単気筒のCBRで頑張るぞ」という考えかたもあって、ホンダのなかでもいまひとつ方向性が定まらなかったんですね。

と言いますのも、当時のホンダには250のツーシリンダーがなくて、それを作ろうと思ったらエンジンだけでなく当然フレーム等も新規開発しなくてはなりません。一方でこのクラスの市場はそれほど大きな規模でもない……。税制上250ccを境にしているのは日本とインドネシアくらいで、世界的に見ればじつは小さなマーケットなんです。そこにどれだけの開発投資をしますかという問いがついて回り、結果事業効率を考えるとなかなかツーシリンダーは実現できませんでした。
 
こうした議論を長くしているあいだにも単気筒CBRの苦戦は続き、もう歯が立たないのは明らか。「であれば、このクラスはあきらめるか……」といったときにあきらめきれなかったのが我々インドネシアでした。

なぜなら250のスポーツタイプは日本でしたら入門的なクラスですが、ここインドネシアでは手を伸ばせば届くかもしれない憧れのクラス。そこに、いわばトップエンドにクルマがないのはブランドを醸成していく上ではものすごく痛手なんです。

「そうだよね」と賛同してくれる国(現地法人、販売会社)がほかになく、事業では旨味がないのを知りつつも、新型CBRはブランディング的には非常に重要、かつ必要だと思ったんです。

幸い我々はコミューター(スクーターや“カブ”タイプの商品群)で収益的に余裕があり、そうした投資もいとわずにできる。であれば、将来を見据えたホンダのブランディングのために我々が引っ張りましょうという意思決定を(ホンダ本社内で)させてもらったんです。

■それだけの大勝負をやってのける自信はどこからきているのですか?
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井沼:同じような経験をタイ駐在中PCX(当時はタイ生産。現在はベトナムで製造)の企画をやったときにもしてるんです。あのときも初めは誰も手を挙げなかったんですが、私たちには「いい商品ができれば、必ずやお客様に支持される」という確信がありました。

それはエンドユーザーのみなさまからだけではなく、社内からも同様に得られると……。タイでPCXという素晴らしい商品を作ったら、「そのクルマ、ぜひうちもほしい」と言ってくる国があるはずだと思っていました。PCXといえどもタイのみの販売では旨味はありませんが、商品性が認められて世界に拡販されていけばその投資は報われる、そんな勝負に出たんです。

結果はグローバルモデルとして現在もラインアップされているとおりですが、それと同じようなことが新型CBRでも可能だろうと思っています。


■250という縛りがない国、地域でも250の新型CBRは支持されると思いますか?
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井沼:はい。そう思っています。先ほども申し上げたとおりインドネシアで250はトップエンドのクラスですから、私たちはCBR1000RR並の神経をつかって設計し生産する。その製造精度や仕様装備でフラッグシップ機たる存在感を示せれば、ほかの国、地域でも軽んじて見られることなく、「新型CBRがいいよね」と言ってくださるお客様がきっといるはずだと……。結果それがホンダのスポーツモデルに対するブランドイメージの向上につながると信じています。

またこの新型CBRの特徴として、極限の走行性能を犠牲にしても実用面を大事しようとしているところや、何よりも格好の良さを追求したことが挙げられます。さらに、いくら大型のフラッグシップ機に勝るとも劣らない存在感を目指そうといっても限度があります。なるべく売価が抑えられるよう部品の製造や組み立てにも工夫を凝らしている点では、生産現場においてもチャレンジングなモデルとなりました。

「性能はもちろんだが、まずカッコいいバイクを作ろう」と開発総責任者を務めた河合さん。それを叶えるためデザインはインドネシアと日本で入念に検討が繰り返された。
■ホンダのバイクというと性能の高さが一番で、格好の良さはあまり感じなかったんですが……(ホンダユーザーのみなさん、ごめんなさい)。
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井沼:販売の現場で「まず乗ってみてくださいよ」「乗っていただいたら良さが分かりますよ」って我々はよく言うんですが、お客様にとって乗ってみたいかどうかはまずそのクルマを見たときの第一印象で判断されると思うんです。開発チームのみんなとは、「ホンダらしくないデザインだね」って思ってもらえるようなものにしようと言ってました(笑)。

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