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8.5kg軽く20%強度アップ。そして価格は約195万円! ポルシェ911ターボSエクスクルーシブシリーズ用ブレイデッドカーボンホイール

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ポルシェAGは、自動車メーカーとして世界で初めてブレイデッドカーボンファイバー製の軽量ホイールを提供する。このホイールは、ポルシェ911ターボSエクスクルーシブシリーズのオプションとして用意される。

フロント9 J x 20、リヤ11.5 J x 20

スーパースポーツ、スーパーカーの世界では、CFRP製ホイールがこれからのトレンドになるのだろか? オーストラリアのカーボンレボリューション社がシングルピースデザインのCFRPホイールを開発して、フォードはShelby GT350Rと新しいフォードGTに限定的にCFRPホイールをオプション設定している。

スポーツカーの雄、ポルシェは、外部からの供給ではなく自社で世界最大のブレイディングマシンを設けてCFRP製ホイールを生産する道を選んだ。


ポルシェ911ターボSエクスクルーシブシリーズのオプションホイールのクリアラッカーの保護層下には、ブラックが特徴的なハイテク素材のカーボンを確認することができる。この革新的なホイールは、標準のアロイホイールより約8.5kg軽量(20%の軽量化に相当)であるうえに、強度は20%アップしていまする。ばね下重量の削減によってロードホールディング性能がさらに改善され、前後G/横Gともに完璧に受け止める。回転質量が小さいことから、加速とブレーキングはどちらも鋭さに磨きがかかる。この結果、ドライビングダイナミクスとドライビングプレジャーが向上することは確実だ。

直系約9mの世界最大のブレイディングマシン。
200以上のパーツをカーボンシートから切り出す。
それぞれの型で型取り
ホイールに組み込んでいく。

炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製のホイールは、基本的にふたつのコンポーネントで構成されている。まずホイールセンターはカーボンファイバーファブリック製で、製造にあたっては200以上のコンポーネントを切り出し、組み立てる作業が行なわれる。
そしてもうひとつのコンポーネントはブレイデッド(Braided=編む)カーボンファイバー製のリムベースで、こちらは現在世界最大の大きさを誇る、約9m径のカーボンファイバーを網組む(ブレイディング)専用マシンによって製造される。その後、ホイールセンターがリムベースに編み込まれる。組み立てられたホイールは樹脂を含浸して高圧高温で硬化準備処理が施される。完成したホイールは、高温で硬化された後、長時間かけて冷却処理される。センターロックが完成したホイールに挿入されると、ホイールはクリアラッカーによって保護される。

200万㎞にもおよぶ耐久テストを行なう。

ポルシェは、世界の自動車業界で、極めて複雑なこのテクノロジーを初めて採用した。ブレイディングテクノロジーは、カーボンファイバーファブリックをプレ含浸させる従来の製造方法を上回る重要なメリットをもたらす。
それは、この製造技術によってカーボンの材料構造はさらに密度が高くコンパクトになり、剛性がアップするのだ。材料をより効率的に使用できることから無駄も減る。新しいカーボンホイールは、合計18kgのカーボンファイバー、すなわち8m×2のカーボンファブリックで製造される。

2018年の初頭から、新しいカーボンホイール(フロント9 J x 20、リヤ11.5 J x 20)が911ターボSエクスクルーシブシリーズのオプションとして入手可能になる。本国価格は、1万5232ユーロ、日本円で約195万円。

BMWのCFRPホイールはムベア製だ。

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