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走りとデザインの魅力を兼ね備えた標準仕様ターボ車の追加は急務 【新型スズキ・スペーシア試乗 標準NAvsカスタムターボ】乗り心地を含めて走りで選ぶならカスタムターボ一択。デザインは標準仕様の圧勝だが…。

  • 2018/02/23
  • 遠藤正賢
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新型スズキ・スペーシア標準仕様のフロントまわり

最初に試乗したのは、NAエンジンを搭載する標準仕様の上級グレード「ハイブリッドX」。ゆるやかなS字や石畳路を含む市街地と、高速道路を中心としたコースを走行した。

マイルドハイブリッドと組み合わされたR06A型NAエンジン
新型スペーシアのR06A型エンジンには、最長10秒間のモーターによるクリープ走行を可能にしたマイルドハイブリッドと、約5kg軽量化された新型CVTが、ターボ車を含む全車に組み合わされている。

このマイルドハイブリッドが100rpmから50Nmものトルクを生み出し、4000rpmで60Nmを発する658ccNAエンジンの細い低速トルクを積極的に補ってくれるのだが、いざ発進し交差点を一つ曲がろうとすると、その際のアクセルオン・オフでギクシャクしやすいことに気付く。

モーターによるトルクアシストが大きい分、アクセルオンの際には加速力が瞬時に立ち上がり、逆にアクセルを抜くとそのトルクが急激に抜け、さらにCVTがギヤ比を下げ強力なエンジンブレーキを掛ける。そのため大きな前後動を誘発しやすく、アクセル操作に気を遣う必要がある。

フロント・ストラット式、リヤ・トーションビーム式のFF車用サスペンション

標準仕様の155/65R14 75Sタイヤとメーカーオプションの14インチアルミホイール
さらにハンドリング・乗り心地は、背高軽ワゴンの標準NA車としては思いのほかスポーティ。操舵レスポンス良く弱アンダーステアで旋回する一方、155/65R14 75Sのエコタイヤは特に冷間時、低速域で路面の凹凸を正直に伝えてくる。先代より50mm上がった全高に対応し安定性を確保するため、サスペンションも硬めにセッティングされており、特にリヤが跳ねやすい傾向が見られた。

新型スペーシアの「ハーテクト」ボディ骨格
なおプラットフォームは、現行アルト以降の各軽自動車に採用されている軽自動車用「ハーテクト」に一新されている。そのためボディ・シャシー剛性が先代より向上しているのは体感できるものの、車重はむしろ10kg増加し870kgに達しているため、昨今のスズキ車に多く見られる“驚きの軽さ”は感じられなかった。

高速道路に持ち込むと、さすがに楽々……とまではいかないものの、NAながら流れに充分乗れるだけの加速性能を見せる。また、エンジンとCVTを高回転に保つのに加えてモーターのトルクアシストも増強される「パワーモード」が、この新型スペーシアから新たに実装されているが、低回転域ではほぼ変化が見られないこのモードは高速巡航時にこそその本領を発揮する。低速域では硬さが目立つ乗り心地も、速度が上がるほどその硬さがむしろマッチしていくのが印象的だった。

新型スズキ・スペーシアカスタムのフロントまわり

だが、「カスタム」のターボエンジン搭載グレード「ハイブリッドXSターボ」に試乗すると、同じ車種とは思えないほど走りの完成度が圧倒的に高いことに驚かされる。

カスタムターボの165/55R15 75Vタイヤと標準装備の15インチアルミホイール
スズキ開発陣によれば、サスペンションのセッティングは標準仕様とカスタム、またタイヤの14インチと15インチで違いはないとのことだが、165/55R15 75Vタイヤを装着するカスタムターボは、高速域での高いハンドリングと安定性の良さはそのまま、低速域の乗り心地が圧倒的に優れている。

カスタムターボに搭載されるR06A型ターボエンジン
98Nmの最大トルクを3000rpmの低回転で発生し、さらにマイルドハイブリッドを組み合わせるそのパワートレインが、軽自動車としては重い900kgのボディを余裕で加速させるのは言うまでもないが、NA車に見られたアクセルオン・オフに伴うギクシャクした動きは見る影もない。新型スペーシアの中から走りのベストグレードを選ぶならば、全ての面において「ハイブリッドXSターボ」ということになりそうだ。

しかしながら、新型スペーシアが最大の美点とする、極めて個性的な内外装デザインは、メッキとクリアレンズ、大型グリルで押し出し感を強めたエクステリアと、黒を基調にシルバーと赤のアクセントを加えゴージャス感を演出したインテリアを持つカスタムでは、その魅力が半減する。

しかも、競合他車が標準仕様にもターボ車を設定するのに対し、新型スペーシアにはそれがない。NAエンジン・14インチタイヤ装着車の走りが熟成されるにはマイナーチェンジを待たねばならないが、標準仕様ターボ車を追加するのは、マイナーチェンジほど多くの工数を必要としないはず。商品としての競争力強化という観点からも、標準仕様ターボ車の一刻も早い追加を強く望む。

Specifications
スズキ・スペーシア ハイブリッドX(FF・CVT)
全長×全幅×全高:3395×1475×1785mm ホイールベース:2460mm 車両重量:870kg エンジン形式:直列3気筒DOHC 排気量:658cc ボア×ストローク:64.0×68.2mm 圧縮比:11.5 エンジン最高出力:38kW(52ps)/6500rpm エンジン最大トルク:60Nm(6.1kgm)/4000rpm モーター最高出力:2.3kW(3.1ps)/1000rpm モーター最大トルク:50Nm(5.1kgm)/100rpm JC08モード燃費:28.2km/L 車両価格:1,468,800円

スズキ・スペーシアカスタム ハイブリッドXSターボ(FF・CVT)
全長×全幅×全高:3395×1475×1785mm ホイールベース:2460mm 車両重量:900kg エンジン形式:直列3気筒DOHCターボ 排気量:658cc ボア×ストローク:64.0×68.2mm 圧縮比:9.1 エンジン最高出力:47kW(64ps)/6000rpm エンジン最大トルク:98Nm(10.0kgm)/3000rpm モーター最高出力:2.3kW(3.1ps)/1000rpm モーター最大トルク:50Nm(5.1kgm)/100rpm JC08モード燃費:25.6km/L 車両価格:1,787,400円

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