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日産セレナe-POWERの静粛性についての考察 セレナe-POWER EV並みの静粛性を求めるユーザーのために、「美術館並みの静かさ」に挑戦

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シリーズハイブリッド方式の日産e-POWER。ノートに続いてセレナに加わったe-POWERトレーンだが、セレナではコンパクトカーのノートとは別次元の「静粛性」が求められた。「美術館並みの静かさ」を実現するために、日産開発陣は何をしたのか?
TEXT&PHOTO◎世良耕太(Kota SERA)

日産セレナe-POWERのウリは「加速」と「燃費」と「音」だという。加速が良く、燃費が良くて、静かなクルマだということだ。加速の良さは、100kWの最高出力はもとより、発進時や低車速時などで威力を発揮する320Nmの最大トルクが利いている。

320Nmの最大トルクは、ガソリンエンジンにあてはめれば自然吸気3.0ℓ級だ。しかも、エンジンの場合はある程度回転数を高めないと最大トルクを発生しないが、モーターは理論上回転数ゼロで最大トルクを発生する。だから、アクセルペダルを踏み込むと間髪入れずにスッと加速する。これ、一度味わうとやめられない。

燃費の良さは電動パワートレーンによるものだ。セレナe-POWERはエンジンとモーターの両方を搭載しているが、エンジンは発電専用で、前輪に力を伝えるのはモーターのみである。エンジンをできるだけ効率のいい領域で使うようにし、減速時のエネルギーを電気に変換してバッテリーに蓄えることで、燃費のいいクルマに仕立てている。

マジックナンバーは「2375」最高効率回転数は2375rpm!セレナe-POWERのエンジン回転数を探る

音に関しては神経質なまでにこだわった。先にノートe-POWERを出してわかったことだというが、e-POWERを求めるユーザーは、電気自動車(EV)並みの静粛性を求める傾向が強いのだという。開発する側にとっては酷な話で、「いやいや、エンジンかかるんですけど」と反論したい気分だったろう。

とはいえ、開き直るわけにはいかない。だからまず、エンジンがかかっても音が目立たないよう、セレナe-POWERはノートe-POWERより回転数を低くした。街乗りで周囲の流れに合わせて走っているようなとき、e-POWERはバッテリーに充電する目的などの要求から、唐突にエンジンが始動することがある。その際、エンジンにとって最も効率のいい回転数は2400rpm弱で、ノートe-POWERはその回転数を保って発電を行なう。

一方、セレナe-POWERは2000rpmに抑えた。一段高いギヤで運転するイメージだ。音圧レベルで言えば、およそ1〜2デシベル違うという。
「ノートe-POWERのお客様の反響を見ながら、これくらいだったらいけるだろうという手探りも含めて開発したのが、セレナe-POWERです。違和感なく『普通』に乗っていただけることを目指しました」
と、振動騒音の専門家である手島聡氏(日産自動車株式会社 Nissan第二製品開発本部 Nissan第二製品開発部 音振性能グループ)は説明する。

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