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エストリル国際試乗会の様子をリポート 驚異の800ps、800Nm! マクラーレン・セナ試乗会がエストリルサーキットで行われた理由は

  • 2018/06/27
  • GENROQ編集部
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 セナの試乗会が行われたのはポルトガルのエストリル・サーキット。ここは、モデル名の由来ともなったアイルトン・セナがF1で初優勝を果たしたことで知られるサーキットだ。
 
 ちなみに、サーキットの慣熟走行で用いられたのは、アルティメット・シリーズのひとつ下に位置するスーパー・シリーズの最新モデル、720Sという贅沢さ。この720Sで4周走ったあと、直ちにセナに乗り換えて6周走行するというのが今回の試乗会のフォーマットだ。なお、セナにはここからやや時間をおいて、6ラップをもう1度走行できるプログラムとされていた。
 

 セナで走り始めて最初に感じるのは、その圧倒的な軽さだ。徹底的な軽量設計が施されたセナは乾燥重量が1198kgと驚くほど軽く、これがレーシングカーと見紛うばかりの俊敏な反応を可能としていた。しかも、カーボンモノコックがもたらすボディ剛性は驚異的に高く、レースアクティブ・シャシーコントロールⅡはステアリング操作に対して常に鋭敏に反応する。さらに、クルマ全体から圧倒的な量のインフォメーションが届けられるため、ドライバーは常にクルマの状態を監視下に留めることが可能となり、即座にカウンターステアなどの修正を図ることができる。セナのようなウルトラ・ハイパフォーマンスカーをコントロールするにはさぞかし高いスキルが要求されるだろうと思われるだろうが、こと修正に限っていえば、豊富なインフォメーションと優れたレスポンスにより、むしろ簡単だといってもいいくらいだ。
 
 反対に難しいのは、パフォーマンスの限界を見極めることだ。とりわけブレーキングの限界を見極めることが私には難しく、例によって助手席に腰掛けたインストラクターのアドバイスを頼りにギリギリのブレーキングを試せるようになったのは、2セッション目の半ばを迎えたころのこと。この時わかったのは、走行当初はブレーキが持つパフォーマンスの半分ほどしか使っていなかったことだった。

 いずれにせよ、6周×2セットの短い走行でセナの限界をすべて把握するのは、私には不可能だった。驚異的なパフォーマンスを引き出しているうち、コースレイアウトが頭から消え去って、コーナーを読み違えることが少なくなかったこともその一因だ。
 
 けれども、セナを操っていて不思議と恐怖は感じなかった。それは、いつでもコントロールできるという自信をセナが与えてくれたからだ。とはいえ、自分でコントロールできることがわかればこそ、セナの限界も掴み獲ってサーキットで存分に攻めたいと思うようになったのも事実。おそらく、あと1時間あれば、私でもそれに近いレベルに到達できただろう。そしてこの点にこそ、セナの魅力はあるといって構わない。
 
 マクラーレン・オートモーティブが2016年に発表した中期計画のトラック22によれば、2022年までに15のニューモデルが投入されることになっている。この計画に従い、彼らはすでに720Sと570Sスパイダーをローンチ。セナとセナGT-Rもこのトラック22に従って導入されたニューモデルだ。残る4年間でデビューするのは11モデル。マクラーレンがこの11モデルでどんな世界を切り拓いてくれるのか、いまから楽しみで仕方ない。

センターディスプレイにはエアコンの設定温度やドリフトアングルコントロール設定画面などが表示される。
室内のルーフ中央にはエンジンスタート/ストップボタンやドアおよび窓の開閉スイッチが備わる。
今回テストドライブした大谷達也。

SPECIFICATIONS
マクラーレン・セナ
■ボディサイズ:全長4744×全幅2051×全高1229mm ホイールベース:2670mm ■車両重量:1198kg(Dry) ■エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ 総排気量:3994cc 最高出力:597kW(800ps)/7250rpm 最大トルク:800Nm/5500-6700rpm ■トランスミッション:7速DCT ■駆動方式:RWD ■サスペンション形式:F&Rダブルウイッシュボーン ■ブレーキ:F&Rベンチレーテッドディスク ■タイヤサイズ(リム幅):F245/35ZR19(8J)R315/30ZR20(10J) ■パフォーマンス 最高速度:340km/h 0→100km/h加速:2.7秒 ■車両本体価格:67万5000ポンド


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