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3列7人乗り=室内は広いが走りは鈍重、とは限らない! プジョー3008/5008vsマツダCX-5/CX-8比較試乗…生まれも育ちも酷似した兄弟同士、だがトータルバランスと費用対効果ではCX-5が頭一つ抜けていた

  • 2018/08/30
  • 遠藤正賢
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ショートとロング、プジョーとマツダ、走りの違いは?

プジョー3008

 そして、4台を乗り比べた印象を簡潔に表現すれば、ショートボディの3008とCX-5は軽快な加速とハンドリングが楽しめ、ロングボディの5008とCX-8は落ち着いていて快適な乗り心地を味わえる、ということになるだろう。ただし、3008と5008の差は小さく、CX-5とCX-8の差は大きい。

 3008に対し5008は全長が190mm長いもののボディ・シャシーのメカニズムは共用されており、車重は3008の1610kgに対し5008は1690kgと、80kgの差に収まっている。タイヤは両車とも225/55R18 98V M+Sのコンチネンタル・コンチクロスコンタクトLX2で、ホイールのデザインも共通だ。

 そのため、177ps/400NmのAH01型2.0ℓ「ブルーHDi」直4ディーゼルターボエンジンがもたらす加速は5008でも余裕に満ちており、低く短い車体と軽い車重、クイックかつリニアなステアリングも相まって、スポーツカー顔負けの走りを見せてくれる。ただし、大きな凹凸では両車ともリヤからの突き上げが大きい傾向にあるのは玉に瑕か。

プジョー3008/5008が装着する225/55R18 98V M+Sのコンチネンタル・コンチクロスコンタクトLX2
プジョー3008/5008が搭載するAH01型2.0ℓ「ブルーHDi」直4ディーゼルターボエンジン

 しかしCX-5に対し全長が355mm長く、車重も200kg重い1880kgに達しているCX-8は、サスペンションをCX-5から流用せず、より大柄な北米向けフルサイズSUV・CX-9の基本構造を用いている。

マツダCX-5 4WD車の「スカイアクティブシャシー」
マツダCX-8 4WD車の「スカイアクティブシャシー」

 そのおかげで、190ps/450Nmもの力を持つSH-VPTS型2.2ℓ「スカイアクティブD」直4ディーゼルターボエンジンも、CX-8ではその車重に釣り合う程度に落ち着いてしまっている。その一方、CX-5ではフロアからの微細な振動が常につきまとうのに対し、CX-8はそうした不快なNVHをほとんど感じさせないスッキリした乗り味に仕上がっていた。

マツダCX-5/CX-8が搭載するSH-VPTS型2.2L「スカイアクティブD」直4ディーゼルターボエンジン
 とはいえ、プジョーの2台よりも長く高く重いという事実、またリニアリティの高さと躍度の低さをとりわけ重視するマツダのクルマ作りもあってか、その見た目ほどハンドリングはスポーティではない。ステアリングにクイックさはなく、高い速度で旋回しようとしてもロールはやや大きい傾向にある。なおタイヤは、CX-5、CX-8とも225/55R19 99Vのトーヨー・プロクセスR46を装着していたが、ホイールのデザインは両車で異なっている。

マツダCX-5が装着する225/55R19 99Vのトーヨー・プロクセスR46と19インチホイール
マツダCX-8が装着する225/55R19 99Vのトーヨー・プロクセスR46と19インチホイール

 こうしてプジョーとマツダの4台を比較したのち、実際に購入を検討しているユーザーにどの1台をオススメするかを真剣に考えてみると、まず6人以上が1台のクルマに乗ることがある場合は、マツダCX-8の一択となる。

 プジョー5008は2列目でさえ身長170cm以上の人が快適に座れる設計にはなっておらず、さらに3列目は小学生でさえ長時間の移動は苦痛と思われる可能性が極めて高い。逆に適性が高いのは、大人1~2人が大量の荷物を荷室に載せてアウトドアを楽しむか、チャイルドシートが必要な子ども3人を2列目に乗せて帰省する機会があるユーザー、と言えよう。

 では、1台に乗るのは5人以下、という場合はどうか? これは好みと予算で選んでも何ら問題はない。具体的に言えば、速さと楽しさ、前衛的なデザインではプジョー3008、快適性の高さと2列目の広さ、優美なデザインではマツダCX-8、その両車の長所をバランス良く兼ね備え、かつおサイフに最も優しいのがCX-5、ということになる。

 だが冷静に考えると、3008とCX-5、5008とCX-8の間にある約100万円もの価格差は、如何ともし難いものがある。そしてプジョー2台の400万円台半ばという価格は、BMW X1、ジャガーE-PACE、さらには身内のDS7クロスバックといった、プレミアムブランドが擁する同クラスのディーゼル車とほぼ変わらない。

 これらプレミアムブランド3台との比較は、機会があればその時に譲りたいが、今回の4台の中では、トータルバランスに優れコストパフォーマンスも高いマツダCX-5が、現実的には最も賢い選択となるのは間違いなさそうだ。

マツダCX-5

【Specifications】
<マツダCX-5 XD Lパッケージ(F-AWD・6AT)>
全長×全幅×全高:4545×1840×1690mm ホイールベース:2700mm 車両重量:1680kg エンジン形式:直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ 排気量:2188cc ボア×ストローク:86.0×94.2mm 圧縮比:14.4 最高出力:140kW(190ps)/4500rpm 最大トルク:450Nm(45.9kgm)/2000rpm JC08モード燃費:18.0km/ℓ 車両価格:352万6200円

<プジョー3008 GTブルーHDi(FF・8AT)>
全長×全幅×全高:4450×1860×1630mm ホイールベース:2675mm 車両重量:1610kg エンジン形式:直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ 排気量:1997cc ボア×ストローク:85.0×88.0mm 圧縮比:16.7 最高出力:130kW(177ps)/3750rpm 最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2000rpm JC08モード燃費:17.8km/ℓ 価格:448万円

<マツダCX-8 XDプロアクティブ(F-AWD・6AT)
全長×全幅×全高:4900×1840×1730mm ホイールベース:2930mm 車両重量:1880kg エンジン形式:直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ 排気量:2188cc ボア×ストローク:86.0×94.2mm 圧縮比:14.4 最高出力:140kW(190ps)/4500rpm 最大トルク:450Nm(45.9kgm)/2000rpm JC08モード燃費:17.0km/ℓ 車両価格:376万9200円

<プジョー5008 GTブルーHDi(FF・8AT)>
全長×全幅×全高:4640×1860×1650mm ホイールベース:2840mm 車両重量:1690kg エンジン形式:直列4気筒DOHC直噴ディーゼルターボ 排気量:1997cc ボア×ストローク:85.0×88.0mm 圧縮比:16.7 最高出力:130kW(177ps)/3750rpm 最大トルク:400Nm(40.8kgm)/2000rpm JC08モード燃費:17.8km/ℓ 価格:473万円

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