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スタイル、居住性、走り。このうちどのふたつを取るかの選択 国産小型ターボSUV比較試乗…意外に実用的なエクリプスクロス、内外装と走りの質感が高いC-HR、抜群に走って楽しいエスクード

  • 2018/08/31
  • 遠藤正賢
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3台のメカニズムの違いは? そして実際の走りは?

 そして走りのメカニズムも、3台とも似ているようで大きな違いが見られる。まずエンジンは、

三菱エクリプスクロスGプラスパッケージ(4WD)4B40 エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1498cc ボア×ストローク:75.0×84.8mm 圧縮比:10.0 最高出力:110kW(150ps)/5500rpm 最大トルク:240Nm(24.5kgm)/2000-3500rpm
トヨタC-HR G-T(4WD)8NR-FTS エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1196cc ボア×ストローク:71.5×74.5mm 圧縮比:10.0 最高出力:85kW(116ps)/5200-5600rpm 最大トルク:185Nm(18.9kgm)/1500-4000rpm

スズキ・エスクード1.4ターボ(4WD)K14C エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1371cc ボア×ストローク:73.0×81.9mm 圧縮比:9.9 最高出力:100kW(136ps)/5500rpm 最大トルク:210Nm(21.4kgm)/2100-4000rpm
 というように、排気量とパワー・トルクの大きさがほぼ比例している。だが実際の加速は、エクリプスクロスとC-HRが緩慢なものに終始し、エスクードは対照的にホットハッチのような活発さを見せてくれる。

 これは、エクリプスクロスとC-HRのトランスミッションがCVTでエスクードは6速ATとなるうえ、車重がエクリプスクロスは1550kg、C-HRは1470kgと重く、エスクードは1220kgと圧倒的に軽いことが大きな要因に挙げられるだろう。

 しかもエクリプスクロスとC-HRは、加速の悪さにしびれを切らしてアクセルを3割以上踏み込むと、CVTがすぐさまローギヤに制御されエンジン回転が3000rpm以上に上昇し、さらにステップ変速を始めてしまう。そのため必然的に、オンオフスイッチのようなアクセル操作と加速を常に強いられる。

 これでは一体、何のためのダウンサイジングターボとCVTなのか。車重に対し絶対的な排気量が不足しているのは明らかである。そして、低回転域のターボラグを減らしNAエンジンのような扱いやすさと燃費を得るための技術も、ほとんど意味のないものにしてしまっている。

トヨタC-HR

三菱エクリプスクロスの前後サスペンション
 シャシーに目を移すと、サスペンションはフロントが全車ストラットで、リヤはエクリプスクロスがマルチリンク、C-HRがダブルウィッシュボーン、エスクードがトーションビームとなっている。

トヨタC-HRの前後サスペンション
スズキ・エスクードの前後サスペンション

三菱エクリプスクロスが履く225/55R18 98Hのトーヨー・プロクセスR44
 なおタイヤは、エクリプスクロスが225/55R18 98Hのトーヨー・プロクセスR44、C-HRが225/50R18 95Vのミシュラン・プライマシー3、エスクードが215/55R17 94Vのコンチネンタル・コンチエココンタクト5を履いていた。

トヨタC-HRが履く225/50R18 95Vのミシュラン・プライマシー3
スズキ・エスクードが履く215/55R17 94Vのコンチネンタル・コンチエココンタクト5

トヨタC-HRの「TNGA」プラットフォーム
 だが、こうしたシャシー側の素性よりも、軽量・低重心・高剛性な最新のプラットフォームを採用していることの方が、遥かに走りへの影響は大きいのだろう。それに該当するC-HRとエスクードが、軽快かつリニアなハンドリングと、量・スピードとも抑えられたロール特性、そして路面の凹凸をキレイにいなし、車体をフラットに保ちながら乗員には不快な振動や突き上げを伝えない、上質な乗り味を実現していた。

 対するエクリプスクロスは、ステアリング切り始めの反応こそ良いものの、舵角を増していくと急激にロールが深まるとともに、強いアンダーステアに見舞われる。

三菱エクリプスクロスの構造用接着剤使用部位
 エクリプスクロスはRVRおよびアウトランダーとプラットフォームを共用しており、さらにそのルーツは2007年発売のギャランフォルティスまで遡るのだが、エクリプスクロスは3点留めのストラットタワーバーなどでフロントセクションの剛性を構造的に高めつつ、各ドアの開口部やリヤフロアには「アウトランダーPHEV Sエディション」の約1.5倍に及ぶ構造用接着剤を使用。ボディの連続性を高めており、その効果はアウトランダーよりも確実に出ているのだが、リニアなハンドリング特性を得るには至っていない。

 この3台の中からどれを選ぶかは、こうした小型クロスオーバーSUVに「最低限の悪路走破性」以外の何を優先的に求めるかによって大きく変わる。

 そのキーワードは大きく分けて、スタイル、居住性、走り、の3つ。このうちどの2つを取るかで、選ぶべきクルマが決まってくる。

 結論、スタイルと居住性ならエクリプスクロス。スタイルと走りならC-HR。居住性と走りならエスクードである。

スズキ・エスクード

【Specifications】
<三菱エクリプスクロスGプラスパッケージ(F-AWD・CVT)>
全長×全幅×全高:4405×1805×1685mm ホイールベース:2670mm 車両重量:1550kg エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1498cc ボア×ストローク:75.0×84.8mm 圧縮比:10.0 最高出力:110kW(150ps)/5500rpm 最大トルク:240Nm(24.5kgm)/2000-3500rpm JC08モード燃費:14.0km/L 車両価格:309万5280円

<トヨタC-HR G-T(F-AWD・CVT)>
全長×全幅×全高:4360×1795×1565mm ホイールベース:2640mm 車両重量:1470kg エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1196cc ボア×ストローク:71.5×74.5mm 圧縮比:10.0 最高出力:85kW(116ps)/5200-5600rpm 最大トルク:185Nm(18.9kgm)/1500-4000rpm JC08モード燃費:15.4km/L 車両価格:279万9600円

<スズキ・エスクード1.4ターボ(F-AWD・6AT)>
全長×全幅×全高:4175×1775×1610mm ホイールベース:2500mm 車両重量:1220kg エンジン形式:直列4気筒DOHC16バルブ直噴ターボ 排気量:1371cc ボア×ストローク:73.0×81.9mm 圧縮比:9.9 最高出力:100kW(136ps)/5500rpm 最大トルク:210Nm(21.4kgm)/2100-4000rpm JC08モード燃費:16.8km/L 車両価格:258万6600円

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