MAZDA RX-VISION、VISION COUPEの行方は? 次期アテンザ? RX7? マツダが開発中という噂の「FR」モデル。トランスミッションはどうなる?
- 2018/11/05
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MotorFan編集部

そこでひとつ問題になるのが、トランスミッションだ。
マツダのステップATであるSKYACTIV-DRIVEは横置きエンジン用6速ATだ。FRのロードスターの6速MTは自社製、6速ATはアイシン・エィ・ダブリュから供給を受けている。マツダが新たに開発するロータリースポーツカーにしても、直6搭載FRプレミアムセダンにしても、マニュアルトランスミッションは自社製で開発できるだろう(プレミアムセダンにMTが必要かは疑問が残るが)。問題は2ペダル・トランスミッションだ。
2ペダルトランスミッションの開発はATにしてもDCTにしても、(可能性は低いが)CVTにしても莫大な開発コストがかかる。マツダが自社ブランドのFRのためだけに縦置き用トランスミッションを開発する可能性は低い。となれば、外部から供給してもらうしかない。
プレミアムを標榜するのであれば、現在のトレンドを考えるとギヤ段数は8速以上となる。豊かなトルクで多段化は必要ない、とマツダ技術陣が考えても、プレミアムカー市場で、ライバルが8速、9速、10速に対して6速ではカタログスペックで劣ってしまう。
では、マツダのFRはどんなトランスミッションを搭載するだろうか? 勝手な予想をしてみた。
まず、ATかDCTか? 縦置きのDCTを供給する能力があるのは、ゲトラグだが、ここはATだと予想する。燃費も変速スピードも現在のATはDCTにひけをとらない。マツダはDCTの経験がないこともあわせて考えると、やはりステップATを選ぶだろう。

サプライヤーは?
まず、筆頭に上がるのが、アイシン・エィ・ダブリュだ。縦置きATは、6速、8速、10速とラインアップも豊富だ。ロードスターで供給を受けている関係から、アイシン・エィ・ダブリュ製ATを積む可能性は高い。フラッグシップともなれば、10速か。
次に可能性があるのは、ジヤトコ(JATCO)製だ。現在、ジヤトコは日産に供給している7速ATを持っているが、日産のFR系がダイムラーからのトランスミッションを供給を受けるため、ジヤトコの縦置きトランスミッションの需要は先細りだ。マツダと組んで、8速以上の縦置きトランスミッションを開発する……というシナリオも期待したいところだ。

海外のサプライヤーはどうだろう?
縦置きトランスミッションの老舗、ZFは8HPという名機を持つ。トヨタの新型スープラ(A90)型も8HPを採用するから、これも可能性ゼロというわけではない。ただし、スープラは海外生産(マグナ・シュタイヤーのオーストリア・グラーツ工場)だが、マツダFRは当然広島産だろう。マツダとZFトランスミッションという組み合わせも過去に例がないから、可能性が低いか。


ほかに、可能性があるとしたら、フォードの10速ATか。過去、フォード傘下にいたという関係から供給を受けるか……、それなら日産と同様にダイムラーの9G-TRONICを買うというテもある……か。

マツダがプレミアムFRを開発中という噂は、ぜひ噂で終わらず現実となってほしい。どんなFRに仕上がるか、想像しながら待つことにしよう。
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