6.75ℓV8ツインターボの圧倒的な力感が素晴らしい ベントレー・ミュルザンヌ・スピードはまさに疾走する威風堂々だ!
- 2018/12/01
- GENROQ編集部
ミュルザンヌ1台を仕上げるのにかかるマンアワーは……
意外なことに車両本体価格は3855万円だという。久しぶりにベントレーのコーチビルドモデルに接したこともあって、現在のベントレーのフラッグシップモデルたるミュルザンヌ・スピードがそんなものか、と思った。無論、皮肉で言っているわけでもなければ、アパレル通販で成功してお金の使い道に困っているわけでもない。以前のベントレーのコーチビルドモデル、すなわち本拠地の英国クルーでハンドメイドされるモデルならば、4000万を楽に超えても当然だったからだ。
ベンテイガやコンチネンタルGTで稼いだ分で出血サービスをしているはずもないから、今やベントレーの旗艦もずいぶんと効率的に生産されるようになったということなのだろう。といっても、ミュルザンヌを1台仕上げるのに要するマンアワーはおよそ400時間(うち150時間はレザーインテリアの製作に費やされる)、これは一般的な小型量産車の20倍ほどに当たるはずだ。効率的とはいえ、世間一般の意味とベントレーのそれは違うのである。ただし、2009年にミュルザンヌがデビューする直前まで生産されていた2ドアクーペのブルックランズの製造時間は確か660時間と言われていた。
そもそもベントレーともなれば、“吊るし”のままで乗る人は少数派だろう。あらゆるビスポークに応えてくれるということは、カスタマーも相応の知識と経験、そして“良い趣味”を持たなければならない。以前、マリナー部門の責任者に「とんでもない突飛な色の組み合わせや、非常識な注文を受けたらどうするのか?」と訊ねたことがあるが、彼は「粘り強く説得します。ほぼすべてのお客様が我々のお薦めに納得してくださいます」と自信たっぷりに語ったものである。
ちなみにオプションとなるアダプティブクルーズコントロールだけで約54万円、ウッドとレザーの4本スポークステアリングホイールもおよそ36万円、シートパイピングも34万円という具合だから、実際に注文する場合にはたちまち数百万円が上乗せされる可能性があることは言うまでもない。
ミュルザンヌ・スピードは14年に追加された高性能バージョンである。スタンダードのミュルザンヌが377kW(512ps)と1020Nmを発生するのに対して、スピードは395kW(537ps)と1100Nmの最高出力と最大トルクを生み出す。パワーアップしているといっても、もともと1000Nm以上の超弩級トルクじゃないかと口を挟みたくなるが、実際0→100km/h加速は4.9秒で、標準モデルよりも0.3秒短縮されているという。
わずか4000rpmでピークパワーに達するからフルスケールが5000rpmという古風な回転計でも何の不都合もないが、なぜかゼロが右上に位置するレイアウトはやはり見にくい。最高速度は305km/hということでスピードメーターは330km/hまで刻まれている。
ミュルザンヌのボディ外寸は5575×1925×1530mm、ホイールベースは3270mmという文字通りの堂々たるサイズだが、やせ我慢ではなく意外に持て余す感覚はない。もちろん、それなりの注意は必要だが、実は今やポルシェ・マカンでもこのぐらいの全幅はある。ちなみにロールス・ロイス・ファントムの全長×全幅×全高は5840×1990×1655mmでホイールベース3570mm、ひと回り大きくなった新型センチュリーは5335×1930×1505mm、ホイールベースは3090mmである。全幅2mを楽に越えるファントムに比べれば10cmほど狭く、大きいことは大きいが心配するほどではない。
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