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これは5.2ℓV12ツインターボを積んだ野獣だ! 725psと900Nmというスペックなのにエレガント! 驚異のスーパースポーツ、アストンマーティンDBSスーパーレッジェーラ

  • 2018/12/27
  • MotorFan編集部
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まるで良質なスーツのよう

 もっとも、真に驚くべきは、前述したとおり快適性や日常性を一切犠牲にすることなく圧倒的なパフォーマンスを実現した点にある。DBSの乗り心地はなるほどソリッドだが、決してこわばった硬さではなく、しなやかさも持ちあわせている。おかげで、ハードコーナリング中に路面のうねりに遭遇しても走行ラインが乱されることなく、スムーズな円弧を描き続ける。しかもハーシュネスは軽い。全般的な乗り心地の印象としては、DB11AMRより快適と感じたくらいだ。
 
 もうひとつ指摘しておきたいのが、ハンドリングに神経質な点が見受けられないこと。機械式LSD特有のクセが残っていないことは先ほど述べたが、これに加えて操舵初期のゲインが自然に立ち上がってくる点も私好み。おかげで高速コーナーにも自信を持ってアプローチできる。その一方で低速コーナーでの機敏さにも不満は感じない。つまり、コーナリングスピードのスイートスポットが広いのである。また、限界付近のスタビリティが高い点では前作ヴァンキッシュSを確実に上回り、サーキットでなければ本当のポテンシャルを引き出すのは難しいほどだ。

レザーをふんだんに使用したインテリアは落ち着いた雰囲気。超高性能でありながらあくまでも控えめなのがアストンマーティンらしい。インフォテインメントシステムはメルセデス・ベンツと同様の最新のものが備わる。
レザーとアルカンターラによるシートは、背もたれにアストンマーティンの刺繍が入れられる。かなり狭いが、リヤにプラス2のシートが備わることも、このクルマの魅力のひとつだ。

 しかし、DBSの本領はロングツーリングでこそ発揮される。初期型DB11の弱点だった直進性不足は完璧に解消されているので、リラックスしながらのクルージングはお手のもの。エンジンは回せば回すほどパワーを増していくのに、巡航中にクルマが「もっとスピードを出せ!」と迫ってこないことも特色のひとつ。その理由は一定速を保つのが苦痛にならないエンジンのキャラクターにあるが、この点はフェラーリV12との決定的な違いかもしれない。
 
 DBSの本質がグランツーリズモであることは、スポーティであっても上質さが強く漂うインテリアにもはっきりと現れている。DB11と比べてデザインがそれほど大きく変わっているように思えないが、たとばインストゥルメントパネルを3つに区切るメーターフードはコクピットのダイナミックなイメージを強調すると同時に、クオリティ感の向上にも役立っている。同様にして、DB11とのちょっとしたデザイン、素材、そして色合いの違いが、結果としてDBSならではの世界観の構築に大きく貢献している。

フロント6ポット、リヤ4ポット。前後ともカーボンセラミックのローター径はフロント410㎜、リヤ360㎜だ。タイヤは21インチのピレリPゼロを装着する。

 そこで表現される世界はランボルギーニのようなきらびやかさともマクラーレンのような純粋なスポーティさとも異なる。敢えていえばフェラーリ812のラグジュアリーな世界観がもっとも近いが、目指す姿が近くても、イタリアとイギリスでは表現の手法が決定的に異なる。それは同じスーツでも、イタリア製とイギリス製ではディテールに大きな違いがあることとよく似ている。
 
 そして冒頭でも述べたとおり、良質なスーツと同じようにDBSは実用性にも富んでいる。たとえば、最高速度付近でアストンマーティン史上最大とされる180㎏のダウンフォースを生み出すにもかかわらず、チンスポイラーの張り出しは熟慮されたもので、フロントリフターを装備していない状態でも段差の乗り越えで不自由を覚えることはなかった。同様に、バックで駐車する際に輪留めでリヤディフューザーにダメージを与えることもない。些細な点かもしれないが、こうしたところにこそDBSのキャラクターが明確に現れているといえるだろう。

※本記事は『GENROQ』2019年1月号の記事を再編集・再構成したものです。

アストンマーティン DBSスーパーレッジェーラ
■ボディサイズ:全長4712×全幅1968×全高1280
ホイールベース:2805㎜
■車両重量(DRY):1693㎏
■エンジン:V型12気筒DOHCツインターボ
総排気量:5204㏄
最高出力:533kW(725㎰)/6500rpm
最大トルク:900Nm(91.8㎏m)/1800~5000rpm
■トランスミッション:8速AT
■駆動方式:RWD
■サスペンション形式:Ⓕダブルウイッシュボーン Ⓡマルチリンク
■ブレーキ:Ⓕ&Ⓡベンチレーテッドディスク(カーボンセラミック)
■タイヤサイズ
(リム幅):Ⓕ265/35ZR21(9.5J) Ⓡ305/30ZR21(11.5J)
 ■性能:0→100㎞/h加速:3.4秒 最高速度:340㎞/h
■価格:3438万円

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